近年、ホテルや旅館の提供価格は急激に変化し、その利用目的も多様化しています。もはや「泊まる場所」にとどまらず、暮らす場所、仕事をする場所、遊びを楽しむ場所、映えスポットとして魅力を発信する場所など、多様な存在になりつつあります。より自由な発想で、「非日常の体験」と「日常の居心地」を追究したお宿を創造してほしい!挑戦者を求めています!
コロナ渦で「マイクロツーリズム」という言葉が生まれたように、近年では旅行の目的地は遠くの有名スポットではなく、近隣での滞在で、かつ開放感や非日常感が味わえる場所へと変化しつつあります。全国を見ると、古民家や廃校、コンテナ、廃業した銭湯施設などをリノベーションした宿泊施設や、最新テクノロジーを導入した安心安全の無人宿泊施設、シアター設備やプライベートサウナ付の体験型ホテルなどが人気を集めたケースもあります!今ある資源をあなたならどう活かす!?
■最短期間・最小コストで開業!リニューアルオープンを目指す!
客室は全部で11部屋(全室和室6~15畳)、食事処として使っている和室は28畳。大学のサークル活動やスポーツ合宿などの団体様なら全室貸切利用が便利!4~5人が同時に入れる広さのお風呂は男女別にあり、洋式トイレ、エアコン、テレビ、ドライヤー、寝具などもすべて揃っています!調理場には業務用調理器具、冷蔵庫、2階まで料理を運べる配膳用エレベーターもあります!宿泊施設開業を目指す方にとっては絶好のチャンスではないでしょうか!
■よさこい時期は満室必至!?高知一の中心街まで徒歩10分!
8月のよさこい期間中は特に、高知市内の宿泊施設はとにかく予約が取りにくいと言われます。「とさ別館」も例外ではなく、「街の近くで!素泊まりでいいので利用したい!」というお客様のニーズにも臨機応変に応えてきました。高知一の繁華街・商店街・JR駅まで徒歩10分!非日常を味わえる空間デザインやアイデア次第で、シーズン以外でも県内外からの集客が見込めるかも!?
オーナー 高本 八千代さん へのインタビュー
— 創業当時のことを教えてください。
創業は1971年(昭和47年)、私が3代目です。
嫁いだ頃は、姑さんと主人がメインで運営していて、姑さんが体調を崩されたことをきっかけに私も手伝うことになりました。当時から、お遍路さんや市内観光に来られた方、現場作業員さんの長期滞在、学生さんの利用が多かったと聞いています。
— 別館とありますが、本館もあるの?
よく言われますが、本館はないです(笑)。
親戚が境町でビジネスホテルをやっていて、先にあったビジネスホテルを「本館」、後からできた旅館を「別館」と呼ぶようになったんです。
— 人気だった理由は?
当時は食事にこだわっていて、「ごはんが美味しい!ボリュームが凄い!」とお客さんには人気で、姑さんも「作り甲斐がある!嬉しいね」とよく言っていました。
あと、県民体育館が近いので、土日はスポーツ遠征の学生さんに便利に使っていただきました。昔は高知最西端の柏島の小学生たちが、修学旅行で泊まっていくこともあったそうです。
— 常連さんが多かったんですね!
常連さんももちろんですが、「ここの常連の方から紹介してもらった」「子供の頃に来たことがある」「学校の先生に紹介してもらった」とかで、利用して下さる方も多かったんです。ホームページもやってないので口コミで。常連さんがまたお客さんを呼び、ご縁が繋がり、ずっと巡ってきたように感じます。ありがたいことです。
— 外のランドリーは今も使える?
もちろん現役です!学生も現場作業の方もみーんな毎日使ってましたよ!学生さんは昼間外出している間、駐車場いっぱいに干していったこともありました(笑)。
— ずっとご家族で運営を?
はい。基本、私と主人と主人の両親で。どうしても忙しいときは親戚さんを呼んだりしました。食事は朝・晩だしていましたが、姑さんも高齢になり私も一人ではできませんので、2022年からは素泊まりのみになりました。それでも学生さん20名の予約があって、「すみません、ごはんができないんです」ってお断りすると、「全然かまいません!お弁当でもなんでも買ってくるんで!」と(笑)ありがたかったです。その分、宿代を安くしてたりしました。
— 繁忙期は?
よさこいと、5月の連休は忙しかったです。ただ、コロナになってからはほんとに激減しました。学生も観光客もピタっと止まって予約がない日がずっと続いたので、3年ぶりのよさこいとなった2022年8月を最後に、休業することにしたんです。
— どんな風に使ってもらいたいですか?
旅館でしたらそのまま使っていただけますし、最近はお洒落なゲストハウス、シェアハウス、ホステルなんかも若い方には人気だと思うので、リフォームして頂いて大丈夫です。建物は旧耐震ですが、鉄筋コンクリート造(RC造)です。ただ、図面がなく、壁で支えている構造なので、次の営業許可を申請する段階で一度耐震診断を受けられることをお勧めします。
— どんな方に引き継いでほしいですか?—
これまでやってきたことや常連さんも大事にして頂ける方に、この旅館を“活かして”いただけたら、ありがたいです。使ってもらえたら、またこの場所が“生きて”くると思いますし。素敵なアイデアのある方に見初めて頂けたら嬉しいです。