移住者インタビュー
週に何日か会社に泊まることも少なくないほど忙しいサラリーマンから漁師へ。
中島 康さん
中島さんは、土佐清水市に来る前は、週に何日か会社に泊まることも少なくない忙しいサラリーマンでした。お子さんの病気がきっかけで、一緒にいる時間がほしいと考えたことや、農家出身だったこともあり、会社勤めから離れ、漁師で生計を立てていけたらと思ったそうです。
(社)大日本水産会の開催するフェア等で情報収集する中で、「サラリーマンでは定年までしか働けない。自分としては歳をとって収入が落ちても、年齢に関係なく、細く長くやりたい。その中で家族と過ごす時間など、自分なりの人生設計を考えて。」、他の場所ではあまりなかった自営の漁師を募集し、支援制度・研修制度のある土佐清水市漁業協同組合で漁業をやりたいと考えるようになりました。
同漁協や高知県庁への相談を経て、ベテランの漁師(指導者)さんの船に一緒に乗りながら技術等を学ぶ長期研修を受け、清水サバの立縄漁の漁師になりました。「県、市、漁協、現場の漁師が、自分達のようなIターン者への思いがそれぞれ少しずつ異なっていた。」ことや、現在、清水サバの魚価が安く「働いた分が身にならない。燃料代の経費を引くといくらも残らない。大漁でも後で価格を知ってやられたと思う。」などいろいろと苦労もあるようです。
しかし、土佐清水市での漁師の仕事や生活について、「サラリーマン時代にはなかった充実感がある。」「妻に漁師の仕事を手伝ってもらっているので、家族と過ごす時間が増えた。」「周りの人がとても温かく、助かっている。」そうです。
そして、これから漁師になろうとする人には「現状ではなかなか勧められない。船の購入等で設備投資が必要になるので、蓄えのない人が来ても無理。ただ、自分の場合、サラリーマン時代はストレスでかなり太っていたし、顔つきも悪かったので、その辺りも総合的にみて家族は理解してくれていると思う。」と、漁師になるためにお金や家族の理解等しっかりとした準備が必要なことを教えてくれました。
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