

【vol.1】ゆる県民's voice
高知県民にとって車は欠かせない移動手段。故にお酒の次くらいに大切になってくるのがガソリンだ。
夕方の混む時間に対応してくれたのは優しそうなおじいちゃん。1日の疲れが吹っ飛ぶような柔らかい笑顔で「今の時間、1人でやりゆうき、ごめんで」と言いながら車に近寄ってくる足取りは赤ちゃんの速いハイハイぐらいだろうか、ゆっくりとした時間が流れる。
「レギュラー満タンでお願いします」と私はクレジットカードを渡した。もう1台車が入ってきて「レギュラー3000円分で」と少し急いだ様子の40代男性、2台の給油の対応を実にマイペースでこなしたおじいちゃん、「お待たせ」とまるでデートに少し遅れてきた彼女のような可愛い笑顔で見送ってくれた。
その雰囲気に後から入ってきた40代男性も急ぐの諦めたのかシートに深く座ってリラックスしているように見えた。コミュニケーション一つで人の心を落ち着かせてくれる高知県民の人懐っこさというか、なんというか、何気ないが癒しのヒトトキだった。
車をしばらく走らせて気付いた。燃料メーターが満タンになっていない。後から入ってきた40代男性の車はおそらく満タ ンになっている事だろう。
●ゆる~い時間が流れる安芸市へ是非→https://www.akikanko.or.jp/
【vol.2】ゆる県民's voice
高知市春野町の田園風景が綺麗に望める場所に、2階建ての革製品工房件店舗が佇んでいる。
松岡さんはバリバリの営業マンだったが退職されて、趣味で作っていた革製品をミシンも使わない、本当の意味での手作りでこだわって作っている。故に大量生産はできない。
一度買ったお客さんはなかなか次の財布を買いに来てくれないのが悩みだという。物凄い長持ちするのだ。
今、松岡さんはちょうど3年くらいで起爆する爆弾を仕込んだ財布を作りたがっている。
また人気の商品はあまり店頭に並べたくないという。売れてしまったらまた作らないといけないからだ。大手メーカーがその品質を認め、取引したいとたくさんお声はかかっているのだが、全て断っているという。自分の作りたいものが作れなくなると言っていたが、本当のところはたくさん作るのがめんどくさいのだ。
1階部分に趣味でやる卓球台が店の目の前の道から見えやすいところにあるため、年に2回ほど卓球台の店と勘違いしたお客さんが入ってくるらしいが他の場所に卓球台を移動はさせていない。めんどくさいのだろう。
●革職人Toshi→https://toshi-m-12.com
【vol.3】ゆる県民's voice
高知で愛宕商店街と言えば、昔ながらのお店が軒を連ねる、初めて訪れた人もまるで地元に帰ってきたと錯覚するくらい温かみのある商店街だ。最近ではシャッターも少しずつ増える中、力強く営業しているのが、ソウルトレインと言うステージ付きのフードバーである。
地元ミュージシャン、ダンサー、お笑い芸人、様々なエンターテイナーがマスターのお世話になっている。マスターはミラーボールが大好きで、店内に無数のミラーボールはもちろん、お手洗いの照明もミラーボールで、全てのお客さんの排泄物を七色に輝かせている。
それだけではない。
聞くとマスターの自宅の全ての照明もミラーボールで、寝室の照明もミラーボールでないと眠れないのだ。愛犬もミラーボールでないと落ち着きがなくなるらしい。周りにあるもの全て、周りにいる人全てを七色に輝かせるマスターのソウルトレインだから、もっと輝きたいと強く望むエンターテイナーが集うのだろう。
高知の「輝かせたい、輝きたい」と思う県民性がわかりやすく表現されているソウルトレインに行かない手はない。
●愛宕商店街→https://is.gd/rO0gda
【vol.4】ゆる県民's voice
高知の夜は深い。お酒大国、高知の飲み会は飲む量も飲み方も全国の常識はまた違う。
