「自伐型林業」を広め、日本の林業を活性化させる

仕事・事業についてインタビューしました!

お話を伺った方:代表取締役 片岡博一さん

40歳でUターン、林業の事業法人化や林産協同組合設立に携わる

高知県の森林率は、84%と全国1位。仁淀川町においては、約90%と県内でも屈指の森林率を誇ります。その仁淀川町で「自伐林業」をスタートさせたのが、現在の明神林業代表取締役である片岡社長です。きっかけは40歳の時に、当時働いていた会社が事業縮小のため希望退職を募ったこと。家族が林業を営んでおり、それまでの建設業や飲食業経営などの経験を活かそうと一念発起しました。当初は所有林のメンテナンスを中心とした自伐採だけでしたが、徐々に引き合いが増え、他の所有者の山林の間伐も依頼されるようになりました。

会社設立のきっかけは、高知県より「森の工場」事業の依頼があったこと。「森の工場」とは、小規模な森林をまとめて一体的に整備するための制度で、伐採した原木を搬出するための作業道の整備を行うと、高性能機械の貸出や間伐材搬出支援など様々なサポートを受けられる事業。その認定を受けるにあたり、法人化が適切であったため、2011年に明神林業を設立。社名は、地元の山「明神山」から名前をいただき、明神林業としました。仁淀川町の働きかけもあり、林業関係会社の有志7社が集まり仁淀川林産協同組合を設立。理事長として、原木等の地域内流通に取り組み、林業を営む方々の経済活動が活発になるよう努めています。

今秋に竣工した新事務所。研修施設としても活用。

次世代の担い手を育てるために

現在、林業の課題として大きく取り合上げられているのが、次世代の担い手の育成です。明神林業には現在20歳~49歳までの9名の社員がおり、一番長い社員で9年目。それぞれが独立できるよう指導しています。「当社は伐採専門。作業内容はシンプルなので、1年もすれば機械の操作や考え方など基本的なことはできるようになる。」

しかし、木は一本一本が異なるため、毎回同じコンディションでは伐採できません。自然相手のため、マニュアルが存在するわけでもなく、毎回が勝負。「一番大切にしているのは技術よりもむしろ考え方。物事には理由があり、突き詰めることが大事。目の前の木に対して、どれだけ頭を回転させ、最善の方法を見出すか、その繰り返しだ。」さらに経営のノウハウや独立のために必要な営業交渉についても、しっかり教えていきます。あと先を考える訓練をくり返し体に染みつかせ、何度も挑戦していくしかない、と言います。本気で取り組む人にはサポートを惜しまない、そんな姿勢で取り組んでいます。

自身も最初は家族の生活が安定していればよいと考えていました。しかし、県や自治体より、林業の担い手を育てることへの協力依頼が後を絶たなかったのです。そこで、明神林業で受け入れることに。実際、教えることには苦労することもしばしば。だが、「ひとりで作業するより、仲間と作業したほうが楽しい。独立までには遠いかもしれないが、林業の担い手が増えることは嬉しい。」と笑いながら答えてくれました。

機械の使い方について指導中。皆さん真剣!

時代に合った林業の仕組みづくり

「効率が良いことが、必ずしも山林にとって良いとは限らない。」と片岡社長。以前は、山に大きな作業道を舗装し、大きな機械を走らせ、大量の原木を運び出すことで効率が上がるとされていました。しかし自然災害の頻発や森林の管理不足により、大型機械の運用が難しい環境が増えました。今は低コストの小規模機械を組み合わせ、工夫することによって伐採ができることも多くあります。

片岡社長は、木の将来をも視野にいれて丁寧に伐採し、機械を使用する際もできる限り山林を傷つけない方法を模索しています。例えば欅(けやき)は300年~400年で1500万円ほどの価値になることもあり、100年、200年先を見た管理が必要です。どうすれば効率よく伐採を行うことができるのか、時代に合った林業の作業システム作りに日々頭を悩ませています。

