移住者インタビュー
世界的なフィギュアメーカー「海洋堂」で働いている、Iターン移住者の3人にお話をうかがいました!
[右]川瀧 菜月さん(20)
出身地:香川県
移住前:大阪府
[中央]安田 恭輔さん(21)
出身地:兵庫県
移住前:大阪府
[左]稲吉 章敬さん(21)
出身地:福岡県
移住前:福岡県
「海洋堂SpaceFactoryなんこく」とは?
南国市の新ランドマーク「海洋堂SpaceFactoryなんこく」。
伝統産業から最先端技術まで種々の"ものづくり"が盛んな南国市と、大英博物館にまで作品を納める世界的なフィギュアメーカー(株)海洋堂が連携し、"ものづくり"を全国に発信する拠点として2021年3月にオープンしました。
好奇心をくすぐる宇宙船のようなデザインの内部は3階建て。
エントランスホールにある、生命をテーマにした4メートル超の巨大モニュメントは圧巻の一言です。
1階には日本初の海洋堂のフィギュアが生まれる瞬間を見学できる工場があり、2階の工作室と工房ではフィギュアへの着色やジオラマ作りなどのワークショップに参加することができます。3階では今後、3Dプリンターやレーザーカッターなどの高度な機器を駆使したワンランク上のものづくり体験ができるようになります。
観光スポットとして、ものづくりに関わる人々の背中を押す施設として、観光客も地元ユーザーもみんなが"ものづくり"を通じて元気になれる場所です。
「3人のクリエイター」とは?
「海洋堂SpaceFactoryなんこく」への就職をきっかけに南国市に移住してきた3人のクリエイター。
香川県出身の川瀧菜月さん(写真右)、兵庫県出身の安田恭輔さん(写真中央)、福岡県出身の稲吉章敬さん(写真左)はそれぞれ大阪府と福岡県の都市部から南国市にやってきました。
専門学校でフィギュア原型の制作や3Dモデリングなど専門的な”ものづくり”の技術を習得した彼らは、大志を抱いて「海洋堂SpaceFactoryなんこく」の求人へ応募しみごと合格。海洋堂高知、期待の3人です。
高知県出身ではない3人が、地下鉄がない、駅ビルもない、家族もいない高知県で”叶えたい夢”とは何なのか? 職場である「海洋堂SpaceFactoryなんこく」、「南国市」での暮らし、叶えたい「夢」について語ってもらいました。
皆さんの原動力になっている「志」=叶えたい「夢」とは?
安田:
「原型師」になることです。そして海洋堂を代表するような「造形師」になりたいです。
川瀧:
私も「原型師」を目指しています。当面の目標としては海洋堂が主催している「ワンダーフェスティバル」というイベントにディーラー(作家)として参加することです。
稲吉:
僕も安田くんと同じで「造形師」を目指しています。
川瀧:
フィギュア制作にはたくさんの工程があって工程ごとに専門の職人がいます。
例えばフィギュアの元になる原型を作る「原型師」、商品生産の見本になるフィギュアに着彩をする「塗装師」などです。
「原型師」が商業的な作品の原型を作るのに対し、「造形師」は自分のイマジネーションによって自由に制作をする職業です。
安田:
海洋堂の製品には、それを手掛けた原型師の名前が刻まれます。フィギュアを買うときには
原型師の名前を確認して買う人も少なくありません。
稲吉:
海洋堂には有名な原型師や造形師がたくさん所属していて、「海洋堂SpaceFactoryなんこく」のオープニングイベントには動物フィギュアの第一人者である「松村しのぶ」さんがトークショーに来てくれました。憧れの原型師さんなので、お会いできて嬉しかったです。そんな存在になることが僕たちの夢です。
「海洋堂SpaceFactoryなんこく」では、どのようなお仕事をされていますか?
川瀧:
私は2階のミュージアムショップと、これからオープンする3階の3Dプリンターを担当しています。SpaceFactoryではフィギュア鑑賞だけでなくワークショップや商品を購入もできるんです。
安田:
僕と稲吉くんはワークショップの担当をしています。
恐竜のフィギュアに着色をする、ジオラマを作る、という2種類のメニューを体験にいらっしゃったお客様に教えています。
僕たち3人は3Dプリンターの担当でもあるのでオープンしたらそちらの作業にもあたります。
稲吉:
ワークショップ班は全部で4人いて、2人1組になってお客様の作業をサポートします。
“まめ恐竜"という5種類の小さな恐竜フィギュアに着色ができるメニューは、子供から大人まで人気です。是非、体験にいらしてください!…ちょっと宣伝みたいになってしまいました(笑)
成長を感じたり働いていて嬉しかったことは?