深夜2時、激闘の終えた飲み会戦士たちが、明日への希望を胸にたどり着くのが、帯屋町アーケード内大丸前のイルカのベンチ隣に姿を表す屋台が「和楽路屋(わらじや)」である。
ここの大将は、気さくで、優しくて、高知では珍しく図々しくないクセ大将で、なんと言っても「発明家」として有名である。決して広くない店内には、自作の回転式自動食洗機や屋根の展開収納も全自動、これが全て手作りだと言われないと誰も気づかないだろう。
聞くところによると、工業系の学校で非常勤講師も務めているのだという。
しかし緻密に計算された発明品の一方で、かけうどんとかけうどんにきつねをトッピングしたきつねうどんが、全く同じ値段なのはなぜなのか、どう考えてもかけうどんを安くするかきつねうどんを高くするべきなのだが、そのへんのカラクリは天才発明家にしか理解の及ばないところなのだろう。
他にも消費税がいくら上がっても値段が変わらないのはなぜなのか、ちゃんと計算できているのか高知県民全員が心配している。
●高知のグルメ情報→https://is.gd/3sCjRj
【vol.5】ゆる県民's voice
高知には世にも珍しい神様がいる。その名も「結神様」と言い、結神様に目標を宣言すると必ず叶うと言う。
結神様は他の神様と違って人間として高知に存在している。高知では有名な某会社の社長さんが、そう呼ばれているのだ。
ことの始まりは、この社長さんがいろんな人との飲み会の場で、あれこれ理想や目標を語る友人に「それいつまでに?」とあらゆる発言に締め切り、つまりは「結」を設け、自分のiPadに記録したのが始まりらしい。
来年の4月までに彼女を作る、今年の売上1億円超え、3ヶ月で10キロ痩せる、来年までに離婚成立させる、などなどさまざまな目標とその結がiPadに保存されている。
ただ記録するだけではなく、締め切りの1ヶ月前と1週間前と当日に結神様から電話がかかってくる。目標が実現しなかったからといって罰ゲーム的なものは何もない。しかし、結をとられていると言うだけで、その目標宣言には責任が生じ達成しやすくなっているのだ。
故にこの社長のiPadに記録された目標は叶うと言う話が「願いを叶える神様」的なニュアンスが出てきて、「結神様」と言われている。
結神様はiPad記録されたいろんな人の素敵な夢を肴に今日も飲んでいるのだ。
●高知の企業→https://kochi-iju.jp/jinzai/company_list.html
【vol.6】ゆる県民's voice
高知では知事より有名なおばさんがいる。それがパンダおばさんだ。手作りのパンダの被り物を被り、自転車のカゴに小さい小パンダを数匹乗せて、高知市内を巡回している。未だ目的を知る者はいない。
このパンダおばさん、1日に3回会うと来世パンダ確定だとか、パンダおばさんに素顔を見せてもらえた人は心が綺麗な証拠だとか、パンダおばさんは、もとFBIかCIAの諜報員で身分を明かす事ができないだとか、パンダおばさん実はおじさん説など、さまざまな説や物語を周りが勝手に考えて楽しんでいる。
パンダおばさんに写真をお願いしている、パンダおばさんファンの方も少なくない。高知にはパンダおばさんを筆頭にプードルロックンローラーさん、ゴリラお姉、魔導士見習いさんなど、高知にはいろんなキャラものが揃っている。
ゆるキャラグランプリでも、須崎のしんじょう君が全国トップレベルで注目されているが、実は高知はガチキャラグランプリでも、そこそこトップレベルのクオリティと言える。
その頂点に君臨するのが、パンダおばさんなのだ。
みんなに幸せをもたらすと言われているパンダおばさんにもし会えたのなら、その日はラッキーに決まっている。
【vol.7】ゆる県民's voice
高知が誇る奇祭「どろめ祭」のメインイベントと言えば、大盃飲みである。日本酒を男性は一升、女性は半升一気飲みしそのタイムと飲みっぷりと美しさを総合的に評価する、
お酒大国高知らしいイベントである。
