一覧へ戻る
―世代や地域を超えた人の縁づくり―
高知県佐川町にある、とかの集落活動センターあおぞらで、地域の若い世代や地域外の人が交流できるイベント「とかのわかもの交流会」が開催されました。平成30年に始まったこの交流会は、年々参加者が増加し、今では約100名の方が参加する規模になっています。
今回、この交流会の運営のお手伝いに参加したのは高知市にお住まいの40代男性。
「お祭りや地域のイベント運営をサポートするのが好き!」というこの男性は、地元の人と見間違うほどにテキパキとお手伝いをこなしていました。地元の人とも笑顔で交流し、さわやかで充実した汗を流していました。
プログラム内容
開催日:2025年9月21日(日)14:00~18:00
開催エリア:佐川町
主 催 者:とかの集落活動センターあおぞら
対 象:10代から40代までのわかもの(自称でも可)の方
①会場設営 |
約100名の来場者を受け入れるための準備(机や椅子、テントなどの設営) |
②交流会運営 |
食べ放題のバーベキューのほか、早押しクイズ、子ども向けのくじ引き、ビンゴ、じゃんけん大会等を順次開催。 |
③片付け | 来場者も含めて、全員で会場を片付け。 |
まだまだ日差しが強い秋晴れのなか、100名の来場者を迎えるための会場づくりからスタート!
お手伝いに加わった男性は、若いころにスポーツクラブに関わっていた経験があり、キャンプ場での合宿や地元の運動会の設営には慣れているとのこと。そのため、地元の人と変わらない働きぶりで、机や椅子の配置からテントの設営までを手際よく進め、わずか30分程度で会場が出来上がりました。
椅子を運ぶ様子
地元の人と一緒にテントを立てる
続いてのお手伝いは、バーベキューと芋煮の準備です。
「大勢の肉を焼くためにはそれなりの炭の量が必要です。はじめは真ん中に集めた炭に火をつけ、徐々に広げながら炭を足していくと良いんですよ。」と言いながら、手際よく火を起こしていました。
炭に火をつけるところまでできると、あとはイベントの開始を待つのみ。
それまでの間は、一緒に準備をした地元の方々とビールを片手に交流が始まります。
会場前に広がる黄金色の稲を眺めながら、「この辺でも高齢化が進んで米を作れなくなった人も増えてきたけれど、耕作放棄地を作らないために地域の人たちで農事組合法人を設立したんだよ。」と話す住民の言葉が印象的でした。
ここ、佐川町斗賀野(とかの)地区では、地域ぐるみの助け合いの輪が広がっています。
炭に火をつけます
ビール片手に交流
お昼を少し過ぎた頃、いよいよ待ちに待ったイベントがスタート!
開会式では、お手伝いに加わった男性も簡単にごあいさつ。「今日はよう来てくれました!」と司会者に紹介されると、会場からは大きな拍手が送られました。
その後は持ち場に戻り、次々とお肉を焼いていきます。大人数が一斉に食べ始める中、いかに効率よく網にお肉を並べていくかが勝負どころ。美味しそうに頬張る参加者を待たせることもなく、見事な手さばきを披露していました。
ひと段落すると、次は早押しクイズの出題者としてステージへ移動。
地域の人に声をかけられ、設営や調理だけではなく、会場の盛り上げ役まで担当することに。
「Q.パパラッチは何語でしょう?」と回答者がうなる問題を出題し、会場の笑いを誘います。
「あんまり前に出るのは好きじゃないんですけどね」と照れながらも、一人で何役もこなす姿に、地元の方々からは感謝の声が絶えませんでした。
肉や焼き鳥をどんどん焼きます
早押しクイズを出題
楽しかった時間はあっという間です。
開始から4時間が経過し、辺りが暗くなってきたころに「そろそろお開きにしませんか~」との呼びかけで、交流会は幕を閉じました。
最後も会場の片付け作業を率先する姿に、集落活動センターの西村会長も「いいひとがきてくれて助かりました。他にもイベントはたくさん開催しているので、ぜひまた来てくださいね。もっと交流しましょう!」とオファーを送っていました。
西村会長と意気投合する姿
高知市40代・男性の声
今日は最後まですごく楽しい時間を過ごさせてもらいました。天気も最高でしたし、用意したお肉も最後まで全部きれいに食べてくれて、焼いた甲斐がありました。
一緒に肉を焼いていた地元の方たちとも、様々な話ができたので良かったです。子どもたちの参加が多く、親子連れや男性だけのグループなど、老若男女問わずいろいろな人たちが参加しているのがこの交流会の特徴だと思います。
お手伝いができて本当に良かったです。
地域の先を見据えて地道な活動を続けています。
斗賀野(とかの)地区では、20年以上前からの地域の未来を見据えた活動をしています。耕作放棄地を引き受けてお米を生産するといった農業振興や、高齢者が毎日集える交流拠点の運営のほか、地域住民が学校の運営に協力するなど、「地域全体で未来をつくる」という強い想いで取り組んでいます。
今回の「とかのわかもの交流会」は、若い世代や地域外の人とのつながりを作り、将来の地域活動の担い手を育むことを目的に開催しました。地域の人口減少がやむを得ない状況のなか、地域づくりのためには世代や地域を超えた人のつながりが重要です。他にもさまざまなイベントを開催しますので、ぜひ地域外の方もご参加いただけると嬉しいです。
見事に色づく、地域の田んぼ
いこうち!プロジェクトでは、高知県の地域団体が抱えるさまざまな課題を、全国から集まる皆さんの「お手伝い」を通して解決し、交流を深めることを目指しています。地域の人々と一緒に作業することで、地域の文化に触れたり、温かいおもてなしを受けたりと貴重な経験ができます。高知県内では今後も様々なプログラムが開催される予定です。地域を盛り上げたい、新しい出会いがほしい、そんな方はぜひ参加してみませんか?
プログラム一覧はこちら