まずは、遠方から高知にUターン転職する際のコツについて、具体的な事例を含めてご紹介します。
■家族・親戚・パートナーに相談する
まずは、早い段階で地元の親戚や友人に、Uターン転職を考えていることを伝えておくと良いでしょう。希望する業界や企業の人事に、友人や知り合いがいる可能性があるため、伝えておくことで思わぬ情報を得られたり、ツテでスカウトを受けられることもあるでしょう。また、家族やパートナーにも応募活動に入る前に相談し、Uターンに同意してもらうことが大切です。「いつかは高知に戻ると伝えていたから大丈夫」と転職活動を進め、内定をいただいてから奥様に大反対されてしまったケースもありますので、十分にご注意ください。
■転職活動は在職中に行う
転職先がすぐに見つかるとは限らないため、先に仕事を辞めて、地元に戻ってから仕事を探すということは基本的にはお勧めしていません。無職の期間が長くなると焦りから、希望とは違う仕事に就いてしまうことも考えられます。また、地元では「会社勤め」という社会的信用は想像以上に大きく、無職だと家が借りられないなど思いがけない困難が立ちはだかることもあります。特別な事情がない限りは、社会的信用=「仕事がある」状態でのUターン移住をおすすめします。
■最適な転職のタイミングを見極める
転職のベストタイミングは、経験やスキルによって異なります。
例えば、未経験の業種・職種へのキャリアチェンジを望む場合は、一般的は「30歳まで(20代のうち)」がベストと言われています。新しいことにチャレンジできる時期として、未経験であっても企業は積極的に採用する傾向があります。(ただ、最近は全国的な人材不足感から、上限と言われる年齢は上昇しつつあるようです。実際に、県内企業からは40代前半くらいまでであれば未経験者でも「(採用を)検討したい」
という話もいただいています。)
30代の転職になると、即戦力であることは大前提に「管理職候補」としての能力が期待されます。30代後半ともなればプレイヤーとしてだけでなく、マネジメント経験も積んでおくことが望ましいでしょう。
40歳以上の転職では、豊富な経験や専門スキルを活かし、企業全体の課題解決や変革に貢献することが期待されます。高い専門性やスキル・技術をお持ちの方なら、高知の企業の成長戦略をサポートする経営者の右腕としてご活躍いただく道もあります。
勢いのままに転職活動をスタートさせるのではなく、自分に合った最適なタイミングを見極め、計画的に進めることが大切です。
■転職活動の費用を蓄えておく
実家を拠点とする方以外は、面接で現地へ移動するための費用などでお金がかかってしまう場合があります。最近は、最初の面接はWEB面接でよいという企業も多くなっていますが、最終面接までWEBで完結する企業はまだ少なく、選考中に最低1回は高知に来ていただくことになると思います。すぐに就職先が決まるとも限らないので、金銭的な余裕は持っておいたほうが良いでしょう。
■できるだけ早く動き始める
数年後のUターンをお考えの方であっても、できるだけ早くから情報収集を始められることをお勧めします。
当センターへ相談される方の転職希望時期は、3カ月から半年程度先とされている方が多いのですが、実際に転職に成功された方の事例では、ご相談いただいてから入社までには半年から1年以上かかっている方が多いです。業種や職種も都会よりは少ない高知県ですので、まずは応募したい求人・応募できる求人を探すことに、時間がかってしまうことが考えられます。また、遠方からの選考になるため、面接のスケジュール調整など、通常の転職活動よりは時間を要することを念頭に置いておきましょう。
■地元のネットワークをフル活用
自分のやりたい仕事やスキルに合った仕事内容で働けるのか、また、どのような産業が盛んで、どの程度の求人があるのか、そのなかで就職したい企業があるのかなど、とにかく広くあまねく情報を知っておく必要があります。その際活用したいのは、地元の職業紹介所と地方自治体の情報ネットワーク。当センターには、高知の雇用市況や転職事情を知り尽くし、県内企業にも精通する専門スタッフが常駐して、日々企業を訪問したり、34市町村と連携した情報収集に取り組んだりしています。そのため、大手の人材紹介会社やインターネット検索では知ることができない、地元に密着したリアルでタイムリーな情報を取得することができるのです。