故にこんなクレイジーな企画にも関わらず、毎年参加者は抽選になるほど応募者が多く、事前のメディカルチェックや同意書への記入からもその本気度が伝わってくる。男性の優勝タイムはだいたい10秒台前半と言われている。3年連続で優勝すると殿堂入りとなり、大会に参加できなくなる。この大会で最近殿堂入り、つまりは3連覇した人とたまたま話す機会があった。
聞くと普段は全くお酒が飲めないと言う。
職場の飲み会やお酒が飲めない事を、馬鹿にされないように度胸試しで参加してみたところ、早飲みの才に開花し、3連覇したとの事。以来周りから自慢される存在になったらしい。
高知では大盃飲みに参加しただけでも評価が高くなる。優勝でもしようものなら、もちろん周りからしこたま飲まされるのは当然の事で、殿堂入りした今は、馬鹿にしてくる人はもちろんいないが、もの凄く飲まされて困っているらしい。
●どろめ祭り→http://www.kounan-navi.com/spot_doromematsuri.html
【vol.8】ゆる県民's voice
車検屋は、その名の通り、車検をしてくれるお店である。飼い猫の名前に「猫」とつけたのと同じように、赤ちゃんの名前に「赤ちゃん」とつけちゃった的な、車検をする会社だから「車検屋」なのだという。まあシンプルと言えばシンプルなのだが、シンプルすぎて逆にクセが出ているお店である。
車検屋の社長は完全なる高知生まれ高知育ちだが、お客さんをはじめ、友達など周りの人からは「アンソニー」と呼ばれている。理由は本人にもわからないという。
アンソニーは小学1年生の娘と口喧嘩になり、娘に家出されては困るので自分がしばらく家出しちゃうなど、ユニークかつお茶目かつ優しいお父さんである。自家製カレーを車検屋のお客さんに配ったり、土曜の丑の日が近づくと鰻を100匹単位で仕入れてお客さんに配ったり、何か今までの人生で懺悔したい事を教えてくれたら割引するという、世界初の「懺悔割引」も実施するなど、気の向くままに周りの人を巻き込みながら楽しんでいる。
車のメンテナンスだけではなく、お客さんの心もメンテナンスしてくれるような、高知らしくて楽しい不思議な車検屋さんだ。
【vol.9】ゆる県民's voice
フラリンはやってくる。
フラリンはとにかく行けるイベントには積極的に参加する人である。
自分が興味あるイベントはもちろん、全く関わりのない知らない世界のイベントも、知り合いの知り合いの知り合いが出店しているなどの「行く理由」が少しでも成立するとイベントに行くのだ。
暇なのか?と思ってしまうほど、いろんなイベントで見かけるが、フラリンは賑やかな家庭を持ち、仕事も大変忙しく、さらには趣味のボウリングが本気すぎて高知県ボウラーズ連盟の理事長を務めるなど、側から見てもかなり充実していて時間がなさそうである。
だかしかしBUT!それでもフラリンはやってくる。
2人いるんじゃないか説が流れるほど、フラリンはやってくる。
イベントは内容ではない!祭り好きの高知県民が作ったイベントはだいたいどれも面白いという。
さまざまなイベントに参加しているフラリンは繋がりも広く、限られた少人数しか招待されないコアなイベントにもフラリンはやってくる。高知で1番イベント情報を持ってるのは実はフラリンなのかもしれない。
みんなもフラリンのように誘われたイベントにとにかく出向くという事を繰り返せば、本当に高知らしいコアなイベントに参加できるのかもしれない。
そしてその会場にもきっと、、、、フラリンはやってくる。
【vol.10】ゆる県民's voice
建設会社Kの社長のNさんは、高知ではかなり有名なユニーク社長さんだ。
「会社を起こそうと思い立った時の所持金が、ポケットに入っているわずか35円のみだった」という奇跡の会社は、毎年すごい勢いで業績を伸ばしている。
創業してしばらくの間、社長はドラゴンボールのスーパーサイヤ人顔負けの、漫画でしかありえないような個性的で奇抜なヘアスタイルをしていた。
