【店主へのインタビュー】
町内の地場産品や旬の野菜を使ったお弁当が人気の、地元密着型のコンビニ『田舎のコンビニ おしおか』。店主の 押岡徳子さんの想いをお伺いしました。
—————— これまでの経緯について教えてください。
もともとは明治時代から続くたばこ屋で、姑が経営していたので一緒にやっていました。主人の仕事の都合で広島へいくことになり、私の母にお店を譲ったんです。広島では労働会館のグリム(食堂)で仕事をしながら料理を学びました。そのうち主人と喫茶店を始めて。場所が良かったのと、頑固者の主人のキャラクターがウケて、喫茶店は毎日大繁盛だったんです。人気過ぎて、「これ以上(お客さんが)入ったら味が落ちる!」と、店の鍵をかけてしまうこともあったかな(笑)その喫茶が、ビル建設のため立ち退きを余儀なくされ、高知へ戻ることに。母がほそぼそと続けていたこの店を再度私が経営することになったんです。
—————— どんな方が利用されていましたか?
主に地元の方に利用いただいてます。人気なのはお弁当とお惣菜。本当に忙しくて(笑)近くの工事現場に向かう人達が朝7時にこの前を通るので、その時間に合わせてお弁当を作って出してるんです。そうすると毎日立ち寄ってくれてね。
—————— 地元の方の”食”を支えてるんですね!
そうですね。だから、若い人がここをやるなら食堂もいいと思う。夜はお酒でもだせば割とくるんじゃないかなと思うんです。日用雑貨も需要はあるけど、これはほんとに”おひとよし”でやっている程度(笑)でも無くなると、地元の人が困るから置いてます。調味料なんかはお弁当を作るのに必要だからついでにね(笑)
—————— 天井のポスターがすごいですねw
お客さんが持ってきて貼っていったんです。私は別に韓国ドラマ好きやないし、見る時間もないし(笑)
————— いま抱えている課題はありますか?
ずっとやって欲しいと言われるけど、体力的にもうしんどくて。私はもう年末くらいにはどなたかに交代して欲しいと思っています。新しい方が店内改装をして、ここをガラッと変えてもらってもかまわないけど、地元の人に必要とされることをやれないと続かないと思うので、少しでも一緒に経営できる期間を設けて、この地での経営ノウハウも引き継ぐ時間がいると思ってます。
—————— どんな方に継業(または活用)してもらいたいですか?
やっぱり”地域の人”に密着した、需要に応えられるような方で、とにかく頑張り屋さんがいいですね。近くに住んでこの場所を借りて、地元の方の生活のために事業をしてくれる人があればうれしい。新しいことを始めてもらってもいいけど、お弁当とお惣菜、お酒、たばこは切らさないようにして欲しいかな。この近隣の人はそれを楽しみに足を運んでくれてるので(笑)