移住者インタビュー

どこか心に引っかかった。だから移住した。移住の理由はシンプルです。

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自分の気持ちに正直に生きる廣瀬さん。協力隊制度を上手に活用し、地域に根差すための生業作りを行う廣瀬さんにインタビュー。

廣瀬真也(ひろせ しんや)さん

  • 出身地:高知市
  • 現住所:越知町
  • 移住年:2019年

高知市出身。大学卒業後、鋳物メーカーに就職し、東京、宮城、福岡で勤務。2019年4月に妻、子2人と高知に移住。現在は越知町の地域おこし協力隊に着任して3年目。ミッションは「越知町の観光PRとまちの賑わい創出」。

自分のやりたいことにチャレンジしたい

大学卒業後、マンホールの会社で働いていたのですが「いつかサラリーマンを辞めて、自分のやりたいことにチャレンジしたい」と思うようになりました。福岡に住んでいたので、九州をはじめ移住先を検討する中で、高知に帰省した際に2つの市町村を訪問。そのときは何も感じなかったのに、福岡の自宅に戻っているときに越知町のことが心に引っかかっていることに気づいたんです。それで越知町への移住を決めました。

…と言うとびっくりされるのですが、その頃は特に、頭で考えるより心で感じることを大事にしていて、“あぁ、そういうことなんだろうな”と。

後付けの理由としては、町が変わろうとしている過程にあることが魅力で、自分も何かできることがありそうだなと。それから人口が少ないことも決め手でしたね。そんなことも含め、移住を決めた後でいろいろ調べ、改めて納得がいったという感じでした。

廣瀬さんが撮影した越知町の風景
廣瀬さんが撮影した越知町の風景

地域を知り、自分を知ってもらうために協力隊

もともと起業を考えてはいたのですが、家族もいるし、収入のこともあるのでいきなりは難しい。なので、まずは地域おこし協力隊として地域に入ろうと考えました。協力隊として地域のことを知り、自分のことも知ってもらう。地域の人が安心できる肩書きを借りるようなイメージです。

収入も下がるし、「奥さんよく理解してくれたね」とみんなが言ってくれます。妻は、長年住んだ福岡を離れることに不安も感じていたようですが、僕にやりたいことがあることを知っていたので、この選択を理解してくれました。お互い自然に近いところで暮らし、土地の人との交流をしたかった、という価値観が一致していたことも大きいかもしれませんね。

“日々の暮らしの中での学び”を大切にしたい

協力隊としての活動の一例を挙げると、体験プログラム「おち新世界体験」を企画しました。この町でこんな面白いことがあるんだよ、ということを知ってもらうきっかけとなる体験づくりを形にしたものです。

学校で教えてもらえることって、実はごく僅かですよね。それよりも、日々の暮らしや遊びの中で学べることの方が、特に子供たちにとっては大事だなと感じていて。そういった学びの場を越知町で作りたいと思っていたので、協力隊のミッションの中でそれが実現できているのは嬉しいですね。
僅かの期間しか咲かない山椒の花の収穫
僅かの期間しか咲かない山椒の花の収穫
地域の方と盆踊り行事の準備
地域の方と盆踊り行事の準備

移住後の変化

僕たち家族はキャンプが好きで、移住前はよくキャンプをしていたんです。でも越知町に来てからはしなくなりました。というのは、キャンプでやりたいことが日々の暮らしの中で叶うから。綺麗な星空を見たり、焚火をしたりBBQをしたり…。お金をかけて、わざわざ遠くまで行ってキャンプをする必要がなくなりましたね。

あと、音の違いもすごく感じています。常に聞こえる車の音が、知らないところでストレスになっていたんだなとこっちに来てから気づかされました。代わりに聞こえるのは川の音、風の音、鳥の声…。そういう環境にいると、人ってすごく頭が冴えます。人の本来持っている能力って、環境で変わるんだなと感じています。

それから、移住してからの子どもたちの成長はすごいです。優しくなったし、自分で何かを作ることが増えました。今は家族で土佐ジローを飼っています。コロナ禍でいろいろなことが制約される世の中ですが、こんな状況下でも左右されることなく、あらゆる体験ができているのはすごく豊かだなと感じています。


家族で土佐ジローを飼育中。子どもたちの「食育」にもなっているそう

これからやりたいこと

やりたいことは二つあって、一つは持続可能な暮らしづくり・学びの場づくりです。「暮らしラボ」と題して、その土地の暮らしが体験できたり、自分で何かを作る体験ができる場所を作りたいなと思っています。また、妻の得意分野を活かして自家製酵母を使ったパン・お菓子作りを「とちの」という屋号でスタートしています。また耕作放棄地を整備して国産アボカド作りにも挑戦中です。

もう一つはまちづくり・ひとづくりに関わる仕事です。地域や個人の課題を解決したり、魅力的な地域づくりをしていくための活動で、実は来年度に越知町で人材育成事業の仕事をすることが決まっているんですよ。

移住を考えている方へのアドバイス

移住というと難しく考えてしまう部分もあると思いますが、僕は理屈で決めなくて良いんじゃないかな、と思います。頭で考えるのではなく、心がどう感じるか。そこで決めるのが良いと思います。

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