それも全て会社を覚えてもらうためだという。打ち合わせと打ち合わせの間の空き時間は人通りが多い場所を行ったり来たりして出来るだけ大衆の目に触れるように歩いたり、趣味のダンスと合わせて派手なパフォーマンスをSNSにアップしたり、とにかく目立ちまくって、街頭インタビューを定期的に実施した。
会社の存在を知っていると9割以上の人が答えた事を受けて、奇抜ヘアキャンペーンは幕を閉じたが、革新的な広告手段により、わずか数年で会社を認知させたNさんは、広告費を節約できたかわりに整髪剤が人の数十倍かかってしまったに違いない。
いかにも高知の人が考えそうな発想で、本当に面白い。
【vol.11】ゆる県民's voice
高知市鴨部にある1番混む交差点の一つに「能茶山交差点」がある。
東から西へ向けての右折レーンが2つ、直線レーンも2つ、片側4車線という高知最大級の交差点である。
この右折レーンはかなり待ち時間が長い事で有名なのだが、その事件は夕方の帰宅ラッシュの右折レーンでおこった。私も右折レーンに車を並べて停車している1人で、いつものように目の前の能茶山交差点特大ビジョンのCMを見ていたのだが、隣に停車した赤い軽四のおばさまが停車時間を使って仕事着から私服へと大胆にも着替えを始めたのだ。
面と向かって見るわけにもいかないので横目で見ていたのだが、赤い軽四はマグニチュード7震度5強くらい揺れているため、私以外の人も気になって仕方がない様子で、かなり注目を集めていた。
それでもお構いなしで、終いには車から1度降りてズボンを上げ直してトランクから靴を取り出し履き替えるという最高難易度の技まで決めてくるという展開に周りは賞賛の拍手すら送りたい雰囲気であった。
急いで私服になる理由はなんだったのか?
私の周りの答えは「1分でも1秒でも早く飲み会に到着し仕事終わりの最高の1杯を飲みたかったから」。
高知県民だからこそ見られた光景だったのかと誇らしくなった。
【vol.12】ゆる県民's voice
クセ作家フィギュアイラストレーターとして活動しているデハラユキノリさんは年間制作フィギュア300体、年間消費ビール300リットルの世界トップレベルの大酒飲み作家として知られている。
デハラさんの作品はどれも非常に個性的で、グロテスクなニュアンスの中に狂気的な可愛さや鮮やかな色使いが映える、一度みたら夢に出てきそうなくらい忘れられないインパクトがある作品ばかりだ。
また、デハラさんが最近作り出す作品は、地元漁師のおっちゃんやビニールハウスで働いている地元農家のおばちゃんなど、田舎風景でよくみる人物像にフォーカスされていて、非常に高知らしい。
「ビールで育てられた」と自負するくらい、デハラさんは高知の中でもトップレベルにお酒が好きだ。常に酔っているか二日酔いのため、あのような人間離れした作品を作り出せているのではないか。そうであればデハラさんの作品は高知のお酒文化が生んだと言っても過言ではないかもしれない。
デハラワールドの実力はお墨付きでナイキ、NEC、タワーレコード、アシックスヨーロッパなどの広告を手がけたことがある。作家としては、東京をはじめ台湾、香港、NY、LA、パリなど、年間4~6回のペースで個展も開いている。
http://www.dehara.com/contents/
【vol.13】ゆる県民's voice
ガギグゲGOLD!高知で最もディープな飲み屋街、55番街の1番ディープなバー、つまり高知でトップレベルにディープなバー、それが「GOLD」である。
GOLDのHさんと言えば、サーフィンと甲子園に人生の全てを捧げている高知を代表する面白クセ県民である。
高知が誇る奇跡の清流仁淀川の河口はサーファーの聖地として全国のサーファーが憧れている。
そんな高知ビーチの話題を独り占めにしてきたクレイジーサーファーがHさんで、人生の半分を波の上で過ごしているとも言われている。
