移住者インタビュー

関わった地域が全部ふるさと

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野尻 萌生さん

  • 出身地:福岡県
  • 現住所:本山町
  • 移住年:2009年
  • 職業:地域おこし協力隊

―地域おこし協力隊に応募したきっかけは?

大学時代、進路に迷っている時に友達がすすめてくれました。
大学ではアジア太平洋学部に所属し、国際協力や地域開発を主に学んでいました。タイの農村地域で教育支援などにも取り組んできましたが、問題の根本や本質を理解できていなかったんです。貧困など色々な問題はもはや一地域だけの問題ではなく、全ては繋がっていて、これからの世界や社会の理想とする姿を描き自分から体現していくことも同時に必要だと痛感しました。ましてや、自分が暮らしている地域のことさえ知らないのに、海外ばかりに目を向けている自分に疑問を抱き、まずは自分が暮らす日本、そして自分自身と向き合うべきだと考えていました。そんな時、本山町の地域再生マネージャーをしていた斉藤さんが大学で講演されたことが縁で、友人伝いに地域おこし協力隊という仕事を知り、すぐに応募しました。

 

―高知県に移住してみて思うことは?

田舎には「本物」がたくさん転がっている!
高知県は、とにかく山、山、山! 山にへばりつくように家が建つ光景には驚きました。でも、風に吹かれてなびく稲穂や、エメラルド色に輝く川、力いっぱい鳴くセミの声など、とにかく綺麗なものがいっぱいです。そういうものが日常にあるということに幸せを感じています。あと、食べ物にせよ、自然の色・形にせよ、全てのものの起源が田舎にはあって、「本物」がたくさん転がっています。いつも自然に守られている感じがしますね。

―どんな仕事をしているのですか?

地域の人たちと一緒にものづくり。
最初の仕事は地場産品の商品開発でした。本山は有名な米どころ。どぶろく特区をとっているので、地域の人たちと一緒にどぶろくを製造しました。ラベル作り、営業、イベント出店など、色々携わってきましたが、商品が完成した時は涙がでるほど嬉しかったです。これからは、蕎麦の収穫&蕎麦打ち体験の企画もしていきます。林業にも従事しているので、間伐・搬出はもちろん、育林や木材の活用についても学んでいきたいです。また、白髪山の見所や登山コースの発掘にも力を入れ、ガイドできるようにもなりたいです。

―高知県に移住してきて苦労したことは?

地域おこし協力隊卒業後、1人立ちしてからが大変!
私は今年度で卒業なのですが、まだまだ不完全燃焼なので本山に残ります。来年の春からどうやって本山で生活していくのか、これからが勝負なんです。むしろ、ここからが本番!! 「百姓百業」の言葉どおり、1つの職業というよりは100の職業をかけもち、田舎で暮らす技を身に付けなければ生活できないかもしれません。

―地域に暮らしてみて一番に感じることは?

「地元にいたいけどいられない」「地元に戻ってきたいけど戻れない」
田舎の人たちは都会への憧れもあるけれど、なにより自分が生まれ育った地域に誇りをもっていて、郷土愛が強いと感じます。でも実際問題、仕事はやっぱり少ない。そのために「地元に戻ってきたいけど仕事がない」「地元にいたいけど仕事がないからいられない」との理由で、都会へ出て行ってしまう人も結構いる気がします。地域の高校生の中には、「いずれは地元に戻ってきたいけどどうしたら良いろうか?」「地域おこしで地元を盛り上げたい」と話す生徒も少なくありません。都会に対する憧れや自己実現のために出ていく方もいれば、地元にいたい、地域に貢献したいという想いが強い方もいるので、各々が持っている意思や個性を活かせる地域づくりが大切だと感じています。

―地域おこし協力隊のやりがいは?

地域の役にたてた時にやりがいを感じます!
「どぶろく」の商品開発を通して本山町をPRできた時は、本当に嬉しかったですね。でも、本当に役に立てたとはとても言えませんし、地域おこし協力隊という名前自体烏滸がましい気がしてしまうこともあります。何事も始めることは簡単ですが、それを試行錯誤しながらも続けて「本物」にしていくことが大事なのだと思います。それは、商品であれ、人や地域との繋がりであれ、全てに通じる考え方だと思います。何でも続ければ良いという意味ではありませんが、一期一会という言葉が嫌いだった私が、一つ一つの出会いや積み重ねていく時間の重みを、改めて感じるようになりました。今はまだ、やりがいというより、色々な活動に手を出してどこか嘘っぽくなっていく自分が否めませんが、出会った縁を大切にして、自分自身が「本物」になりたいと思っています。

―あらためて地域おこし協力隊とはどういうことだと思いますか?

都会と地方のバランスをとる一員!
地方で人口が減る、仕事が減るということは悪いイメージ。でも世界規模でみると人口が増えて問題になっている。私たちのような地域おこし協力隊は、まさにそんな今の時代の仕事であって、都会と田舎のバランスを均衡させる一員であるような気がしています。違った価値観をもった都会の人が地方に入り、色んな考え方をミックスさせることで地域を活気づけ、逆に都会の人は、前にも述べましたが「小さな町は大きな町の母である」というように、暮らしの原点から生きる力を学び、巡り巡って隔たったバランスを保っていく。地域おこし協力隊には、そんな役割があるのかもしれません。

―高知移住を考えている方へのアドバイス!

高知は自然の宝庫! 思い切り楽しんで下さい!
高知は山、川、海と大自然の宝庫ですし、人も気さくで元気な人が多いので馴染みやすい地域だと思います。そんな高知を目一杯楽しむなら、まず車を用意すること。山間部で仕事をするならマニュアルも運転できる方がオススメ。また、高知は南国のイメージがありますが、山間部の冬は寒いので防寒対策はしっかりと。そしてなにより、高知には献杯、返杯文化があるので、飲み会の席で倒れないよう体調を万全にしてお越し下さい(笑)

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