【特集】高知県は隊員数No.1!地域おこし協力隊を徹底解説!

一覧へ戻る
地域おこし協力隊についてご紹介します
【特集】高知県は隊員数No.1!地域おこし協力隊を徹底解説!
地域おこし協力隊という制度をご存知ですか?

 地方自治体が都市地域からの移住者を1〜3年間「地域おこし協力隊」として任命し、一次産業や情報発信、イベントの企画・運営など様々な地域活動を行ってもらいながら、その地域への定住・定着を図る総務省の取り組みです。(実施主体は、各地方自治体となります。)
令和4年度で6,447名の隊員が全国で活動しており、今では地方へ移住するための手段として認知度が上がってきています。

 今回は、そんな地域おこし協力隊について最低限おさえておきたいポイントや、隊員数全国1位(※)の高知県の取り組みなどについてご紹介します!
 ※人口10万人あたりの隊員数(令和4年度総務省調査)

――――――――――――――――――――――――――
1.これだけは知っておきたい!地域おこし協力隊の基本
2.よくある質問・おさえておきたいポイント
3. 高知県は隊員数が全国1位!?
4.ミッション別!高知県地域おこし協力隊募集要項紹介!
5.失敗しないために応募する前にすべきこと
――――――――――――――――――――――――――

これだけは知っておきたい!地域おこし協力隊の基本

 地域おこし協力隊は、1~3年間、都市部から地方に移り住み、地方自治体から「地域おこし協力隊」として委嘱を受け、地域の課題解決や活性化のための活動を行います。仕事内容や報酬は、隊員を募集している自治体によって異なりますが、どの自治体も共通して以のような条件を設けていることが多いです。

<基本情報>
・給 料…月14万~22万円程度
・住 居…無償貸与、家賃補助、住居紹介など
・働く場所…協力隊を募集している地方自治体
・仕事内容(ミッション)…さまざま(観光、地域づくり、一次産業などは特に多い)
・雇用形態…会計年度任用職員、他団体雇用、業務委託など
・雇用期間…最大3年間

よくある質問・おさえておきたいポイント

早速、地域おこし協力隊についてよくある質問や最低限おさえておきたいポイントをご紹介します。


Q. 地域おこし協力隊って、そもそもどんな仕事ですか?

A. 地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR 等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みのことです。地域資源や課題が市町村によって異なるため、似たような仕事でも内容は異なることが多いです。業務内容の詳細は市町村担当者に聞いてみましょう!


Q. 地域おこし協力隊を調べていると「ミッション」という言葉が出てきます。これは何ですか?
A. ミッションとは、地域おこし協力隊着任後の具体的な業務内容や、地域が求めていることなどが書かれていることが多いです。「地域おこし協力隊として期待されていること」と捉えると良いでしょう。


Q. 知り合いに地域おこし協力隊がいないのですが、全国的に人気の仕事なんですか?
A. 協力隊は総務省が定めた制度であり、平成21年度からスタートしてもう10年以上も実績があるんです。
令和4年度で6,447人の隊員が全国で活動していますが、地方への新たな人の流れを創出するため、総務省ではこの隊員数を令和8年度までに10,000人とする目標を掲げています。最近はテレビなどでも隊員として活動している方が取材されることも見受けられるようになりました。


Q. 地域おこし協力隊になるまでにはどのくらいかかりますか?
A. 協力隊になるまでには、応募動機などの書類作成、一次面接、現地面接、最終選考などの選考があります。また、住民票の異動(移住)を伴うため、引越しの準備なども考慮すると、応募してから3ヶ月程度で着任するケースが多いです。 ただし、市町村ごとで随時募集しているケースもありますし、年度が変わって4月1日採用を希望しているミッションもあります。 ミスマッチがないように事前に現地を訪問し、現地の方々ともしっかり会話することが大切です。早い段階から希望する市町村の担当者と密に連絡をとることをおすすめします。


Q. 募集している市町村が多くて、どの市町村に申し込めばいいか決めかねています。どうしたらいいですか?
A. 地域の課題やニーズ、自治体の定めるミッション内容、隊員が希望する内容、この3つが上手にマッチしていることが大切です。ホームページ等でしっかりと情報収集をしたうえで、事前に現地を訪問する、自治体担当者と連絡をとるなどして、応募前に着任後の業務内容や暮らしのことなど念入りに確認を行いましょう。そして、その中で自分に合うと思った市町村に応募してみましょう。ホームページなどの情報だけを見て応募するのは、おすすめしません。


Q. 地域おこし協力隊は誰でも応募できますか?
A. 地域おこし協力隊への応募には一定の要件があります。
①年齢制限: 年齢制限がない自治体もありますが、18歳以上、20歳以上としているとこ ろも多くあります。
②住民票: 申込時点で、3大都市圏をはじめとする都市地域等に住民票がある方かつ採 用決定後に、活動地域に生活の拠点を移し、住民票を異動できる方
③語学能力: 日本語で日常的なコミュニケーションをとることができる方が対象となります。
④資格・経験: これらの要件は自治体により異なりますので、各自治体に問い合わせて確認することをおすすめします。一般的には、一定のPCスキルや運転免許を有していることを求められることがあります。


