石灰に魔法をかけて世界にお届け

仕事・事業についてインタビューしました!

お話を伺った方:執行役員 管理本部長 石井浩士さん/管理グループ 中村美穂さん/管理グループ 岡村零奈さん

高知県の石灰を武器に、世界へ

井上石灰工業は1884年に創業。以来136年間変わることなく、高知県の貴重な自然資源である「石灰」を加工し、日本はもとより世界で販売しています。当社が扱う石灰はすべて、高知県産。漆喰、セメントなどの建築資材やチョーク、運動場の白線引き、こんにゃくの凝固剤、自動車の窓枠に使われるゴム用の添加薬品、農薬など、農業・食品・医療・自動車分野にまで幅広く使われています。日本で食されるこんにゃくのうち約半分に当社の石灰がこんにゃくの凝固剤として使われているなど、日常生活で身近な商品にも関わっているのです。

職人による伝統的な手法で石灰を製造

現在の石灰製造は、重油を使って数時間で大量焼成する製法が一般的です。しかし、井上石灰工業では、石灰石に塩を添加し、3日から一週間かけて高温で焼き上げる、伝統的な「塩焼き製法」(塩化揮発法)」を用いています。

この製法で製造した石灰は、極めて純度が高く、高品質と高い評価を受けています。しかし、この製法では、天気や気温の変化が出来上がりの品質に影響を与えることも多く、温度管理や添加する塩の量の微妙な調節が必要。長年の経験で培われた職人の技術や勘が不可欠です。製造現場では、そういった職人技の伝承にも力を入れています。

井上石灰工業では、伝統的な「塩焼き製法」を用いていますが、長年の経験で培われた職人の技術や勘が不可欠。職人技の伝承にも力を入れています。

石灰から新たな価値を創造する

創業当時は、肥料や農薬、建材用に使われる石灰をメインに製造販売していました。その後、産業の発展とともに、変化する時代に対応していくため、1978年、仁井田工場に開発研究室を開設。自動車・農業・医療・食品などの中でも、特殊な分野で使われる石灰の研究に取り組み、石灰を加えることで素材の機能を高めた製品を次々と開発していきました。なかでも、特に自動車産業で受け入れられたのが、複合酸化亜鉛「META-Z(メタゼット=めったぜよ※土佐弁)」。自動車部品に使われるゴムや樹脂を製造する過程でMETA-Zを添加することで、競合他社品よりも耐久性を向上させることが可能となります。1981年に販売を開始したこの製品は、現在国内シェア90%を誇る当社を代表する製品になっています。

また、1994年に果物や柑橘類の栽培時に使用される農薬「ICボルドー」の製造販売を開始。100年以上前から石灰と硫酸銅を原料とする「ボルドー液」と呼ばれる農薬はありましたが、使用する度に農家さん自身が手間をかけて農薬を調合する必要がありました。調合には危険が伴ったり、調合を間違えると効果が薄くなったりと難しい点が多く、それを解決するために、当社がペースト状ボルドー液「ICボルドー」を開発しました。既に調合してあるこの商品は、水で希釈するだけで安全で安定した濃度で農薬が手軽に使えると農家さんから支持され、日本をはじめ、世界でも人気の製品になりました。

これからも当社は、少しでも世の中の役に立つために石灰に新たな価値を創造する研究と開発を続けていきます。

石灰に新たな価値を創造する研究と開発を続けています

高知への貢献を胸に、異業種にチャレンジ

井上石灰工業の製品を利用するお客様は、ほとんどが県外企業。高知で生まれ育った当社にとって、地元高知に何か恩返しができないかと、トマトやブドウの栽培を行う育種事業を立ち上げました。「ICボルドー」を主力とする当社が、地元の農家さんと深い関わりを持ち、農業の支援を行いたいという思いを込めた事業です。

2010年には新品種のトマト「スウィーティア(乙女の涙)」を開発。トマトの苗や栽培方法などを農家さんに提供し、栽培から販売までをサポートしています。そして、2016年には井上ワイナリー株式会社を設立。醸造用ブドウの栽培を通して、農業と地域の活性化、また観光振興の一助になればと取り組んでいます。 「今まで誰もやっていないことに挑戦して高知県の一次産業や観光産業にも貢献したい。」という社長の想いが少しずつ形になっています。

また、自社栽培および県内契約農園の高知県産ブドウで醸造する、高知県初の本格ワイナリーの2022年開業に向けて、香南市野市町で準備を行なっています。

自社栽培及び県内契約農園の高知県産ブドウで醸造する、高知県初の本格ワイナリーは2022年開業予定

社員みんなで高め合う組織へ

井上石灰工業では、月に一度、全社員が集まり「木鶏会(もっけいかい)」という勉強会を開催しています。木鶏とは、‶木彫の鶏のように、全く動じない闘鶏における最強の状況を指す言葉″。「木鶏会」の目的は、人間学を学び、社員一人一人が成長すること。当社は事業所が高知県内に4つあり、業務も多岐にわたっていることから、日頃顔を合わすことのない社員もたくさんいます。そんな社員が、毎月一回はこの会で必ず顔を合わせ、同じテキストで勉強して意見交換をする、コミュニケーションの場にもなっています。「普段の業務では関わることが少ない他部署の社員とも、年齢関係なく意見交換をして、お互いについても理解し合える時間。」と中村さん。

社員全員が石灰のプロフェッショナルとなるべく、社員同士が切磋琢磨しながら成長し、井上石灰工業はさらに進化していきます。

左:石井さん、中央:中村さん、右:岡村さん

企業の魅力PRポイント

PRポイント1

人のやらないことを、本気でやる

PRポイント2

人を大切にする企業風土で、社員の健康経営に取り組む

求める人物像
・好奇心旺盛で新しいことにチャレンジしたい方
・粘り強く責任感の強い方
・広い視野と、柔軟な発想力を有する方
・行動力とやり切る力で個人・組織・会社を成長させる意欲のある方

企業情報

企業名
井上石灰工業株式会社
業種
製造業
住所
南国市蛍が丘2-3-5 オフィスパーク内
設立年月日
1960年6月
代表
井上 孝志
資本金
2,000万円
従業員数
男性72名 女性22名
採用担当(連絡先)
088-855-9975(担当:石井・中村)

採用関連情報

新卒初任給
200,000円
モデル年収
例① 410万円/30歳 大卒 固定残業代込み
例② 460万円/34歳 中途6年目 固定残業代込み
例③ 520万円/41歳 勤続15年 役職手当込み
自己啓発支援
自己啓発による資格取得に対し、受験料+αの報奨金支給制度あり
研修制度
新入社員研修、中堅社員研修、新任管理者研修等(外部研修)随時、内部グループ研修及びオンラインセミナー
有給消化日数
11.4日
平均年齢
40.2歳
新卒・中途就業状況
採用者数:新卒10人/中途13人
採用者数のうち離職者数:新卒0人/中途0人

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