移住者インタビュー
市のイベントや物産、協力隊Webサイト等のPR活動におけるデザインを手掛けています。
溝渕恵里さん
県外に出て初めて、高知の良さに気づいた
実は高知が嫌いで、大学から関西へ行きました。高校までずっとバレー部だったこともあってか、「チームの輪を乱さないようにとか、人と違うことをするのはダメ」みたいな狭い世界が、すごく生き苦しく感じてたんです。兄と姉も県外に出ていたので、とにかく出てやろう!と京都の大学に進学し、就職も大阪でしたんですが……ソトに行って初めて、高知の良さに気づきました。狭いからこその“つながり“が温かいんだなと。
就職した広告制作会社では大きな仕事に携わることができ、やりがいもあったんですが、朝から晩までとにかく働いてました。日付が変わることもしょっちゅうで、これを一生続けるのはどうなんだろうと。ちょうどその頃、関西の私鉄が新たな観光列車をつくるということで、事業を通じて少しずつ町おこしがされていく様子を見たんですよ。そこで、地域×デザインの可能性を感じて、高知へのUターンを決めました。その後足を運んだ移住フェアで、デザイナー枠の土佐市の協力隊募集に出会ったんです。
デザインをきっかけに土佐市が注目されると嬉しい!
移住して、楽しくお酒を呑むゆとりができました。お休みもとりやすいですし、仕事終わりに地域のお店に行って、常連さんとお話したりするととてもリラックスできます。で、何気なく意気投合したお隣さんが会社の社長さんだったりしてビックリする、というのもまた楽しいです。ただ、仕事でもプライベートでも呑む機会が増えて、お酒関係の失敗は色々と言えないことが……関西ではそんなことなかったんだけどなぁ(笑)
仕事の面では、イベントやおまつりのチラシなど、役場から任されたデザインの仕事をきっかけに、おかげさまで市の内外から色々な依頼をいただくようになりました。例えば、2017年度に制作した「大綱まつり」のポスター。土佐市長が須崎市長からお褒めの言葉をいただき、そこで初めて「誰が作ったんだ!?」と話題になって(笑)そうやって直接リアクションがいただけるだけではなく、デザインをきっかけにソトから土佐市への注目が集まるのは嬉しいですね。
ちなみに、大綱まつりは私が地域おこし協力隊に着任した2017年度からポスターのデザインをさせてもらっています。ひも状の和紙を何重にもよってつくった、巨大な綱を引き合う夏のお祭りで、迫力満点です。本当に見ごたえありますよ!毎年、地元の商工会や青年団、役場職員などが手作りで準備しているんです。
熱い想いを持ったクライアントに、こちらのモチベーションも上がる
会社に所属していた頃とは違い、広告代理店を介さないので、直接クライアントさんの要望を聞いたり、一緒にアイデアを練ったりできるのはすごく楽しいですね。地域の小さな企業さんも、熱い想いやチャレンジ精神を持って頑張っておられるので、モチベーションがあがります。それから、自分がデザインを手がけた商品の展示販売の場にも行かせてもらい、お客さんの反応が見られるというのも、とても刺激になります。
“デザイン”って形のないモノなので、クライアントさんの中でもはっきりこうしたいというのがないことも多いですし、「ちゃっちゃっと絵を描くなら、タダでしょ?」なんて方もまだおられるのは難しいところです。けど、活動を続けるうちにデザインの価値を分かっていただいて、そうした意識も変わってきてるなという実感もあります。
協力隊卒業後もデザイナーとして活動したい
今後の展望としては、残りの活動期間で、卒業展示会がしたいです。土佐市はもちろんのこと、できれば東京の某ミッドタウンとか……好きなんです、あそこ(笑)あくまで願望ですが、デザインやファッションに対する感度の高い人が集まる場所なので、土佐市の魅力や、特産品のポテンシャルの高さをPRできたら良いなと考えています。
協力隊卒業後は、まずはフリーランスのデザイナーとして活動しようかと思っています。どこか事務所に入るかも迷ったのですが、また代理店を通す仕事になってしまうと何か違うなって。結婚や出産、子育てなんかを考えると、長い目では土佐市外に出ることになるかもしれませんが、今の生活はとても気に入っているので土佐市に住んでいたいです。
高知暮らしをお考えのみなさまのご相談を承ります!
移住までの経緯や高知での生活の様子、地元の方に思いなどを聞きました。
企業就職以外の『高知ならではの多様な働き方』をご提案します。
高知県へのUIターンに関するイベントや移住者向け交流会の情報を掲載しています。
イベント情報や支援情報など、
最新の情報をメールでお知らせします!