■優先順位を決めて動く
実際に応募活動に入る際は、優先順位を十分検討してから動き始めてください。
都会の転職エージェントでは、常に10社ほど並行して活動することを進められますが、高知ではまず、希望条件、募集条件、求められるスキルやキャリアがマッチする求人と出会えることが貴重です。多少妥協しなければ応募したい先が見つからないということもあるでしょう。そんななかで、優先順位を付けずに片っ端から応募していたら、「第一志望の書類選考中に、第二志望から内定が出てしまった。第二志望を断って第一志望も落ちたらもう後がない…」という状況にもなり得ます。応募したい求人に出会えたならば、1社ずつ慎重に丁寧に進めていきましょう。
■チャンスは逃さない
見事内定を勝ち取ってから、「本当に今なんだろうか。本当はもう少し都会で暮らしたい気持ちもある」と、迷ってしまう方もいらっしゃいます。
高知は企業数も職種・業種も限られており、1社あたりの採用人数も少ないため、内定をもらった仕事と、次の機会に巡り合えるとは限りません。内定をいただいてから仕事内容や採用条件から、承諾を迷うことは当然あるかと思いますが、Uターンすること自体に迷うことがないよう、慎重に考えながら応募し、せっかくのチャンスは逃さないようにしましょう。
Uターン転職で知っておきたい支援やサポートは?
■UIターン総合相談窓口
当センター(高知県UIターンサポートセンター)は、相談窓口を高知・東京・大阪に常設しています。仕事探しだけでなく、住まい探し、支援制度のご案内、地元の暮らしの情報提供など、高知へのUIターンに関わるあらゆるサポートを行っています。ご相談方法は、電話・メール・オンラインなど、ご希望に応じて対応可能です。今すぐお考えの方も、具体的でない方も、お気軽にご相談いただけます。
■就職・転職サイト『高知求人ネット』
当センターでは、高知へのUターンを希望する方と、高知にUターンされて1年以内の方を対象に、無料職業紹介事業を行っています。高知県内の求人企業と、高知県内で就職したい求職者とのマッチングを支援しており、県内企業から受け付けた求人票を公開しているサイトが「高知求人ネット」です。高知求人ネットからご相談いただくと、ネット検索では得られない、非公開求人や、企業の潜在的な求人ニーズを含めてた、リアルでタイムリーな情報をお伝えすることができます。
高知への転職活動をご検討中の方はぜひ、「職業紹介の申込み」にご登録ください。
■高知U・Iターン就職相談会
Uターンするにあたって、仕事への不安を抱える方は多いです。
Uターンで地元に戻ったとしても、仕事が決まらなければすぐに生活が立ち行かなくなってしまうかもしれません。地方自治体のなかには、定期的にUターン向け就職セミナーを開催するところもあります。
Uターン移住に積極的な企業による転職イベントや合同企業説明会などが設けられているため、都会にいながら地元での就職・転職がしやすくなるでしょう。
■移住ポータルサイト『高知家で暮らす。』
当センターで運営する移住ポータルサイト『高知家で暮らす。』では、『高知求人ネット』に掲載中の無料職業紹介対象求人はもちろんハローワークや『福祉のお仕事』との連携により提供された求人、市町村や関連団体から提供をうけた農林漁業、公務員、地域おこし協力隊などの求人を掲載しており、県内ほぼすべての求人情報を一括検索することができます。
仕事の検索ページはこちらから。
■移住支援金制度
東京23区(在住者または通勤者)から高知へ移住し、対象企業等に就業された方、高知県内で起業された方、テレワークにより移住前の業務を継続している方等、一定の条件を満たす方に最大で100万円(単身の方は最大60万円)移住支援金を支給しています。
詳しくは、高知県のホームページよりご確認ください。
出来るだけ早く、第一歩を踏み出そう!