移住者インタビュー
夢中で仕事に取り組んでいた阪部さん。子どもの成長を見逃していることに気づいて生活を変えようと決意。
阪部 一仁さん
仕事に夢中だった阪部さん。
子どもの成長を見逃していることに気づいて、生活を変えようと決意。
奥様のふるさと、高知県に移住しました。
―仕事に夢中だった大阪時代。忙しくも充実していました。
移住前は、大阪市天王寺でカフェを経営していて、ランチタイムから夜23時までの営業を、ほぼひとりでこなしていました。ランチの仕込みのため毎朝早めに出勤して、帰りは片づけを終えてから深夜に帰宅。ありがたいことにお客様に恵まれて、忙しいけど充実していました。
26歳のときに開業して8年間、結婚して長男が生まれた後もずっと生活ペースは変わらず、子供が起きている時間帯に家にいたことがありませんでした。僕は仕事に夢中で、妻には朝から晩までワンオペ育児を強いる形になっていました。
―子供の成長を見逃していた…。愕然としました。
転機は、子供がしっかり言葉を話すのを聞いたときです。
「あれ、この子はいつの間にしゃべるようになったんやろう」とびっくりしました。長男の2歳~3歳頃の成長を、僕は完全に見逃してたんです。
わが子が初めて立ったのはいつで、しゃべり始めたのはいつなのか、父親なのに知らないなんて。「これはイカン!」とショックを受けました。もったいないですよね、今しかない瞬間なのに。
もっと違う生活をしようと思い始めたのは、これがきっかけです。
―思い切って移住するべきか…悩むこと3年。
妻は高知県出身で、以前から故郷で子育てしたいと言ってました。そうできたらいいなぁと漠然と思いはしたものの、決心するまで結局3年かかりました。仕事に愛着があったし、僕の店にご来店いただけるお客様、仕事仲間、友達、家族…生まれ育った大阪には、僕にとって大切な人がたくさんいました。簡単には踏ん切りがつかなかったです。
悩んでいる間、大阪で開催されていた高知県移住相談イベントに何度も行って、UIターンコンシェルジュにも相談して、じっくり心を固めた感じです。
2018年の春、ついに店を閉めて、高知県香南市に移住しました。
―仕事終わりに海を眺めて
今は地域おこし協力隊として、香南市の海沿いの施設「ヤ・シィパーク」活性化業務を担っています。業務内容は、カフェレストランのメニュー開発や高知のフルーツを使ったアイスバー製造のお手伝い。高知は食材の豊富なところで、こちらとしても刺激になります。
職場の目の前は太平洋。仕事終わりには夕日に染まる水平線を眺めて、たまに海岸沿いのボードウォークを散歩してから帰ります。仕事の帰りに毎日このロケーションを目にできるのは、贅沢だなと感じます。
―1日の過ごし方
長男は今、小学1年生。3つ下の弟も生まれて、最近だいぶお兄ちゃんぽくなりました。
僕は毎朝6時に起きて、子どもに朝ごはんを食べさせることから、一日が始まります。7時半に家を出て、30分足らずで出社。夕刻5時過ぎに仕事が終わったら、その足で保育園へ次男を迎えに行って、家に着いたら夕食の準備。そのうちに長男も小学校から帰ってきます。6時30分頃には妻も仕事から帰ってくるので、4人そろって夕ご飯を食べます。
その後は子どもの勉強を見たり、遊んだり、お風呂に入れたりして、夜9時には大人も子どももぐっすり寝てしまいます。シンプルで、丁寧な生活ができていると感じています。
―家族いっしょが嬉しいみたい
高知県に越してきて、長男に変化がありました。スーパーに行くのも遊びに行くのも「4人で行こう」と言い出したんです。物心ついてから、長男は妻と2人きりでいることが多かったですから…。今は家族いっしょに動くのが嬉しいみたい。
僕自身も、息子たちと過ごす時間がかなり増えました。みんなで遊んだり、父子でよさこい祭りに参加したり…。大阪時代とは全然違う時間の流れ方です。
最近、念願だった犬も飼い始めました。妻も息子たちも大喜びで、もう一人子供が増えたみたいに賑やかになりました。今では4人と1匹で阪部家ですね。笑
いつかまたお店を始めたい、という思いもあります。僕はやっぱり、食の仕事が好きなんです。どんな時、どんな場所でも【食】は人をHAPPYにできる唯一無二の存在だと思っています。今は自分の中であれこれ考えて、じっくり思いを育てているところです。
高知暮らしをお考えのみなさまのご相談を承ります!
移住までの経緯や高知での生活の様子、地元の方に思いなどを聞きました。
企業就職以外の『高知ならではの多様な働き方』をご提案します。
高知県へのUIターンに関するイベントや移住者向け交流会の情報を掲載しています。
イベント情報や支援情報など、
最新の情報をメールでお知らせします!