一覧へ戻る
―平山地区の食文化を支える味噌とこんにゃく造りのお手伝い―
香美市平山地区の味噌造り・こんにゃく造りは地域に代々伝わる大切な食文化であり、人々の暮らしを支え、地域交流の核となってきました。しかし近年は、高齢化による担い手不足が大きな課題となっています。そこで、地域の暮らしを支える拠点である「集落活動センターひらやま」を中心に、伝統の味を次世代へ残すための取り組みが進められています。
今回は、その活動を支えようと、県内各地から20代〜60代の5名が集まりました。
「どうやって造るの?」と興味津々な様子で、地元の方に教わりながら作業に取り組む姿や、昼食を囲んで和やかに交流する様子をお届けします。
プログラム内容
開催期間:2025年12月24日(水)10:00~14:30
開催エリア:香美市
主 催 者:集落活動センターひらやま
対 象:味噌・こんにゃく造りに興味のある方、地域活動に参加したい方
①こんにゃく造り (10:00〜) |
下処理したこんにゃくを成形して鍋でゆでる。 |
②味噌造り 1回目(11:00〜) |
麹と大豆の約半分をミキサーにかけ、空気を抜きながら樽に詰める。 |
③昼食 (12:00〜) |
こんにゃくをふんだんに使った昼食を楽しみながら地域の人々と交流する。 |
④味噌造り 2回目(13:00〜)
|
麹と大豆の残り半分をミキサーにかけ、空気を抜きながら樽に詰める。 |
エプロンを身に着けた参加者の皆さんが調理室に集まり、講師を務める地域の方の挨拶と参加者の自己紹介のあと、いよいよお手伝いがスタート。
テーブルには、地元産のこんにゃく芋が丁寧に下処理された状態で準備されており、参加者はこの芋を一つひとつ丸めて成形し、鍋に入れていく工程をお手伝いしました。
はじめは濡らしたお椀を使って成形し、作業に慣れていきます。
「水の加減が大事。濡らしすぎると生地が分離してしまうからね。」
そんな地域の方のアドバイスを受け、参加者の皆さんは真剣な表情で作業を進めます。
慣れてくると、今度は手での成形にも挑戦!
「モチモチして気持ちいい!」
「丸くするのは意外と難しいね」
といった声があがりながらも、次第に手際よく丸められるようになっていきます。
地域の方によると、以前はドーナツ型のこんにゃくを作る人もいたそうで、そのエピソードに思わず笑顔が広がりました。
成形の作業が終わり、茹で上がるのを待つ間は質問タイムです。
「このこんにゃく芋はどこで買えるんですか?」
「この地域では餅つきのイベントもあるんですか?」
といった会話が弾み、参加者と地域の距離がぐっと縮まっていきました。
そしていよいよ試食タイム。参加者は出来立てのこんにゃくを口に運ぶと、
「温かいこんにゃくを食べるのは初めて!」
「柔らかくて、市販のものとは全然違う」
と、手づくりならではの美味しさに感動する様子が見られました。
笑顔で自己紹介
こんにゃくを手で丸めます
こんにゃく造りの次は、いよいよ「味噌造り」の時間です。
まずは温度管理された機械から、地元産の米を使った麹を取り出します。まだ粒感の残る麹を一口味見すると…
「甘くて美味しい!」
「これで甘酒を造ってみたい」
という声が上がりました。
その場で地域の方から甘酒のレシピを教わり、自然と会話が弾みます。
続いて、麹に茹でたての大豆、塩、ぬるま湯を合わせ、手でしっかり混ぜ合わせていきます。この地域の味噌は、麹を贅沢にたっぷり使うのが特徴です。
「麹が多いから、甘みのある白味噌になるのよ」
という地域の方のお話に、参加者の皆さんも出来上がりを想像しながら、楽しそうに作業を進めていました。
仕上げはミキサーにかけ、空気を抜きながら丁寧に樽へ敷き詰めていきます。最後にラップで蓋をして、午前中の全工程が無事に終了。
時刻はちょうど12時になり、昼食の会場へと移動しました。
