移住者インタビュー
高知のマンパワーと風土に魅力を感じて移住した渡邉さんにお話をお伺いしました!
渡邉 光明さん
―地域おこし協力隊としてどのような仕事を?
まずは地域の暮らしや住民の皆さんを知ることから
「地域おこし協力隊」は、産業や地域活動の担い手が不足している過疎地域で、実際に暮らしながら地域の様々な取り組みを支援していく仕事。3年間の勤務を終えた後、その地域に定住するのも目的のひとつです。今取り組んでいるのは、奥四万十(四万十川流域・旧大正町北部地域)に点在する集落の魅力を集結させ、交流人口を増やすこと。まだ着任して間もないので、今は地域をまわって住民の皆さんと話をしたり、土地の空気を感じたり、町の成立ちを学んだり。地域の暮らしや人々をじっくり知ることから始めているところです。
―地域おこし協力隊に応募したきっかけは?
自然に囲まれた環境で歳を重ね、子育てしたくて
都会を離れ、自然に囲まれた田舎への移住を考えていたのがそもそものきっかけです。移住するまでの約7年間は東京で働き、直前まで学習塾主宰の学童保育で子供達に勉強を教えていたのですが、そこでほとんど自然に触れたことのない都会育ちの子供達に衝撃を受けました。ちょうどその頃自分に子供が生まれたこともあって。都会では、自然に触れたり感じたり、子供にとって大切な経験をせず大人になっていくのかなと思うと、危機感を感じましたね。また、自分自身も毎日の通勤ラッシュや人間関係に疲れ果てていて。この先都会で暮らし、子育てしていく未来を想像できなくなっていました。ただ、移住に向けてどう動いていいかは分からず…。そんな中、何気なく検索したインターネットサイトで「地域おこし協力隊」の存在を知り、強く惹かれたんです。
―着任先、移住先に高知県を選んだ理由は?
高知のマンパワーと風土に魅力を感じて
生まれが香川県なので、四国を中心に地域おこし協力隊を探していたところ高知県の募集がとても多く、強い意気込みを感じたからです。それと、以前高知市中心街の「ひろめ市場」を訪れた際、県民のパワーや街づくりのアイデアに圧倒されたのも理由のひとつ。高知には「ここで何かやってみたい!」と思わせる独特の空気がありますね。
―高知に移住してよかったことは?
世代を超えた人と人とのつながりが嬉しい
一番は「人とのつながり」を実感できること。都会暮らしでは、隣に誰が住んでいるのかも分からず、挨拶を交わすこともない。それが当たり前でした。ここでは、地域の人同士が周りを気にかけ、顔を合わせて話をし、子供達も自分から挨拶をしてくれます。ご近所付き合いがしっかりしているので何かあった時も心強い。また改めて、素朴で明るい高知の方の人柄もいいなあと思いました。酒宴の席を通じて仲良くなるという風土も、とっても楽しいです!
―地域おこし協力隊のやりがいは?
地域の方の希望に触れた時は、ワクワクします
ドラマにも出てきたように、過疎地域では「地域が衰退していくのはやむを得ない」 というマイナス感情が少なからずあります。そんな中で地域の方一人一人と話をし、「地域のためにこんなことをやってみたい」という希望に触れた時は、とても嬉しいですね。何とか叶えたい、どうすれば実現できるだろうと考えるのもワクワクします。地域おこし協力隊は、「自分がこうしたい」より「地域の方がしたいことをサポートする」仕事。その分、人から必要とされている感覚も大きいですし、実現できた時のやりがいも大きいと思います。
―渡邉さんが考える地域おこしとは?
前向きな発想を引き出し、マイナスの思考を払しょく
地域おこしというと地域全体の活性化を考えがちですが、まずはそこに住む一人一人の小さな願いを叶えていくことから。その願いが一つになり、地域全体の思いにつなげていくことじゃないかと思います。一人でも多くの住民が前向きで楽しい発想を持つことができ、マイナスの思考を払しょくしていくことが、地域おこしではないでしょうか。
―地域おこし協力隊を目指す方にアドバイスを
まずは仕事に対する価値観を見直して
この仕事は、たくさんの人と関わりながらやっていく仕事。実は、都会にいるより 関わる人の数も多いし、関わり方も深い。人と深く関わることで、相手の役に立ちたいという思いも強くなります。仕事をする上で、そこに価値を感じるかどうかは重要だと思いますね。僕は、自分一人で技術や成果を追求するより、人と一緒に何かを実現することに幸せを感じる方だったので、今、とても楽しいし充実しています。まずは「仕事の上で自分が大切にしたいことは何か?」と、自分自身に問いかけてみることが必要だと思います。
―3年後、やってみたいことはありますか?
移住前に経験したことが活かせるように
地域おこし協力隊以前にやってきたことも活かせる仕事がしたいですね。まだまだ思案中ですが、例えばこの奥四万十で自然体験をしながら色々な経験ができる子供の保育、教育施設など。田舎で人生をリセットするのではなく、ドラマの言葉を借りれば、リニューアル。ここで、人生に新しい価値観を生み出したいですね。
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