移住者インタビュー

【土佐清水市】太平洋の青と黒潮の恵み――自然とともに生きる土佐清水の移住者たち

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高知県・土佐清水市。青い太平洋と黒潮に包まれたこのまちで、自然と寄り添いながら暮らす移住者たちがいます。ジオパークの活動を通して地域の魅力を発信し、子どもたちへふるさとの価値を伝える――。都会を離れ、自分らしい生き方を見つけた二人のストーリーから、心豊かな暮らしのヒントが見えてきます。

土井恵治さん
(写真左)
冨永紘平さん
(写真右)

  • 出身地:土井さん(愛知県)冨永さん(埼玉県) 
  • 現住所:土佐清水市
  • 職業:一般社団法人土佐清水ジオパーク推進協議会

自然と人がつながる、土佐清水ジオパークの魅力

高知県の最南端・土佐清水市。
ここは足摺岬から愛媛県・宇和海へと続く足摺宇和海国立公園の一角にあり、黒潮の影響を受けた温暖な気候と美しい海中景観が魅力です。奇岩や断崖が連なる竜串(たつくし)地区を含む土佐清水市は、地球の歴史を肌で感じられる場所として「土佐清水ジオパーク」に認定されています。

この地で、自然や文化を未来へつなぐ取り組みを進めているのが、ジオパークを通じた地域資源の保護・活用と、竜串ビジターセンター「うみのわ」の運営を担う土佐清水ジオパーク推進協議会です。
観光・教育・研究の拠点として、地域の人々や訪問者に“地球の物語”を伝えています。協議会の職員6名のうち半数がIターン移住者であり、地域の魅力を発信する大切な担い手となっています。
今回は、その中から2人の移住者に、仕事や暮らしへの思いを伺いました。


自然と向き合う第二の人生

● 土井恵治さん(東京都→土佐清水市)

気象庁に35年間勤務し、地震や火山の観測・情報発信に携わってきた土井恵治さん。
「もっと自然のそばで働きたい」という思いが募り、定年を機に新しい人生の舞台として土佐清水を選びました。

「もともと自然と関わる仕事が好きだったんです。都会でデスクワークをしていると、ストレスいっぱいで息苦しさを感じていて。そんな時に、たまたまジオパーク推進協議会の求人を見つけたんです。」

2021年4月、下見もせずに移住を決意。家も車も電話とメールだけで決めたという、まさに“直感の移住”でした。

「最初に驚いたのは、鉄道がないことでしたね(笑)。でも、地域の方々が本当に親切で、どこへ行っても声をかけてくれる。そんな温かさに触れて、不安はすぐに消えました。」

現在は事務局長兼ジオパーク専門員として、展示や案内、講座の企画などを担当。地域の自然や文化をどう伝えるか、日々工夫を重ねています。

「地質や自然の変化を、わかりやすく伝えるのはとても難しい。でも、関心を持ってもらえた時の喜びは大きいです。地元の方々にも、自分たちの土地を誇りに思ってほしいですね。」

夜は星空を眺めるのが好きだといいます。
「町明かりが少なくて、空が本当にきれいなんです。東京では見られなかった満天の星に、いまだに感動しています。」

土井さんにとって土佐清水は、都会の喧騒を忘れ、心と身体を癒してくれる“心のふるさと”。
「土佐清水の静かな自然の中に身をまかせて、もっと深く味わいたいですね。」

地質の魅力を次世代へ

●冨永紘平さん(埼玉県出身・茨城県→土佐清水市)

続いてお話を伺ったのは、2023年に家族4人で移住した冨永紘平さん。
専門は「付加体」という日本列島の成り立ちを解き明かす地質分野。土佐清水は、その研究に最適な地として以前から注目していた場所でした。

「土佐清水は、日本列島の地質を学ぶ上でとても重要な地域です。地質の専門家としても刺激的な環境で、毎日が新しい発見の連続です。」

移住の決め手になったのは、地質だけでなく、壮大な自然と人との関わりでした。
「地域の方々が本当に気さくで、人との距離が近いんです。おすそ分けをいただいたり、子どもたちを気にかけてくれたり。ビジネス面でも話が進みやすい。スムーズに想いが実現できるところも魅力ですね。」

冨永さんは、地元・清水高校で週1回の授業を担当し、ジオパーク教育にも力を入れています。
「地元の子どもたちに、ふるさとの自然の価値を知ってもらいたい。将来、ここで学んだ子たちが地域の担い手になってくれたら嬉しいです。」

家族もこの地の暮らしになじみ、子どもたちはすっかり“清水っ子”に。
「自然の中で生きること自体が学びになっていて、食育にもつながっています。親としても本当にありがたい環境ですね。」

今後は観光分野にも挑戦し、ジオパークを活かした地域振興にも関わりたいと語ります。
「この土地の魅力を観光を通じて伝え、地域をもっと元気にしたい。そう思えるほど、土佐清水は自分にとって特別な場所になりました。」

埼玉出身の富永さんにとって、ここは「もう一つのふるさと」。
「以前は“ふるさと”という感覚がなかったけれど、今は心からそう呼べる場所ができた気がします。」

土佐清水が教えてくれる、豊かさの形

太平洋の青、黒潮の恵み、そして人の温かさ――。
土井さんと冨永さんの言葉からは、土佐清水の自然と人とのつながりがいかに深いかが伝わってきます。

「都会から離れても、不便さより豊かさを感じる」と二人は口をそろえます。
自然のそばで働き、学び、暮らすことで生まれる心の充実。それこそが、土佐清水の魅力です。

ジオパークの活動を通じて、地域の資源を次世代へとつなぐ取り組みは、まちに新しい風を吹き込んでいます。
移住者たちはその風の一部となり、地域とともに歩みながら、自分らしい生き方を見つけています。

――この地での暮らしは、きっとあなたにとっても“心のリセット”となる時間をもたらしてくれるはずです。

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