移住者インタビュー
香南市農業活性化地域協議会の一員として、山北みかんやニラ等の農産物のプロモーションイベントの管理・調整や加工品のデザイン業務に従事しています。
飯島 信也さん
移住のきっかけは「ふるさとワーキングホリデー」
移住前は、長らく東京のデザイン事務所に勤めてから独立、それと並行して、障がい者支援のNPO法人で利用者に絵を描く楽しさを伝える仕事もやっていました。ですが、徹夜続きの働き詰めで体壊しちゃって……その後、鎌倉に引っ越してからは比較的ゆっくりできてたんですが、娘が生まれ、「より自然豊かなところで暮らしたい」という気持ちが強くなって。色々情報収集するなか、「ふるさとワーキングホリデー」の説明会でたまたま高知県のブースを訪れて、高知市土佐山に1カ月滞在したのが移住のきっかけです。
ふるさとワーキングホリデーでは、くみ取り式トイレでボロボロの良く言えば古民家(笑)に住みながら、ゆずの収穫のお手伝いをしていました。その間に、香南市役所で働いている妻の知り合いから、デザインのできる協力隊を募集しているがどうかと声をかけられたんです。その後何度か訪れるうちにこの土地が気に入って応募したのですが、元々は協力隊になろうと思っていたわけではありません。
「どこでもできる仕事」と「ここでしかできない仕事」を持ちたい
地域おこし協力隊としてのミッションは「香南市産農産物の6次産業化に関する業務」です。打ち合わせや農産物の撮影のために畑に行くこともありますが、今はデスクワークが中心ですね。香南市名産の山北みかんを中心に、農産物のPRイベントの企画・運営、加工品やパンフレットのデザインなどを手掛けています。
妻もコピーライターで、私と同じく場所を選ばない仕事ですが、かといって「どこでもできる仕事」一本でやっていくのって実際は難しいかと……理想としては、「ここでしかできない仕事」も持って二本柱でやることです。農業もその選択肢のひとつだなと思い、今は協力隊の仲間と農地を借りて、米やハブ茶なんかを育ててます。
家族で香南市での生活を楽しんでいます
山の中腹にあるみかん農家さんの園地は、海と香南市の町並みが見渡せて、収穫時期は一面オレンジに染まるのが綺麗ですよ。あとは、沢にはよく行きますね。予め検索したり、たまたま通りかかって見つけたりして。一人でぼーっと、何時間でも過ごせる……なんかこう、自然と一体化する感じです。
それから都会だと、農産物の表示で見る部分って産地とか農薬の有無とかでしたけど、こちらに来てからは生産者の名前で選んで買っています。お気に入りの農家さんはもちろんですけど、それ以外でも全然ハズレがないし。味の濃いトマトとか、りゅうきゅう(はす芋の葉柄部分のこと)のように珍しい野菜とか、とにかく全体的にレベルが高いですね。
とはいえ、やっぱりこちらの飲み会は酒量も飲み方もなかなかヘビーで……結構ベロベロになって記憶失くしたり、いつの間にか身に覚えのないアザを作ってたり、はあります(笑)しかも土日関係なく働く農家さんたちの会合って平日が多いので、翌朝自分は仕事で使い物にならないという……。ちょうど終わるかな、ぐらいの絶妙なタイミングで仕出しが届くんですよね(笑)でも生活面では高知市へのアクセスは良いし、自転車圏内にスーパーもあるし、特に不自由ないですね。何かあれば、市役所の職員や先輩移住者、地元の方々にも気軽に相談できます。
家族もすっかり、こちらの暮らしを気に入ってます。娘は、保育園から帰ってくるなりバリバリ土佐弁をしゃべり始めるので、「適応力高っ!」って驚いてます。妻は元々高知出身ですし、娘も初めこそ友だちと離れるのを寂しがっていましたが、休日は家族であちこちのイベントに出かけたり、景色の綺麗なところを巡ったりして楽しんでます。
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