Q. 地域おこし協力隊の平均的な初任給はいくらですか?
A. 自治体によって異なりますが、一般的には月給が「14万円~22万円」で設定されていることが多く、平均的な金額は17~19万円ほどです。その他に住宅補助・通勤手当・業務で使用する際の車両補助などをプラスしている市町村が多く見受けられます。
1年目、2年目、3年目で月給が変わるケースもあります。そのほかの待遇の詳細も市町村によって異なります。


Q. 任期中に住む家はどうやって探せばいいですか?
A. 都市部のように不動産会社がたくさんあり、自分でそこから探すという例は少ないです。
市町村によって異なりますが、協力隊向け(移住者向け)に住居を用意しているところもあれば、市町村内の空き家バンクから選ぶこともあります。また、ご自身で民間住宅を探していただき、自治体が家賃の一部を補助するといったこともあります。時期やタイミングによって空き状況は常に変わるため、担当者と密に連絡を取りながら情報収集することをおすすめします。


Q. 地域おこし協力隊として活躍できる人はどんな人ですか?
A. 地域の中で課題解決をするにあたり「指示を待つのではなく、自分で考えて行動できる力」が必要になります。さらに、自分のやりたいことだけに特化するのではなく、地域の方とコミュニケーションを取りながら、地域や受入団体とともに活動する姿勢が求められます。


Q. 地域おこし協力隊のその後はどうなりますか?
A. 任期後のキャリアはその人によって様々です。任期中の活動を通じて得た経験やスキル、地域とのつながりを生かして起業する方もいれば、そのまま地域で就職する人もいます。
任期中は多くの地域や企業の方とも関わるので、その結果、地域での就職機会が増えることもあります。別の地域へ移住したりする人もいます。

高知県は隊員数が全国1位!?

 実は、地域おこし協力隊の数が全国1位(※)の高知県。令和4年度には270名の隊員が県内で活動しました。そんな高知県では、隊員のスキルアップを目的とした研修制度や隊員をサポートするための相談体制が整っていることが強みとなっています。任期終了後を見据えて、初年度から手厚いサポートを受けることができます。 ※人口10万人あたりの隊員数(令和4年度総務省調査)

  沈下橋
<高知県の協力隊研修制度・相談体制>

●研修会
・初任者研修(おおむね着任1年未満の協力隊対象)
・交流勉強会(全員対象)
・試作品販売会 
・四国の地域おこし協力隊等交流勉強会
・キャリア形成支援研修(全員対象)

●相談体制
・県地域おこし協力隊相談窓口(OBOGが対応)
・国地域おこし協力隊サポートデスク(OBOGの専門相談員が対応)

●高知県地域おこし協力隊ネットワーク「とさのね」による支援
 高知県内の地域おこし協力隊の活動支援と、現役隊員やOB・OGとのネットワーク形成を目的に、OBOG隊員等により構成される「地域おこし協力隊ネットワーク"とさのね"」が、隊員等を対象とした研修や、隊員からの相談対応、受入自治体への支援などを行っています。
サイトURL:https://tosanone.com/

<高知県の起業支援>
●こうちスタートアップパーク
 起業に関して、段階に応じたメンターが相談対応。入門から実践までの各段階で起業に関して学べるセミナーを開催。
サイトURL:https://startuppark.org/

●土佐まるごとビジネスアカデミー
 ビジネスを進めるうえで必要な基礎知識から、応用・実践力まで「まるごと」学べる研修を開講。
サイトURL:https://www.kocopla.jp/tosamba/course.html

ミッション別!高知県地域おこし協力隊募集要項紹介!

 高知県の地域おこし協力隊のもう一つの魅力は、多種多様な活動内容です。一般的な農業や観光といったミッションはもちろんのこと、高知ならではのミッションも募集しています。ここでは、そんなバラエティ豊富な募集要項を一部ご紹介!


【伝統・文化財】

伝統的な技術、建築物、町並みなどを継承する!

どぶろく

どぶろく文化を継承する 「三原村のどぶろく文化の伝承」と「どぶろくによる地域活性化」に向けて活動いただける方を募集!

建造物

重要伝統的建造物群保存地区を継承する 高知県初の重要伝統的建造物群保存地区「吉良川のまちなみ」で、歴史を活かした「まちなみ」の活性化に取り組む!


【農業】

全国有数の園芸産地である高知県で、自慢の農業を学ぶ!

北川村ゆず

日本一のゆず産地・北川村の未来を耕す 日本有数のゆずの産地、北川村でゆずを柱とした農業振興や地域振興。母樹を大切に育て、苗木を育てあげ、北川村の未来を守る!

