移住者インタビュー
標高800mの土地で大川村唯一の花き農家としてユリを栽培する山中さんにお話を伺ってきました。
山中 教夫さん
四国のほぼ中央に位置し、人口約400人の大川村。標高800mの土地で大川村唯一の花き農家としてユリを栽培する山中さんにお話を伺ってきました!
―花き農家への道
父親がずっとJAで働いていまして、僕が中学校卒業と同時に退職して農業をはじめました。
僕は品種改良について学びたくて、愛媛県の大学への進学を機に大川村を出ました。
大学卒業後は地元に戻って実家を継ぐことを考えていましたが、教授からの推薦もあり、卒業後1年間はオランダの花き農家のもとで先進技術を学ぶため留学することを決めました。
国際農業者交流協会のオランダ、ドイツ、デンマーク、スイスで1年研修できる制度を利用し、オランダに応募して行きました。
―オランダを選んだ理由
オランダを選んだ理由は花の大国だから。日本で育てられているユリの球根は、ほぼオランダから輸入しているんですよ。
そして大川村に戻ってきて10年後の2014年には、大川村の産業としてつないでいきたいという思いから法人化しました。
―地元で作り、地元中心に出荷したい
それまでは夏場に北海道、新潟県からユリを仕入れないといけなかったのを地元で作り、地元中心の出荷をしたいと思い、ユリの栽培をはじめました。
まずは、合う品種としてユリやトルコ桔梗、アスターなどを栽培していました。
オランダで1年研修したこともあり、ユリへの思い入れが強く、嶺北地域の良さを生かしてくれる市場もあったので、徐々にユリ中心に変えていきましたね。
今こちらには、僕以外に3人常駐のスタッフがいます。花き農家の研修を5年前から受け入れていますが、研修生は最初は出荷作業などの簡単な作業から始めてもらいます。やりながら学んでいく感じですね。
―西日本では珍しい夏のユリ栽培
そもそも西日本で、夏場にユリの施設栽培をしているところが少ないんですよ。低い気温でないと良いユリは育てられませんからね。数少ない施設栽培だからこそ、評価を落とさないように今後もつくっていきます。
花き農家のやりがいは、やっぱり消費者に評価してもらえることですね。出荷の品を見て、気に入ってもらえたら続けて買ってもらえるんです。
ユリの魅力は、家で花瓶とかに挿した時の1本の存在感というか。花が開いた時、特にきれいだなと思いますね。
―大川村のサポートが手厚い
大川村はやっぱり人がいいね。
オランダ留学から帰国後、地元に帰ってきた時もあたたかく迎えてくれました。
また、花き農家としてやっていく中でレンタルハウス等、村のサポートが手厚いんですよ。
今は出荷の際、大川村から土佐町の出荷場まで持っていっているんですけど、今年度大川村に出荷場を設置してくれることになったんです。これで僕ももう少し早く家に帰ることができます(笑)
今後は、若い人に花き栽培への興味を持ってもらえるようにしていきたいですね。
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