世界で選ばれる耕うん爪メーカーになる
仕事・事業についてインタビューしました!
お話を伺った方:取締役 経営企画室長 森信二さん/経営企画室 松村春香さん
田畑を耕す「耕うん爪」のリーディングカンパニー
太陽は、日本で最初に現在の耕うん爪の主流である「なた爪」の量産システムを確立したメーカーとして1953年に設立。耕うん爪の製造は67年以上。国内シェア40%を誇るまさにリーディングカンパニーです。設立以来、国内の農機メーカーや全国の農協とお取引を続け、日本の農業振興の一端を担ってきました。
「耕うん爪」とは、耕うん機(トラクタ)のロータリ部分に装着して、実際に田畑を耕す刃のことです。一台の耕うん機に約30~40本付いており、固まった土を砕きながら撹拌し、空気を多く含んだふっくらとした状態にします。土壌や作物に合わせてお客様に選択いただけるよう、様々な作業性能、耐久性、価格帯の製品を開発、製造しており、今や日本の農業に欠かせない存在になっているのです。
高知で発明されたなた爪が、全国の田畑へ
太陽が製造する耕うん爪を語る上で、外せないのが福井泉衛氏の存在です。農業に従事していた福井氏は、戦時中、中国、ビルマ(現:ミャンマー)に滞在します。そこで見た刃物の形状が農機具に転用できると考えた福井氏は、鍛冶職人になた状の耕うん爪の試作を依頼します。当社と福井氏は試作段階からパートナーとして、「なた爪」の製品化から量産体制を整えるために試行錯誤を繰り返しました。こうして生まれたなた爪は、当時の日本で初めての画期的な製品として、全国の田畑に効率的かつ安定した性能を持つ耕うん機を普及させたのです。
「耕うん爪」とは、耕うん機(トラクタ)のロータリ部分に装着して、実際に田畑を耕す刃のこと
自社設計の製造システムで、ニーズに応えるものづくりを実現
創業当初は、くわや鋤(すき)などの農業用打刃物の販売をしていた当社。その製造方法は、鉄を叩いて成形していく昔ながらの鍛冶職人によるもの。その後、耕うん爪が製品化され、量産体制に入った当初も製造工程は変わらず鍛冶職人そのもの。職人がつくる製品は、一つ一つ手作業で仕上げるため、1日に製造できる量には限界がありました。そこで、量産技術を上げるために、当社は製造工程の機械化に取り組みます。しかしながら、耕うん爪のパイオニアである当社にとって、耕うん爪をつくるための機械を提供してくれるメーカーはなく、相談できる同業者はわずか。それならば、自分たちで何とかしよう!と製造に必要な機械・金型の設計製作をすべて当社独自で行いました。こうして耕うん爪をつくる機械、さらに作業効率を上げるための作業用ロボットに及ぶ、耕うん爪を量産するためのシステムを完成させたのです。
このように、製造環境、安定した品質と量産体制が整うと、耕した後をきれいにしたい、爪を長持ちさせたい、素人でも簡単に扱いたいなど、お客様ごとの細かなニーズにも応えることができるようになりました。また全国各地の土地の状態や農作物ごとにも爪の形状を変化させ、今では2,000種類以上の耕うん爪を開発し、多様化するニーズに応えています。
2,000種類以上の耕うん爪を開発し、多様化するニーズに応えています
世界で愛される商品をつくる
太陽は、2013年にインドで現地法人を設立し、現地での製造、販売を行っています。「私たちが目指しているのは、世界No.1の耕うん爪メーカー。とはいえ、ただたくさん出荷することが目標ではなく、地域に根差した展開をして、現地のお客様に当社の耕うん爪が『世界No.1』だと認めてもらうことが目標です。」と森さんは言います。
これからインドだけでなく、アジア全域と、中東、アフリカへの展開を目指す当社にとって、それぞれの国や地域のお客様がどんな商品を必要としているかを明らかにすることが必須です。2019年には海外事業部を立ち上げ、地域ごとのニーズの掘り起こしに本格的に取り組み始めました。当社の製品を使うことによって世界中で農業に関わる人が幸せになるように、まだまだ太陽の挑戦は続きます。
インドをはじめとして、アジア全域と中東、アフリカへの展開を目指しています
社員みんなで目指す働きやすい環境づくり
「当社では、有給休暇の取得促進や残業時間の削減に取り組んでおり、有休消化率は92%以上、残業時間は年間50時間以内という目標を中期経営計画で掲げています。具体的な目標に向かって、一人ひとりが意識的に取り組んでこそ達成できる高い目標と思っています。」と松村さん。目標としていた有休消化率は昨年度達成。残業時間も目標達成まであと少しのところまで来ています。さらに、業務のムリ・ムダ・ムラをなくす改善提案制度、部署内のみならず会社全体のコミュニケーション活性化にも全社一丸となって取り組んでいます。例えば、年間4回開催する社内イベントでは、各部署から1名ずつ「使命観委員」と呼ばれる担当者が選出されて、1年間の全イベントの企画から準備、運営までを担当します。松村さんも今年は、「使命観委員」の一人。「1年間も、他部署の社員と一緒に何かに取り組むことは普段の仕事ではまずありません。仕事上の関わりだけでは築けない、部署を超えた人間関係をつくるよい機会になっています。」
ワークライフバランスが取れるだけでなく、社内で心地よいコミュニケーションが取れる、働きやすい職場環境づくりに、社員一人ひとりが取り組んでいます。
左:松村さん、右:森さん
耕うん爪で世界の農業に貢献する
年間休日129日、有給取得率92%。生産性を向上してQOLを高める
企業情報
- 企業名
- 株式会社太陽
- 業種
- 製造業
- 住所
- 高知市布師田3950
- 設立年月日
- 1953年7月
- 代表
- 久松 朋水
- 資本金
- 6,000万円
- 従業員数
- 男性141名 女性16名
- 採用担当(連絡先)
- 088-846-1230(経営企画室:松村)
採用関連情報
- 新卒初任給
- 198,400円
- モデル年収
- 460万円/30歳/大卒、諸手当込み(配偶者なし)
- 自己啓発支援
- 通信教育の費用を補助
- 研修制度
- 入社後1週間の集合研修、その後に2.5ヵ月の実習の後、正式配属。配属後は、配属先ごとに毎年、個別の教育計画を策定する。
- 有給消化日数
- 17.1日
- 平均年齢
- 41.3歳
- 新卒・中途就業状況
- 採用者数:新卒10人/中途6人
採用者数のうち離職者数:新卒0人/中途0人