ラッキーカラーはもちろんゴールドで、金色の車に大きくGOLDのロゴが入っている。GOLDステッカーは街のあらゆるところで目にするだけではなく、一般車両や他の店の店内にも貼られている。
ディズニーランドの園内で隠れミッキーを探す要領で、高知観光の際にあまり隠れてないGOLDステッカーを探してみるのも面白いかもしれない。
好きな事に人生を捧げるHさんの生き方は、気持ちのいい県民性が自慢の高知県の象徴とも言えるだろう。
いつまでも甲子園球児のようなキラキラしたHさんの瞳はまさに輝くGOLDそのものなのである。
【vol.14】ゆる県民's voice
テレビの取材で、とある農家さんにお邪魔した時のお話。
撮影が終わりテレビ局に帰りつき、リュックを取材先に忘れた事に気づきすぐに電話し、明日取りに行く事を告げる。翌日のお昼過ぎに再訪すると、昨日の取材のお礼にとお昼ご飯をご馳走になる事に!遠くまでわざわざ来てくれたのだからと、食後にハウスを見学する事に!明日から農家を始められるくらい詳しく説明してくださった。小一時間の農業研修のあと、暑かったでしょうとお茶とお菓子をご馳走になる事に!家の奥からおばあちゃんが出てきて、結婚相手にどうかと僕より20歳年上の女性を勧められる事小一時間!お土産に段ボールいっぱいの野菜と缶ビール2本をいただき、やっと帰れる事に!優しいのレベルを遥かに通り越した土佐人のマイペースなお節介が、迷惑の少し手前でなぜか心地がいい!帰りの車の中でそんな事を考えていると、電話が鳴る。どうやら取りに行ったはずの、リュックをまた忘れてしまったようだ。しばらく行きたくなかったのに。。。(笑)
【vol.15】ゆる県民's voice
ライターを務めさせていただいている、我々「あつかんDRAGON」は高知でお笑い芸人として活動を始めて6年目になる。これから語られるのは、芸歴1年目によく路上ライブをやっていた頃の話である。
四国、中国、関西で路上ライブをやっていたが、なんと1番お金を入れていただけたのは高知県である。見てくれるお客さんの人数などは圧倒的に高知が少なかったが、応援するという気持ちが投げ銭というアクションに繋がる比率が凄いのだ!何事も人ごとで終わらせない高知県らしさをここでも感じた。
ある日ベロベロに酔ったおじさんが漫才をやってる僕たちとマイクの隙間に入ってきて顔がくっつきそうな超至近距離で「お笑いはひとっつもわからんけんど、おまんら頑張りゆうが見て感動したわえ」と言って財布の中にあった全てのお札、1万数千円を入れてくださった。お金より応援してくれる気持ちが嬉しかった。しばらくして、路上ライブの片付けをしながら、もっと頑張りたいと話していると、先ほどのおじさんが戻ってきて「タクシー代だけ返してもらってかまん?」と照れくさそうに言ってきたところも余計に高知らしいと心が熱くなった。
【vol.16】ゆる県民's voice
高知に住んでいると県外に出てびっくりするのが代行(運転代行)がとても少ないことだ。
高知では代行がタクシーと同じくらい待機している。全国トップレベルの代行サービスの充実度だと思う。だから高知の酒の席において「今日車で来ているのでお酒飲めないんですよ」はお酒を断る理由としてはかなり軟弱である。
他にも「明日朝早いので飲めません」はもちろん「早いなら早く飲んで早よ潰れて早よ帰り」となり、「1杯だけ飲んで帰ります」に対しては「いっぱい(たくさん)飲んで帰り!」となるため、高知でそもそもお酒を回避するはかなりの難易度なのだ。
1つの有力な方法として、「お酒の代行飲みシステム」を使うことである。「私今日飲めないので、私が飲む分は彼が代わりに全部飲みます!」は飲ませたい人の欲求を満たしながら、その場が倍盛り上がるので許されるのである。高知は2つの意味で代行サービス日本一と言って過言ではないのだ。
高知の人は何が何でもお酒を飲ませたいわけではなく、お酒の席が盛り下がらないようにうまく対応さえすれば実質断ることも可能なのである。とにかく「楽しい」が最優先事項ということ!だから高知の宴は本当にみんなが楽しいのだろう。
