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室戸市 浮津(うきつ)地区にある、古戸(ふるど)商店街にオープンしたお店です
室戸市の中心部にある「古戸商店街」は、かつては町で最も賑わう商店街でしたが、現在ではほとんどシャッターが下りてしまっています。そんなシャッター商店街の中に2021年にオープンしたお店「Aozo*Light」(アオゾライト)を紹介します。
カフェ、ダンススタジオ、ピクルス加工場としての役割を持つ複合施設
Aozo*Lightは店主の中野洋平さんを中心に、ダンススタジオ主宰の遠枝恵実さん、料理人の嵩本安友さん(Iターン・神奈川県出身)の3人で始めたお店です。通常は店主の中野さんがのカフェを運営をしており、遠枝さんは店の2階で週に数回ダンスレッスンやストレッチの教室を開いています。嵩本さんは室戸野菜でピクルスを作り、地元の道の駅などにも卸して販売しています。
3人で始めることになった理由を尋ねてみました。約10年前にUターンで室戸に帰ってきた中野さんは、これまでにも一人でカフェを開いたり小さなイベント主催したりしていたそう。2018年に室戸市のチャレンジショップとして「Gallery&Café灯」という店を、中野さんと嵩本さんともう一人のメンバーでオープン。同じ頃、埼玉県出身でキューバにダンス留学もしていた遠枝さんが室戸に移住し、同じ建物内のチャレンジショップとしてダンススタジオをオープンしました。チャレンジショップが終了してしばらく経った後、縁あって現在の物件と出会い、この3人でそれぞれのやりたいことを形にする場としたそうです。
ワークショップを開催したりレンタルカフェとして貸したり
Aozo*Lightでは、定期的に様々なイベントが開催されています。音楽ライブや、トークライブ、遠枝さん主催のサルサダンスイベント、味噌作りワークショップ、藍染ワークショップなど、これまで室戸市ではあまりなかった種類のイベントが次々と企画されてきました。また、期間限定の間貸しで、いろんな人がポップアップカフェをすることもあります。例えば、自分でカフェをやってみたいけれどいきなりはハードルが高い、という人や、普段は別の地域で飲食店営業をしている人などが、Aozo*Lightを間借りして出店をすることもあります。
おもしろいと思ったことを気軽に実行する中野さんは「やってみたいことがある人を応援したいし、一緒により良いものを作りたい」と言います。お店をオープンしてまだ2年も経っていませんが、室戸市内外を問わず、様々なバックグラウンドを持った人たちが集う場となっています。
中野さんはAozo*Lightの役割を「様々なプレーヤーのハブとなる場」であると言い、また「日々の暮らしに余白が生まれる場所」にしたいと話してくれました。飲食、芸術、農業、伝統的なもの、新しいものなどの、様々な価値観のものをまるごと受け入れているように見えました。
Aozo*Lightのある室戸市は高知県東部に位置しています。徳島と高知の間という場所柄と、中野さん自身の求心力も相まって、Aozo*Lightは様々な人が訪れ、そして人同士が繋がっていく場所となっています。
高知県西部や徳島市内から来た人たちと一緒にイベントをしたり、ときには東京のアーティストや、通りすがりの旅人やお遍路さんまで立ち寄ります。そこに地元・室戸に住む若者たちも加わり、いつも賑やかな場所となっています。昔からある商店街の他のお店の人たちも応援しているようで、頻繁に顔を出す年配の方もいます。そして顔見知りでない人々が、Aozo*Lightを通して自然とつながり、輪がどんどん大きくなっています。
個の魅力を引き出してくれる場所、それが室戸
「室戸は、自然に還る場所」だと中野さんは言います。海と山と川がすぐそばにあるダイナミックな自然環境がそうさせるのでしょうか、Aozo*Lightに来る人はみんなそれぞれ生き生きとしています。人々と自然のつながりの相乗効果かもしれません。中野さんは「それぞれの人本来の、個の魅力を、室戸は引き出してくれる場所だと思う」と言います。
移住を検討している方、地域と関わってみたい方、室戸であなた本来の魅力を生かし、より良い「何か」を一緒に育みませんか。
※この記事は、2023年2月24日時点の情報を掲載しております。
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