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電車からマイカー通勤。心にゆとりある暮らし

掲載日:2025.02.10
Profile
2023年 Iターン
北川村 地域おこし協力隊
北川さん Kitagawa
京都府→北川村

動物と暮らせる環境を探して

 産まれてからずっと京都だったので、心機一転、環境を変えたいなということでIターンを考えるようになりました。 条件はただ一つ。一緒にIターンする友人が猫を飼っていたので、「猫と住める家」がある場所。
 候補地として沖縄なども考えていたんですけど、ちょうど大阪で開催されていた「U・Iターン相談会『高知暮らしフェア』に行くと、 北川村の方が「大丈夫ですよ。まずは一回来てみて」と言ってくれたんです。 さっそく1週間後ぐらいに行って案内していただいて、「ここにしよう!」と決めました。 今は、その時紹介してもらった一軒家(空き家)に、その友人と猫と、こちらにきてすぐに飼い始めた犬と一緒に暮らしています。 犬の名前は「ぽんず」。村特産のゆずの収穫体験に行った時に農家さんのところで生まれた子犬を譲り受けました。

通勤時間の短縮で心にゆとり

 以前は、1時間半から2時間かけて電車で通勤していて、残業も多く帰っても疲れて寝るだけだったんですけど、今は職場まで車で5分ほど。 時間にも気持ちにもゆとりを持てるようになりました。 電車にもメリットはあると思うんですけど、私は自分のタイミングで行動できる車の方が好きですね。 余裕ができた時間で犬の散歩に行ったり、編み物を始めたりしました。
 村の方は皆さん本当にやさしくて、気さくに話してくれたりお野菜をくださったりすることも。 「こんなんあるんや!」ってびっくりしたのはイタドリ! 高知でよく食べられる山菜なんですが全然知らなくて。 料理の仕方も教えてくれて、食べたらシャキシャキしててめっちゃおいしかったです。 今では家の冷凍庫にいっぱいストックがあります(笑)。

村の子どもたちから学ぶこと

 京都では9年間養護教諭として働いていました。 一緒にIターンしてきた友人も学校で働いていたことから、その経験を生かして、地域コーディネーターとして地域の方と小中学校をつなぐ役割をしています。 具体的には、総合学習の時間に「北川学」という地域を学ぶ学習を先生や地域の方たちと相談しながらやっています。
 また、希望する小中学生を対象に「探究する力」を養ってもらう公営塾の運営をしています。 今年度は村をPRするチームと、いろんな職業を体験するチームの2本柱で展開。 PRのチームは、村と包括連携協定を結んでいる化粧品会社がつくるハンドクリームのパッケージのデザインや、店頭POPの作成などに取り組みました。
 村の子どもたちは、のびのびしていてやさしい子が多いし、大人とふれあう時間が多いからか、堂々としていて行動力もあります。教えてもらうことが多いですね。

大好きな村をもっとPRしたい

 村の中の景色はどこも好きです。 星もすごくきれいで、真っ暗だからこそ見られる星空に感動しました。 心にゆとりができた分、いろんなことを考えたり感じたりすることができるようになったのがすごく、良かったなと思っています。
 北川村に来る前は、「地元の人に拒否されたらどうしよう」と心配していたんですけど、 高知の人はみんな温かいのでそこは心配しなくていいですよ。 今はネットショッピングも発達しているし不便は感じないので、UIターンを検討している人がいたら、あまり考えすぎずに飛び込んでみてほしいなと思います。
 今後はもっと北川村のことを県外の方たちに知ってもらいたいです。そして子どもたちの力をさらに発揮できるように、一緒になって挑戦していきたいです。
 ご自宅でのインタビュー後、取材陣に「これよかったら…」とおみやげに差し出してくれたのは、黄色と緑の毛糸で編まれた小さなゆず。 食器などを洗うスポンジで、北川さんの手づくりの作品でした。 帰宅後や休みの日などに1個1時間ほどで編み上げるそう。 「冬になるとゆずのいい香りがあちこちに広がっていて、こっちに来てゆずがすごく好きになりました」と語る北川さん。 そこにはすっかり村の一員となった笑顔がありました。
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