安田:
最初は教えることにオタオタしていましたが、今はその人に合わせて教え方を変えたり臨機応変な対応ができたりするようになってきました。
川瀧:
お客様からの商品に関するご質問にスムーズに対応できたとき、そしてお客様にその商品を購入してもらえたときは「やったぜ!」と嬉しくなります。
稲吉:
お客様は、観光の方と地元の方の両方がいらっしゃいます。地元の方が熱心なリピーターになってくださったときには、本当にありがたいなと思いました。
職場の雰囲気は?どのような方が働いていますか?
川瀧:
お客様と同じで年齢も幅広くて…70歳近い方もいますね。
私は上司にあたる池田さんという女性にいろいろな相談をさせてもらっています。
稲吉:
僕たちワークショップ班は4名体勢なんですが、一緒に働いている責任者の北村さんも河野さんも、僕たちにとっては父のような存在です。
安田:
気さくな方で、年齢を意識せずに話しかけられる雰囲気づくりをしてくれるので話しかけづらいこともないですね。
休日はどのように過ごしていますか?
川瀧:
平日できない家事をしたり、ゲームをしたり、仕事にも通じる趣味として造形※をしています。
県外の友達が遊びに来てくれた時には、人気のカフェレストランに外食に行ったりもしました。
安田:
プラモデルを作ったり造形※したり、あとは寝ることも好きなのでよく寝ています。
外に出て何かをするよりも純粋に造形が好きだからそれに集中することが一番リフレッシュできます。
稲吉:
お出かけして買い物したり、あとはやっぱり造形※ですよね。
僕はとあるものを作っています。何かは秘密です。
※)造形…フィギュアを形づくる作業のこと
南国市に来たことはありましたか?
引越し前に情報収集したことがあれば教えてください。
川瀧:
私はありましたよ。親の実家が高知県だったので年に1~2回くらいは遊びに来ていました。
高知市内で過ごすことが多かったので、すごく南国市に詳しいわけではなかったのですが、高知県自体のイメージはありました。調べたことはお店の営業時間です。
大阪では駅ビルなど遅い時間まで開いているお店が多くて便利だったので。
安田:
僕は学生時代に南国市にバスツアーで来たことがありました。学校のイベントだったかな?
それ以降は面接試験で来ました。街に詳しかったり調べたりはしなかったですが、不思議と不安はなかったです。買い物と言えば、僕は自宅からの自転車圏内にスーパーが3軒あります。
大阪の頃は近所に1軒だったので、その点は便利になりました!
稲吉:
僕は就職試験が始まって初めて高知県にも南国市にも来ました。
土地勘もなかったので、面接試験で初めて南国市を訪ねたときは交通アクセスを何回も確認しました。
調べたことは路面電車です。高知では車を持たずに生活する予定だったので、通勤にも利用する路面電車のダイヤは念入りに調べました。利用するときは乗り方に戸惑いましたが…。
最後に、南国市で暮らしたい人へアドバイスをするとしたら?
川瀧:
南国市は市街地付近でも木々が多くて自然が近いです。その分、虫に遭う機会も増えます。
なので「虫が苦手な方は対策を忘れずに!」です。
稲吉:
「路面電車の乗り方を学んでおくこと!」。これは南国市の生活で大切なポイントです!!
僕は、乗り方や料金の支払い方が解らず困りました。未だに、車を運転することになったら電車と接触せずに運転できるかな?とか色々考えちゃいます。
安田:
「頑張りすぎないこと!」。例えば造形をするときは環境を整えることが大事です。
でも環境を整えることを頑張った結果、造形をする時間や元気がなくなっては困りますよね?
僕の場合、食事はスーパーやコンビニもうまく利用して頑張りすぎないようにしています。
移住も同じじゃないかと。稲吉くんのように初めて一人暮らしをする人は、特に(笑)。
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