移住者インタビュー
2021年夏、四万十町中間管理住宅への応募用紙に「故郷の四万十町へ帰ることが私の夢でした」と思いを綴った耕司さん。移住して2年後の2023年にお話しを伺うと、四万十町での新たな夢が見つかっていました。
有澤 耕司さん・真理子さん
新たな業種へのチャレンジ
広島県で製材用帯鋸目立技士として働いていた耕司さんは、移住後の仕事として林業に挑戦。どうして林業なのかと尋ねると、親族が森林組合で働いていたのを幼少期から見ていたのもあり、人生最後の生業として選択したとのこと。
50代後半での挑戦に正直な感想を伺うと、「林業なめてました」と苦笑を浮かべる耕司さん。始めは山を登るのも一苦労だったという。「夜寝ていると足がつって、まりこー!梅干しー!」と叫んだことも少なくないそうだ。
ある日には、軽トラックで林道へ落下したこともあったとか。幸い木立に引っかかり一命を取りとめることができたという。大怪我をしたのでは…と心配して話を伺うと、駆け付けた奥様を仁王立ちで出迎えれるほどピンピンしていたそうだ。
自然とともに暮らす
ご主人の横で頷きながら話を聞く真理子さんは、朝が早く夜も早い四万十町に驚き、不便に感じていたこともあったそう。今では田舎の暮らしに慣れてきて、自然とともに生活をすることが楽しくなってきたと話します。耕司さんの様子を聞くと「楽しそうにやっています」と笑顔で答えてくれました。「まあ見てやってください」と案内していただいた自宅前の沢は、耕司さんが草刈りや沢への降り道を開拓したというお気に入りの場所。沢ではカニやホタルが見られ、お2人もよく涼みにくるそう。鰻もいるとのことで、いつか住宅の家主さんからいただいた仕掛けを使って捕まえてみたいと話してくれました。
裏山や周辺の土地も所有者に許可を取り、草刈りや間伐をして積極的に開拓。裏山から切り出した木で丸太椅子を作ったり、使われていなかった畑を発見し、お2人で野菜づくりに取り組まれていたり、心から移住生活を楽しまれているご様子にほっこりしました。
四万十町で見つけた新たな夢
今の目標は70歳まで林業を続けること。その後は秋丸地区で獲れるお米を使っておむすび屋さんをしたいと話す耕司さん。「四万十町の1番の魅力はお米やね。どこのお米よりもここのが美味しい。この美味しさを知ってもらいたい」と楽しそうに語ってくれました。
移住を考えている人へのメッセージ
最後に有澤さんの経験から、気づいたことを教えていただきました。「地域に馴染むにはかまえないことですね。飛び込んでいったら受け入れてくれる。おおらかに協調性を持って、人に合わせていこうと心がけたらいいと思いますね」と話す耕司さん。自然豊かな環境で、創意工夫して日々の生活を楽しむことが大事だと話してくれました。
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