麹を取り出すと甘い香りが広がりました
味噌を樽に詰める工程
昼食の時間は、”こんにゃく尽くし”の料理を囲みながら、改めて自己紹介や会話が弾みました。食卓を囲むうちに自然と打ち解け、賑やかな笑い声が広がります。
そんな中、地域の方からはこんなお話も。
「この地域には味噌やこんにゃくだけでなく、レモンやブルーベリーといった豊かな果樹もあります。でも今は、手入れをする担い手が減ってきていて…。今回のこんにゃく造りや味噌造りの輪が広がるのはもちろん、果樹の手入れや収穫にも、ぜひ力を貸してもらえたら嬉しいです」
これを聞いた参加者からも、
「ぜひ輪を広げたい!」
「今度は果樹の手伝いにも来てみたい!」
と自然と声が上がっていました。
昼食を終えると、午後の作業がスタート。
再び味噌造りに取り組み、午前中と同じ工程をもう一度繰り返します。2回目ともなると、参加者同士のチームワークもばっちり!声を掛け合いながら、あっという間に作業は終了しました。
すべての仕込みが無事に終了し、最後には嬉しいお土産が手渡されました。
一日を通して地域の食文化に触れ、人と人とのつながりを感じながら、参加者の皆さんは充実感あふれる笑顔で解散となりました。
配膳のお手伝い
昼食も会話が弾みます
高知市60代・女性の声友人に誘われ、「味噌造りやこんにゃく造りが楽しそうだな」と思って参加しました。実際に造るのは初めてで、昔聞いたことがある”こんにゃくに灰を入れる方法”とは違う、今のやり方を学べたのがとても勉強になりました。和気あいあいとした雰囲気の中で楽しく過ごせましたし、また時間の都合がつけばぜひ参加したいと思っています。
高知市40代・女性の声集落活動センターのLINEでこのイベントを知り、参加しました。味噌やこんにゃくがどんな風にできているのか興味があり、実際に体験してみると、こんにゃくを手で触ったときの柔らかさに驚きました。様々なことに興味があるので、またこうした機会があれば参加したいです。
南国市40代・女性の声知り合いから「お味噌とこんにゃくを造る会があるよ」と教えてもらい、その場ですぐに参加を決めました。これまでも手造りの経験はありましたが、平山地区ではどんな風に造られているのか興味がありました。
同じようなことが好きな方たちが集まっていたので、とても居心地が良く、笑いも終始絶えず、新しい仲間が増えたようで嬉しかったです。自分で造ると「何が入っているか」「どんな気持ちで造られているか」がそのまま味になると思います。今日のように、みんなでワイワイ楽しく造ったお味噌は、絶対に美味しくなると思います!やはり造った人の顔が見えるということが、何よりの安心感につながりますね。
「お手伝い」から始まる、地域との新しい繋がり
お手伝いに駆けつけてくださった皆さんに、心から感謝しています。人手が足りない中で、こうして地域外の方々が伝統の味に興味を持ち、一生懸命に手を貸してくださることは、私たちにとって何よりの励みになります。
今回の体験が一度きりで終わるのではなく、平山という地域を身近に感じてもらい、また足を運んでいただくきっかけになれば嬉しいです。今後は味噌・こんにゃく造りだけでなく、果樹の手入れや収穫など、また別の形でも繋がっていける関係を築いていきたいと考えています。
作業後の集合写真
いこうち!プロジェクトでは、高知県の地域団体が抱えるさまざまな課題を、全国から集まる皆さんの「お手伝い」を通して解決し、交流を深めることを目指しています。地域の人々と一緒に作業することで、地域の文化に触れたり、温かいおもてなしを受けたりと貴重な経験ができます。高知県内では今後も様々なプログラムが開催される予定です。地域を盛り上げたい、新しい出会いがほしい、そんな方はぜひ参加してみませんか?
プログラム一覧はこちら