移住者インタビュー
セリの手伝いをしながら、エスニック料理やミュージカル活動を楽しんでいます。
田中 誠一さん
「雪は辛い!」から始まった次の住まい探し
東京都目黒区出身で、群馬に1年、秋田に1年半ほど住んでいました。そこで「雪はもう辛い!」と、次は四国のどこかにしようと思って(笑)県の移住フェアでたまたまお話した、中土佐町役場の担当者の人柄に惚れ込んだのと、興味を持っていた水産関係のミッションで協力隊が募集されていたのとで、3か月後にはこっちに来ていました。
38歳でフィリピンに英語留学をした時、上下関係も利害関係もない環境で久しぶりに学生として過ごして、「こんなに楽しい生き方があったのか!」と目を覚まされたんですよね。38歳以前の自分とは全く変わりました。暮らしてみて初めてわかることも多いし、どこでもやっていける自信がついたので、住みたいところに住んでみる”実験”的な生き方を始めました。
移住してカツオのおいしさを知る
日々の活動としては、久礼漁協のセリのお手伝いがメインで、余ったカツオをしょっちゅういただいているうちに、自分でも捌けるようになりました。正直、移住するまではカツオって特別に好きな魚だったわけじゃないんですけど……。やっぱり、群を抜いて美味しいです。同じ県内でも、やっぱり久礼のカツオはとびきり新鮮で、高知市内で食べるよりも鮮度も味も良い自信がありますね。ぜひ、食べに来てほしいです。
ちなみに以前、漁を端から見学するということで初めて船に乗せてもらったら、まさかの先頭に立たされて……早朝3時から6時間近く、150匹ほどのメジカを釣りました。何匹かお土産にもらって、さすがの美味さでしたけど、とにかく、しっちゃかめっちゃかで大変だったなぁ。
カレー作りも住まい作りもスローペースに楽しむ
それからここ数か月は、自前のキッチンカーを作るべく奮闘中です。僕はカレー、特に鶏肉をホロホロになるまで煮込んだパキスタンのスパイスカレーが好きなんですけど、この辺りでは気軽に食べられるお店がなくて。じゃあ自分で作って売ればいいじゃん、と。軽トラに板を貼って改装しつつ、素材の勉強になればと農園に見学に行ったり、カレー作りのワークショップをやったりして準備を進めています。
めちゃくちゃスローペースなんで、「いつできるが!?」って漁師さんたちにいじられてますけど。子どもの頃から、絵を描くことや身の回りのDIYをやるのが趣味だったんです。今の住まいは役場に紹介してもらった海沿いの一軒家ですが、卒業後は大きな倉庫に住みたいなとも思っていて。アトリエはもちろん、ゲストハウスのように外から来る人が泊まれるようにもしたいし、ニワトリも飼ってみたいです。
人との「縁」を大事にしながら、自分のやりたいことと真剣に向き合う
最近はいかに「シンプルに暮らす」ことができるか、についても研究中です。ごみを減らす、といったことだけじゃなくて、人に言われたことをすっと受け止められるような、自我をなくして無色透明になりたいんですよね。昔から”真面目”と言われることが多いですね。なんとなくネガティブな印象で嫌だったんですけど、ある時「自分のやりたいことと真剣に向き合ってるってことだよ」と言われてからは、それも悪くないなぁって。
あとは「縁」がすごく大事だと思っているので、自分からどんどん人に会いに行くようにしていて、できた繋がりも大事にしています。秋田に居た頃に参加したNPO法人が手掛けるミュージカルプロジェクトには、四国支部の一員として今も引き続き活動しています。最初は自分が楽しいから始めたのに、観ていた方が想像以上に喜んでくれたものだから、活動を通じて誰かをワクワクさせたいと考えるようになりました。県内のイベントで知り合った高知大学の学生さんたちにもミュージカル体験会に来てもらった時は、こちらとしても学びがありましたし、自分が彼らにできることはもっとやってあげたいなとも思いましたね。
地域おこし協力隊を目指す方へのアドバイス
地方での暮らしは特に「ギブ&ギブ」の精神が求められる気がします。目先の損得で動いてしまうと信頼もしてもらえないですしね。
移住って一般的にはハードルが高いみたいですが、自分を変えたい、人生をもっと良くしたいなら環境を変えるのって案外てっとり早いと思います。自ら生きる場所を選ぶって、すごく清々しいですよ!
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