芸西村農家

農業担い手候補生として、芸西村の農業を活性化 県内トップクラスの出荷量と農業技術を誇る芸西村で、農業担手候補生として栽培技術や経営を学び、農業振興を担う!


【林業】

未経験でも安心!整った環境で林業を学ぶ!

梼原町

梼原の森林を守る仕事と暮らし 豊かで持続可能な森林づくりに関わる仕事。林業の匠に山仕事のイロハを学び、若手林業家と協働しながら技術を磨く!

土佐町

自伐型林業にゼロからチャレンジ! 土佐町の森林率は86%!協力隊になって林業を支えよう!地域おこし協力隊の先輩やOBとともにチームとなって、山の手入れを行うお仕事!

【食】

食を通じて地域を盛り上げる!!

日高村

高知県のフードダイバシティのパイオニアになる 日高村を中心とした高知県全体の食の多様性の底上げ及びインバウンドの受入れ体制強化に尽力いただきます!

【地域活性化】

地域の方々と一緒に町を活性化させる!

四万十町いぎわい

地域おこし協力隊の先進地で、にぎわいづくりのプレーヤーに! 四万十町十和地域(十川、昭和エリア)のにぎわいづくりや、地域資源を使った新たな取り組みに従事してもらうお仕事!

中土佐町

食やイベントを通じた地域振興に挑戦 中土佐町大野見地区の魅力ある特産品の商品化に携わるとともに、イベント企画を通して交流人口の拡大を図るお仕事!


【観光】

地域の資源や魅力を掘り起こす!

東洋町

高知県随一のリゾートの町で観光事業 東洋町の観光振興業務。マリンスポーツによる観光客の誘致と、町内の新たな観光資源の発掘


 他にもたくさんの市町村で募集していますので、詳しくは地域おこし協力隊ページでご確認ください。
※2023年12月1日時点の募集要項を掲載しています。募集の状況は変化しますので、最新の情報は市町村担当者にご確認ください。

地域おこし協力隊ページを見る

失敗しないために応募する前にすべきこと

ポイント


 地域おこし協力隊、地方に移住し、地域の課題解決に貢献する良い制度ですが、地域とのミスマッチを防ぐためにはいくつかの注意点をおさえておく必要があります。ここでは、失敗しないために応募する前に押さえておくべきポイントをご説明します。

■ 地域要件をチェック

 地域おこし協力隊は、総務省により「地域要件」が定められており、「三大都市圏をはじめとする都市地域等に住民票及び生活の拠点がある」方が対象となります。この要件を満たしていないと応募することができません。
 これは、地域おこし協力隊が、過疎地域の活性化を目的として発足した制度であるという背景が関係しています。つまり、過疎地域から過疎地域への移住を対象としている制度ではないということです。まずは、現住所がこの地域要件を満たしているかどうかについて、市町村担当者に確認する必要があります。

■ 応募前には必ず現地訪問

 いくら募集要項が充実していたり、市町村担当者とオンラインで密にやり取りしていたりしても、応募前には必ず現地を訪問することをおすすめします。それは、着任後のミスマッチを防ぐためです。実際に着任してみると、自分が抱いていた地域や協力隊のイメージと違ったなんてこともあります。そのため、必ず応募前には現地へ行きましょう。
 事前に、市町村担当者へ現地訪問したい旨を伝えておくと、地域を案内してもらえたり、現役隊員の活動を見学したりすることもできるためおすすめです。
 市町村のホームページや地図などを確認し、ある程度下調べをしたうえで、現地で確認したいことをピックアップしておくと良いでしょう。

■ 移住イベントに参加して幅広く情報収集

 移住について市町村担当者に直接相談できる場として移住イベントがあります。最近はオンラインでの開催も増えてきました。実際に高知県は毎年2回、全県規模の移住イベントを開催しています。このようなイベントは、一度にさまざまな市町村の情報が得られ、比較しやすいというのが最大のメリットです。移住や地域おこし協力隊を漠然と考えている方や、まだ移住先を絞ることができていないという方は是非参加をしてみて下さい。
 また、市町村担当者との交流が深められることもメリットです。イベントでいろんな市町村担当者との接点をつくっておくと、その先も移住の相談相手として力になってくれます。


 応募前には最低限この3つをクリアすることをおすすめしますが、さらに地域おこし協力隊になる前の心構えとして、「自分がやりたいこと、地域が求めていることの両方を意識する」ということも重要になります。地域おこし協力隊と聞くと、地域を“おこす”ことをイメージする方も多いと思いますが、地域に“寄り添う”姿勢も大切になってきます。

 地域の方々と密にコミュニケーションを取り、共に活動する意識を持って、取り組みましょう。高知県民は良い意味でおせっかいで面倒見がいい方が多いので、ときにはそんな県民性に上手に甘えてみるのもいいかもしれません。

おすすめ記事

オススメコンテンツ

イベント情報や支援情報など、
最新の情報をメールでお知らせします!

Go Top