移住者インタビュー
椎茸栽培、竹炭づくり、竹細工…チャレンジ精神が旺盛な自分にあった働き方をしています
荒井 彦博さん
将来を見据えて菌床椎茸の栽培に挑戦
生まれも育ちも神奈川です。昔から、モノづくりが好きだったこともあって、墓石の彫刻など、ずっと石材や土木に関わる仕事をしていました。趣味のお城巡りでは、石垣の積み方やお濠にも注目するくらいです。高知に来たきっかけのひとつは、以前職人として香川で働いていた時に、いつかは四国に住みたいと考えていたことです。年齢的に最後のチャンスだなと協力隊への挑戦を決め、色々と情報収集をするなかで、いの町のホームページで見た本川の景色にピーンと来て、ここに応募しよう!と。
現在、地域おこし協力隊としての活動の中心は菌床椎茸の栽培で、9月から5月がシーズンですね。高知市内の木曜市や、土曜に行う本川地区内への配送、日曜に出店する愛媛の産直イベントに合わせてスケジュールを組み、収穫に仕分け、袋詰めに配送にと、毎日忙しくしています。
イチオシの調理法はやっぱりシンプルに、焼いてお醤油ですかね!本川は寒暖差が大きくて、吉野川の源流ということで水もきれいだし、特に10月ごろは大ぶりなのが獲れて美味しいんですよ。とはいえ、特に椎茸マニアだったわけではないんです。元々、この地区では複数のミッションで募集されていて、当初はキジの養殖をやってたんですが、自分がやりたいこと、できそうなこと、今後の需要なんかを考えて2年目から椎茸栽培を始めました。この辺は原木椎茸が主流なので、いずれはそちらもやりたいのですが、体力的にハードですからね。将来を考え、今のうちに菌床の栽培を身に着けておこうかなと。
全く違う環境でも、前職で培った知識や経験が活きている
生活面でも仕事面も、これまでと全く違う環境になりました。見渡す限りの山、もう斜面ばかりです(笑)何でも自分でやらないと始まらなければ前にも進まない、特に個人作業ということで、段取りや効率を追求する難しさを痛感していますね。椎茸のハウスも、屋根はボロボロ、水道も電気もないところから始めたので大変でした。ハウスの修復をしようと資材を買いに行ったんですが、公用車へ積み込んでいる時に足元がふらついて。「あっ」と思った瞬間にはもう遅い、コケてました。抱えてた角材が助手席側のガラスに突き刺さってヒビが……。笑うしかなかったなぁ。
その反面、自分で考えて決め、行動できる自由さが魅力なので、チャレンジ精神が旺盛な自分には合っているかなと。手取り足取り教えてもらうのではなく、人のやり方を見て学んでいくという仕事のやり方をはじめ、前職の知識や経験もすべて生きていますしね。
地域の皆さんのおかげで、定住に向けて頑張れる
とはいえ、ここでの生活が成り立っているのは、地域のみなさんにお世話になっているおかげなんです。色々な情報を教えていただいたり、オフシーズンの収入源になればと始めた竹炭作りでも、小屋用に土地を提供いただいたり……。そうした手助けあってこそ、定住に向けて頑張ろうと思えます。
コロナウイルスの影響でかなり減ってしまいましたが、地域の行事には積極的に顔を出してきました。それから地区の集落活動センター(※)では、原木舞茸の栽培・収穫と販売が毎年秋の恒例となっているんですが、高齢化で若い人が必要ということで。お手伝いを通じてコミュニケーションをとっていくなかで、距離が縮まってきた気もします。
(※)集落活動センターとは、地域住民が主体となって、旧小学校や集会所等を拠点に、地域外の人材等を活用しながら、近隣の集落との連携を図り、生活、福祉、産業、防災などの活動について、それぞれの地域の課題やニーズに応じて総合的に地域ぐるみで取り組む仕組み。
まずは愛媛、そして四国、本州へと自分が育てた菌床椎茸を流通させたい
愛媛寄りの地域なので、まずは近い西条市から愛媛で菌床椎茸の流通を拡大させて、いずれ四国、本州へと展開させていきたいですね。それと、竹炭作りと竹細工を併せて生計を立てるべく、仕事の時間をできるだけ確保できるような、作業場に近くで良い家がないかと地元の方に情報収集中です。
あとは、守る人ができればより一層、頑張れると思うので、ゆくゆくは生涯の相棒を見つけることができればと思います。
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