移住者インタビュー
集落の人々の思いを尊重したい、と香美市で支援員として働く藤田さんのインタビューをぜひご覧ください!
藤田 竜也さん
―香美市に移住したきっかけは?
「自分の力で暮らしたかった」
昔から田舎で暮らしたいと考えていました。でも、どのようにして山の暮らしで収入を得るのか、自分なりに探していました。そんなとき、たまたま知り合いから「きゅうり」の苗をいただきました。小さいプランターで育てたのに、ちゃんと「きゅうり」ができて、普段スーパーで買って食べていた「きゅうり」と全く味が違う!自分が作った野菜がこんなに美味しいなんて、すごく感動したんです。生活できる農業技術を身につけたら、山で暮らしていけるな。と、田舎暮らしを決意し、勤めていた会社を辞め、2年半の農業研修を経て、香美市物部町の山奥で念願の田舎暮らしをはじめました。
―集落支援員に応募したきっかけは?
「集落の方に気兼ねなく、なんでも頼んでほしくて」
香美市に移り住んで集落支援員になるまでの約3年間、近隣の住民の方から頼まれて、草刈りや木の伐採などお手伝いしていました。「また次頼むときに頼みづらいから」と、住民の方がいつもお礼をしようとするんです。自分としては、田舎での生活、みんなで助けあうということは当たり前のこと。住民の方との考え方の違いに悩んでいました。そんな時、香美市の集落支援員の募集を知り、集落支援員という立場だったら、これまで普通にお手伝いしていたことが仕事になる。仕事だったら、集落の方も気兼ねなく頼んでくれる。これまで悩んでいた問題が解決できると思いました。
―集落支援員としてどのような仕事を
集落の人々の思いを尊重したい
現在の主な活動は、各集落で月一回定期的に行っている水源地管理です。他にも集落が管理する水路の掃除や集落道の草刈・枝払いなどの管理、地域新聞の発行、イベントの企画や、特産品の開発などおこなっています。 香美市では、はじめて導入された「集落支援制度」。昔から助け合って生きてきた、控えめな集落の人々。地域巡回の際に、集落支援員の活動を住民の方に説明していますが、未だに気兼ねして要望を出してくれない集落もあります。「色んな要望に応えて、役に立ちたい」という自分の思いと、「自分達でできることは自分達でやる」、という集落の方の考え方の違いに気づき、集落の方の思いを尊重しながら、少しずつ、距離を縮めていけるように取り組んでいます。
―苦労したことは?
苦労と思ったことはないです。
自分が望んで、はじめた物部での生活。苦労と思ったことはないです。集落支援員をはじめたころは、自分の畑をする時間も取れなくて、悩んだ時期もありました。でも時間と共に割り切って考えることができるようになり、今は気持ちを切り替えて仕事に取り組むことができるようになりました。
―これからどういう風に暮らしていきたいですか?
「自分が楽しくないと、まわりも楽しくできない」
楽しく暮らしていきたいです。自分が楽しくないとまわりも楽しくないし。今の暮らしは満足、大満足にするには、これからの活動次第ですね。
―移住を考えられている方にメッセージ
「自分に合う場所を見つけてほしい」
いきなり田舎暮らしを始めるのではなく、初めは高知市内で生活してみて、週末は田舎で畑を楽しみ、半分街暮らし、半分田舎暮らしと、徐々に様子を見ながら暮らしてみるのもいいと思います。やってみないと分からないことばかりで、いろんなことが起きると思います。本当に「ここで暮らしたい!」という強い思いがないと田舎で暮らしていくのは難しいと思うので、自分に会う場所をじっくり探して、自分が納得する場所を見つけていただければと思います。
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