鮮やかな新緑と澄んだ空気を感じながら、安田川沿いのくねくね道を車で30分ほど走った先にある馬路村。“ゆずの村”として知られるこの村には、全国的にも知名度の高い「馬路村農協」や「エコアス馬路村」などの企業があり、それらの企業が生産するゆずの加工品や魚梁瀬杉を使った製品に魅了される方が後を絶ちません。
観光で訪れる方も多く、村唯一の温泉宿うまじ温泉はバラ風呂や馬路温泉前駅弁当など、楽しい企画満載で人気を博しています。今回は、その温泉宿を取り仕切る支配人がとてもユニークだと噂を聞きつけ、お話を伺ってきました!
※フロントで接客をする林支配人(↑)
支配人だけど、支配人でない。心を配る、心配人こそ馬路流
生まれも育ちも馬路村の生粋のうまじっ子である林さんは、村の中学校を卒業後、村外の高校へ進学されました。その後の進路に迷っていた頃、両親からのUターンの希望を受けて、地元へ戻りうまじ温泉へ就職。
爽やかな笑顔とハツラツとした声が印象的な今の林さんからは想像がつきませんでしたが、働き始めた頃は、サービス業の業務サイクルに慣れず苦しい思いをした経験も多かったのだとか。苦労もありながら、フロント業務、接客、レストランのホール業務、お風呂や客室清掃、イベント企画運営などを経験し、29才のときに支配人に就任されました。その際、支配する人ではなく、心を配る人であってほしいという願いを込めて「心配人」と名付けられたそうです。
「お客さんが喜ぶこと」を考えながら林さんが中心となって企画された、ビアガーデン、バラ風呂や馬路村の山の幸・川の幸がぎゅっと詰まった馬路温泉前駅弁当など、地元の方も観光客の方も楽しんでもらえるよう日々心を配っています。
※大人気企画「バラ風呂」(↑)母の日特別開催 5月9日からスタートし、3月までの毎月1日開催。
村民の憩いの場から人気の温泉宿へ
入社当初は、村民の憩いの場として営業をしていたうまじ温泉。当時は、まるで診療所のように「今日はどうした?」とお客様同士で声を掛け合うほど、温泉を訪れる人はほぼ村民ばかりだったそうです。
別館の増設や設備のリニューアルを経て、観光客が増えていったことをきっかけに、従来型のアットホームな接客に加えて、常にお客さんの声に耳を傾け、従業員と一緒に試行錯誤を繰り返しながら、お客さんにとって居心地の良い温泉づくりに取り組んできたそうです。林さん自身、「常に最前線でありたい」と言い切るほどお客さんからの声を大切にされていて、今では県を代表する人気の温泉宿として知られるようになりました。
お試し滞在中に移住検討者を受け入れることも
うまじ温泉には、地元の方だけでなくUIターンされた従業員もいます。そんなUIターンを検討される方の強い味方になるのが「お試し滞在住宅」。いきなり移住をするのではなく、移住までのハードルを下げるべく、日常の暮らしが体験できます。県内では29カ所に整備されており、最短1泊2日から最長1年まで利用できるようになっています。
馬路村の施設は1か月以上3か月以内で利用できるようになっており、中にはうまじ温泉で短期アルバイトをしながら馬路村の暮らしを体験された方もいるそうです。
※馬路村のお試し滞在施設(↑)馬路村馬路地区の中心部にあり、役場・郵便局・農協ストアも近く便利!
冷蔵庫や洗濯機、電子レンジやキッチン用品などが備え付けられているので、気軽に地域の暮らしを体験することができ、生活環境に慣れるだけでなく、地域の方との繋がりを移住前から築いていけるのもとても大きなメリットでもあります。
林さんからのメッセージ
ここ最近は、休館日を設けて営業をしていましたが、従業員も増えてきたので新型コロナウイルス感染症が落ち着いてきたら通常営業に戻していきたいと考えています。
温泉宿で働くと休みは平日になるので、村のイベントに参加したい方には向かないですが、縁の下の力持ちのようなポジションで村を支えていきたい方にはオススメの職場です!私自身、村に観光で訪れる方が必ず立ち寄ってくれる場所で仕事が出来ていることを誇らしく思っています。
現在、若干名ですが職員も募集中です。馬路村で就職先を探している方はもちろん、まずは、観光でと思っている方はぜひ一度遊びに来てみませんか?
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