世界で選ばれる銃をつくる匠の技と最新の工業技術
技術力についてインタビューしました!
お話を伺った方:総務部 人事課課長 西川真由さん
明治期から続く、鍛冶の技術を活かした銃製造
土佐鍛冶の技術を生かして、創業者である弥勒蔵次(みろくくらじ)が猟銃製造を始めたのは明治期のこと。猟銃の製造が禁止であった戦後の一時期は、捕鯨砲の生産を行いながら、今日まで銃砲製造技術を継承してきました。
1946年、猟銃の製造で培われた技術によって、精密な金属加工を行うミロク工作所を立ち上げて、猟銃の製造を再開したのは1951年。その後は機械の開発や、天然木材加工における匠の技を転用した自動車部品の製造などに業務の幅を広げていきました。そして現在までに株式会社ミロクを親会社にそれぞれ分社化して、当ミロク製作所は、創業当時からの猟銃技術を継承して、猟銃全般の開発およびショットガンを中心とした製造を行っています。
明治期の創業当初から現在まで、ミロクの確かな技術は受け継がれている
日本で唯一の銃砲メーカー
日本で唯一の銃砲メーカーであるミロク製作所。製造している上下二連銃は、猟銃やクレー射撃など、いわゆるスポーツや趣味に使われる銃です。
当社が世界でトップ5に入るアメリカの「ブローニング社」と販売・技術提携を行ったのは1966年。当時、海外の企業と業務を提携することは、日本国内においてとても珍しいことでした。しかし、その後も当社はブローニング社のOEM製品として猟銃を量産する体制にどんどんシフトしていったのです。以来50年以上、製造のみならず企画提案にも関与する良好なパートナーシップが続いています。
また、オリジナルブランド「B.C MIROKU」も立ち上げ、国内外に流通する上下二連銃を製造し、オリンピックやパラリンピックなどクレー射撃日本代表選手にも愛用されています。
銃床とフレームとの接合部は、職人の手によって一つ一つ丁寧に仕上げられていく
「ゼロ嵌合(かんごう)」へのこだわり
銃を製造する上で、安全性はもちろん耐久性、命中率にも優れているのが当社の銃の特徴です。銃は発砲する際に、約1tの力が加わると言われています。部品同士の結合部分にバネを使用することが多い他のメーカーとは違い、当社の製造する銃はバネを使用せず、結合する箇所をミクロン単位で調整しています。重なる面の面積が広く、度重なる射撃に対しても磨耗しにくく頑丈であることで20年、30年と使い続けることのできる、故障が少ない銃となるのです。
そしてこのミクロン単位の調整は、すべて手作業によるもの。部品同士がぴったりと隙間なく組み合わさる「ゼロ嵌合」を目指して、何人もの職人の手によって細かな調整を重ねていくこの技術は、世界に一つ、ミロク製作所だけが持つ技術です。
ブローニング社から求められるのは非常に高い品質レベル。当社は創業時から代々受け継がれてきた品質へのこだわりでそれに応えています。創業者は品質に対して厳しい目を持っており、製品に少しでも不良な部分があると、その場ですべて壊してしまったという話が残っているほど。今でもその思いを受け継ぎ、いい製品を作り続けていくことで、当社の製品への信頼は強固なものとなっています。
機械加工後の網目部を熟練工が1つ1つ手作業で修正し、見た目とグリップ力を向上させる
職人の技術の受け継ぎ、感覚を養う
ミロク製作所では、上下二連銃を生産しています。前工程と言われる、銃身等の金属加工は機械化されていますが、組み立てや加工の工程のほとんどが人の手によるもの。ここに活かされるのが、120年以上に渡って受け継がれてきた当社の持つ繊細な加工技術。
職人の手の感覚によって磨かれ、極めて誤差の少ない製品が出来上がります。この技術を養うために、現場では熟練の職人から若手に丁寧な指導が行われます。加工の工程に新しく配属された社員は、まずは鉄を真っ直ぐに削るところからスタートします。圧力のかけ方や削る角度など、ちょっとした違いで仕上がりに大きな差が出ることを体感しながら練習を重ねます。最初は慣れない作業に腕がパンパンになることも。繊細な指先の感覚を身につけ、長い時間をかけて腕を磨いていくのです。
時代の変化とともに、作り方や素材も進化しますが、基本となる技術をきちんと身につけているからこそ、素材が変わったり、形状の異なる部品を作ることになっても「ゼロ嵌合」が可能となるのです。
何人もの職人の手によって細やかな調整を重ねていく技術は、世界に一つ、ミロク製作所だけが持つ技術です
働きやすい職場づくり
ミロク製作所は年間休日124日と比較的休日が多く、また、残業時間の削減にも積極的に取り組んでいるので、ワークライフバランスの取れた働き方ができます。社内ではクラブ活動も盛んで、ガンクラブ(クレー射撃)、野球、ソフトボール、釣り、スキー、ゴルフのクラブが活動しています。
「プライベートでもアウトドア活動やスポーツを楽しむ社員が多いようで、クラブ活動で気の合った社員同士が休日に集まってでかける…なんてこともよくあります。」と西川さん。共通の趣味や社外での活動によって部署や年齢に関係なく社員同士がつながっていて、そのつながりは仕事上で困った時に手を差し伸べ合う仲間づくりにもなっていて、そんな仲間たちが働きやすい環境をつくっているのです。
西川さん
バラエティ豊かな仲間たち
ユースエール認定企業
・キャリアパスを自ら描いて、自らの成長を目指す方
・相手の意図を正しく理解し、自分の考えを伝えることのできる方
企業情報
- 企業名
- 株式会社ミロク製作所
- 業種
- 製造業
- 住所
- 南国市篠原537-1
- 設立年月日
- 1946年7月
- 代表
- 弥勒 美彦
- 資本金
- 8,000万円
- 従業員数
- 男性203名 女性41名
- 採用担当(連絡先)
- 088-863-3310(人事課)
採用関連情報
- 新卒初任給
-
205,000円(院卒)
195,000円(大卒) - モデル年収
- ・340万円 / 30歳 高卒、諸手当込み
・470万円 / 40歳 大卒、諸手当込み - 自己啓発支援
- 自己の職務や業務内容に関する資格・免許の取得、通信教育の受講等
- 研修制度
- 新入社員研修、新任管理職研修、階層別研修、英会話等
- 有給消化日数
- 11日
- 平均年齢
- 40.4歳
- 新卒・中途就業状況
-
採用者数:新卒4人/中途8人
採用者数のうち離職者数:新卒0人/中途1人