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特殊機能を搭載した作業車を、オーダーメイドで作っています
「作業環境を改善したい」という気持ちから生まれた製品
今回ご紹介する兼松エンジニアリング株式会社は、環境整備機器と呼ばれる「環境をキレイにする製品」を設計・製造・販売する機械メーカーです。強力吸引作業車、高圧洗浄車、路面清掃車、放水車・散水車……と多種多様な特殊車両を製造しています。日常であまり目にすることのない特殊車両ですが、インフラ整備事業や自然災害の復旧作業などで活躍しています。
兼松エンジニアリングは、高熱や粉塵の舞う作業現場で働く作業者への対策として、シャワーの気化熱を利用した冷却扇を開発したことから1971年に事業が始まりました。以来、作業するお客様の立場に立った製品とサービスを提供する姿勢を大切にし、環境整備機器開発、中でも汚泥処理に力を入れて研究開発、製品化を図ってきました。
設計から納品まで一貫したサポートで、迅速できめ細やかな対応をするなど、お客様の立場に立った製品とサービスを提供する姿勢を貫いてきた結果、現在では強力吸引作業車や高圧洗浄車などの製品がお客様から幅広い支持を受けるにいたりました。日本はもとより東南アジアでも取り扱いが増加し、年間500台を販売しています。2016年には累計製造販売台数が1万台を突破し、多数の製品ラインナップを持つ国内トップメーカーに成長しました。
お客様の声に耳を傾けることで発展してきた「技術の兼松」
国内トップメーカーの「エンジニアリング会社」「技術の兼松」を掲げていますが、決して『ハイテク』の集団ではありません。どちらかといえば、『ローテク』をベースとして、経験を積み上げてきた技術者の集団です。お客様のニーズに徹底して応えてきたからこそ、技術力が培われてきたのです。
お客様の抱える課題を解決するため、すべての製品は仕様も性能も異なるオーダーメイドになっています。製造部の河野さんは「お客様が製造途中の製品を見に来られ、手すりの位置やはしごの高さなどを変更したいとおっしゃることもあります。製造担当者はお客様の生の声を聞いて、ご希望を製品に反映させます。当社は、納品先のお客様と対話することを重視しており、研究開発にも大いに役立っています。」と言います。お客様のニーズに柔軟に、そして前向きに対応することで、お客様との信頼関係を築いています。そのことが、さらなる技術革新をもたらしてくれるのです。
あらゆる環境下で必要とされる機能を車に乗せて運ぶ
ある遺跡発掘現場から兼松エンジニアリングに寄せられたのは、「粘土質の土壌での発掘は、雨が降ると掘り起こしたところが再び埋没してしまう。重労働で危険度も高い復旧作業を軽減したい。」という声でした。その声に応えるため、必要な機能を搭載した吸引車を作り、作業員の負担を減らし、機械で補うことが可能となりました。
このことからも分かるように、兼松エンジニアリングのこだわりはお客様が必要とする「機能を運ぶ」ことです。生活環境に配慮した「低騒音型」の作業車や産業廃棄物処理に有効な「水・汚泥分離リサイクルシステム」、汚泥の量を減容する「汚泥脱水」関連機器搭載車など、兼松エンジニアリングのコア技術である「ポンプ」を活用した吸引と特殊機能を組み合わせた作業車を数多く開発しています。
チャレンジ歓迎!成長意欲のある社員へのバックアップは惜しみません
兼松エンジニアリングでは、若手社員にも仕事を任せる風土があります。それはひとりひとりが目的意識を持ち、前向きに業務に取り組んでいることからです。総務部人事課の市原さんは、「私も配属されてすぐの頃に採用説明会全体の構成を任せてもらえ、経験を積むことができました。他の部署でも若手社員にチャレンジさせてくれる風土があります。」と言います。
他にも、全社員を対象とした自己申告制度を年一回設けていて、社員が現在の担当業務に関することや、今後取り組みたいことなど、各社員が考えていることを会社に伝えることができます。現在、製造部に所属する河野さんは、自己申告制度を使って営業部から異動をしました。チャレンジできる環境を自ら選び、新しい業務に前向きに取り組む、兼松エンジニアリングのスピリットを体現する存在です。
また、社員の成長に必要な研修や資格取得は全面的にバックアップするほか、新入社員や中途入社の社員向けの1対1でフォローする取り組みである「パーソナルコーチ制度」など、安心して業務に取り組むことができるような体制を作っています。
お客様の声に耳を傾け、研究開発に活かしてきた兼松エンジニアリングだからこそ、チャレンジしたい社員や成長したい社員へのバックアップは惜しみなく行なっています。
企業名:兼松エンジニアリング株式会社
業種:製造業
所在地:高知県高知市布師田3981-7
兼松エンジニアリングの皆さん