こういった仕事ぶりに、明神林業に施業を任せたいという山林の所有者も増えてきました。「他の所有者の山林は特に丁寧に扱う必要がある。今は小回りを利かせることに優位性があり、評価いただいている。ひとつの作業ミスがまだ見ぬ未来の可能性を閉ざすこともあるので、いつも真剣勝負です。」

伐採現場での作業

国や地方自治体も林業のポテンシャルに期待

業界関係者や自治体と話題になるのが、「林業は自動車産業に匹敵する可能性がある」ということ。「日本中に木が植わっている。そして木材は今の5倍(2,000万立方メートル/年間を1億立方メートルに)必要とされている。事業体が5倍になれば、林業もそこ(自動車産業)に追いつく基幹産業になっていくことができる。」

林業は、国や地方自治体も力をいれて取り組んでおり様々な制度が整っています。例えば、「緑の雇用」制度では、雇用の支援と、経験年数、職位に応じた体系的な研修プログラムが用意されています。こういった支援制度を最大限活用して、地元経済の活性化につなげていくことも使命だと考えている、と片岡社長。

明神林業の若手社員も制度を活用して研修で学びつつ、現場作業で経験を積んでいます。林業の繁栄のために、技能を有した単なる作業者ではなく、担い手を育てる。林業従事者が増えれば、手入れが行き届いた森林が増え、私たちの生活にも潤いをもたらしてくれる。林業の可能性を最大限引き出せるよう、国や自治体と一体となり行動しています。

生まれ育った町のために、今できること

片岡社長は、仁淀川町の林業者でよさこいチーム「めごみ」を結成、2016年から活動をスタート。チーム名は、年輪が細かく刻まれた良質な木材を意味する“目込み”に由来します。「山に関心を持つ人の輪が年輪のようにじわじわ広がれば、林業を核とした地域活性化につながる。」その活動は林業のPRのみならず、従業員やその家族を中心に地域の交流の輪も広がっています。

「仁淀川町は仕事をするところ、東京や大阪の都会は遊びにいくところ。高知で稼いだお金で旅行や遊びに行ったりすればいい」―片岡社長は林業に関心を持つ若者に伝えています。仕事を通じて、地元の経済活動に貢献し、地域活性化の一助になれることは、やりがいにもつながります。

一般的に、独立して事業を展開していくにはリスクが伴いますが、林業の場合は多くの支援を受けられます。「林業は支援を受けて、社会に貢献できる稀有な仕事だ。林業に関心をもってもらい、従事する若者を増やし、町を元気にしたい。」その想いを次世代の若者に引き継いでもらえたら、と語ってくださいました。

林業のPRのために始まった、よさこいチーム「めごみ」

片岡社長(左から3番目)、社員の皆さんと新事務所の落成式にて

企業の魅力PRポイント

PRポイント1

独立ノウハウを徹底的に伝授

PRポイント2

社会に貢献できる仕事

求める人物像
・固定観念を覆せる方
・素直な方
・本気で独立を目指す方

企業情報

企業名
株式会社明神林業
業種
農林水産業
住所
吾川郡仁淀川町上名野川490番地
設立年月日
2011年
代表
片岡 博一
資本金
100万円
従業員数
男性11名 女性1名
採用担当(連絡先)
0889-22-7503(採用担当:片岡)

採用関連情報

新卒初任給
180,000円
モデル年収
・350万円 / 40歳 勤続年数 7年
・280万円 / 34歳 勤続年数 3年
自己啓発支援
資格取得については当社にて負担
研修制度
仁淀川町林業再生プロジェクト・林業後継者事業(1年間)
緑の雇用制度
有給消化日数
6日
平均年齢
36.8歳
新卒・中途就業状況
採用者数:新卒0人/中途3人
採用者数のうち離職者数:新卒0人/中途0人