【宿毛市】自分の好きや得意で町づくり!つながる「宿毛まちのえき林邸」

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市民の交流拠点「宿毛まちのえき林邸」で地域の人が主役の町づくりプロジェクトに自分の得意を活かしてみませんか?
【宿毛市】自分の好きや得意で町づくり!つながる「宿毛まちのえき林邸」

観光の拠点と地域の人の活躍する場所「宿毛まちのえき林邸」

宿毛まちのえき林邸は、林有造氏が明治22年に建築した邸宅で、幡多地域の自由民権運動の本拠地として重要な役割を担っていました。宿毛市を代表するこの歴史的建造物が、2018年にクラウドファンディングなどを通じ市民の交流拠点として再生されました。2019年からは、併設するカフェの運営をまちづくり会社ドラマチックが指定管理で請け負い、2020年からは林邸の邸宅も併せた建物全体の運営を開始。観光の拠点と地域の人が活躍する場所として大事な交流拠点としての役割を担っています。

「普通のカフェとは違っていて、地域の人と一緒に地域を盛り上げるための拠点となっているのが林邸です」と話してくれたのは、林邸カフェ店長の西尾梓さん。運営5年目に入り、自分たちの町を自分たちで面白くしたい人たちが集まる、ますますそんな場所になっていることを感じさせます。

ヒトハコ雑貨店は気軽なチャレンジとつながりの場に

2022年5月から始まったヒトハコ雑貨店も、面白い試みの一つです。高さ37.5センチ×横37.5センチ×奥行28.5センチのスペースを1つのお店とみなし、一箱の中に商品をディスプレイして販売できます。手作り雑貨や陶芸、アクセサリー、加工品などさまざまなジャンルのお店の箱が最大18箱、ずらりと並んでいます。ヒトハコオーナーは宿毛市や近隣市町村の作家さんや、企業など。すでにお店を持っている人もいれば、これから起業スタートという人もいます。月に1日は箱のオーナーが店番をすることになっているので、オーナーは林邸でワークショップをしたり、お客様と直接やりとりをすることもできて、カフェの一角に新しい交流が生まれています。

そんなヒトハコ雑貨店の店主さんたちが中心となり、2022年11月3日に「ヒトハコマルシェ」が初めて開催されました。2023年3月4日に行われた二回目のヒトハコマルシェでは、初回の倍ほどのお客様が来てくれたそうです。オーナー同士の交流から手作り作家さん同士のコラボも生まれるなど、さまざまなジャンルやフィールドの異なる出店者同士が交わるきっかけの場所になっています。「移住していきなりお店を始めるのはハードルが高いと思うので、もの作りや自分で商売をはじめるきっかけに、気軽に活用してもらえたら嬉しいです」と西尾店長は話します。

また、カフェではお客様に楽しんで来てもらうための新しいメニューの開発にも力を入れています。宿毛市の特産品である果物を使ったスイーツを季節限定で提供し、その土地でしか食べられない名物を求めてやってくる観光客と、新しいものを求める地元の常連客の両方から好評を得ているそうです。土日は観光客、平日は会社員のランチタイムと、午後のカフェタイムにゆっくりとおしゃべりを楽しむ女性客で賑わいます。シャワーやトイレがカフェに隣接しているため、サイクリング観光やお遍路さんの休憩に立ち寄る場所としてもピッタリです。
ヒトハコ雑貨店
ヒトハコ雑貨店

自由民権運動の本拠地をあなたならどう使う?

邸宅内では、年6回の企画展示が開催されています。企画を手がけるNIGIWAIコーディネーターの宮本美葉さんは「地元の作家さんやさまざまな活動をされている方の活躍の場として企画しています。一度訪れて終わりではなく、年に何度も足を運んでもらえるような機会になれば」と期待します。

さらに、この立派な邸宅をレンタルスペースとしても使用できることは案外知られていません。実は会議やサークル活動などの集まり、軽いストレッチ運動や楽器の演奏の練習など、さまざまに活用されています。面白い使用事例としては、とある企業が、普段はオフィスで行う商談を林邸の一室で行ったこともあったとか。雰囲気の良さに、お客様からはとても好評だったそうです。

夕方になると放課後の小中学生が立ち寄り、宿題をする姿も見られるなど、地域の拠点として親しまれつつも、「まだ多くの人には敷居が高いと思われています。誰でも気軽に入って来られるような場所にしていきたいですね」と宮本さんは話してくれました。

ボランティアとして楽しく関わる!企画する!

地域の活動人口を増やしていくことも町づくりの課題のひとつ。「自分たちでこんなことやりたい、という想いを持っている地域の人たちのやりたいことを実現するために、ボランティアさんたちと一緒に取り組んでいます」と西尾店長は話します。

「SUKUMOつながるプロジェクト」として、 ボランティア・メンバーは随時募集中。自分の好きや得意を活かして、自分の暮らしも町も面白くしたい人なら誰でもメンバーになれます。宿毛市やその周辺の市町村の人はもちろん、遠方の人でも参加可能です。移住前に地域に関わってみたい人や、移住した後に知り合いを増やしたい人にも良いきっかけになることは間違いありません。

展示会の受付や作品の案内役、イベントのお手伝い、宿毛音頭の踊り手や子どもの見守りや居場所作りなど活動内容はさまざま。「ありがたいことに年々、仲間が増えていますね。床の間に花を飾ってくれる方がいたり宿毛音頭の振り付けの先生がいたりと、何かやりたい人が自分の得意なことの表現の場や活動の場としてどんどん使っていただけたら嬉しいです。持ち込み企画も大歓迎です」

アコースティックライブ、馬頭琴と地元バンドとのコラボ、落語家を呼んでの寄席など、やりたいと思ったことを実現できる場所と人のリソースが林邸にはあります。取材中にも「お店に飾ってや」と花を届けてくれる方がいて、地域の人が自然な形で関わる場になっている様子を垣間見ることができました。

また、2023年からは「行政任せや他人任せではなく、ワクワクするまちの未来をみんなでつくる」を目標に、プラットフォームとなる「まちづくり財団」(仮称)の立ち上げに取り組まれています。まずは課題をみんなで共有しようという目的で、2023年2月21日と3月22日に「まちの作戦会議」を開催し、現地とオンライン併せて20名以上の人が参加しました。誰でも参加できるこの作戦会議は今後も継続して開催されます。

これからまちづくりに関わりたい人や自分自身のやりたいことの実現に何かきっかけがほしい人は、是非一度、林邸を訪れてみてください。

名称:宿毛まちのえき林邸
住所:〒788-0001 高知県宿毛市中央3丁目1-3
TEL:0880-79-0622
HP:https://www.hayashitei.com/

※この記事は、2023年4月4日時点の情報を掲載しております。

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