【vol.17】ゆる県民's voice
高知県はいいゴルフ場がたくさんある。大自然の中、空気は最高、潮風香る海が見えるゴルフ場もある。ゴルフ会のトップ選手が出場する有名な大会も開催されている。ここからは、とあるゴルフ好きのNさんのお話である。
Nさんは「THE高知県民」らしく、お酒が大好きでそれに合わせて美味しいものを毎日たるばあ(たらふく)食べて飲んでいた。ある日、約束していたゴルフの集合時間になってもNさんが現れないので、心配した友達が電話すると「痛風で足の親指の付け根が腫れて全く動けず、靴も履けないから家をまだ出発できていない」と言う。ゴルフは紳士のスポーツ。サンダルではゴルフ場に入れないため靴を履かないといけない。大切な大会最終日のタイガーウッズでもNさんと同じ状況であれば、棄権したに違いないが、なんとNさんは40分遅れて現れたのだ。しかも靴を履いている。よく見ると、腫れ上がった親指の付け根の部分が外に出るようにゴルフシューズをナイフで大きくカットして痛風患者専用のゴルフシューズを即席で開発したのである。そこまでしてゴルフに向き合うNさんの志はプロレベルだ。しかしその日のスコアがボロボロだったのは言うまでもない。
【vol.18】ゆる県民's voice
高知県民には「イラレ」が多い。イラレとは土佐弁で気が短い人、せっかちな人の事を指す。これだけ聞くと「嫌な県だな?」と思うかもしれない。しかしそうではない。例えば、飲み会のお会計を割り勘する時に、イラレが多いと幹事は非常に楽である。イラレは端数やお釣りをもらうのが大の苦手で細かいことは気にせず、なんとなくしかも多めに払う事で早くお会計を済ませて次のお店にザンジ(すぐに)行こうとする。時にはどんどんお金が集まりすぎて困る事もあるくらいだ。これが全国最低賃金の高知県でおこっているから不思議だ。
他にもイラレは長い説明を聞いてられない。ゆえに決断が早くいろんな話がその場で決まってどんどん進む。言い換えれば効率的なのだ。また、イラレはレジに並んでいる時間が最も苦手である。「スーパーより割高でもコンビニの方が商品を見つけやすくレジも早い」という理由でイラレはコンビニを好む。そんなコンビニにはイラレが多く集まるのでレジが追いついてない時の、コンビニ店員さんのプレッシャーは半端ない。
【vol.19】ゆる県民's voice
高知県には路面電車が走っている。車は道が混んで到着時間が読めなかったりするので、路面電車は根強く人気である。全国から電車ファンの人が写真を撮りに来ているのをよく見かける。
1番の魅力は行き先を表示する電光掲示板に「ごめん」と表示されていることだ。
まるで大きな電車が街中を通る時に「邪魔してごめんなさい」と謝りながら走っているようで、かわいい。
終着駅が後免(ごめん)駅であるゆえにこのような謝罪電車が完成したのだが、これを漢字ではなくひらがなで表示している高知県民の遊び心が粋である。
電車の形も様々で、特に昔ながらのレトロなものが人気だ。
また、ユニークな広告が掲載される事でも有名である。全面アンパンマンの絵が描かれたアンパンマン号や、四万十うなぎの広告を掲載したうなぎ号のほか、最近は大人気アニメ「転生したらスライムだった件」が全面に描かれた転スラ号が話題になっている。
その中でも私が個人的に1番好きな電車は、全面に大きくANAと書かれた全日空が広告を出している路面電車が後免駅に向かっている時だ。
路面電車がまるで「僕電車だからもちろん飛べないのに、ANA名乗ってごめんなさい」と謝っているように見えたからだ。
高知の路面電車は面白い。
【vol.20】ゆる県民's voice
お酒大国高知県で1番お酒が強い職業は、おそらく漁師さんやそれに関連のある仕事をしている人たちだろう。
知り合いの漁師さんは、お酒を飲む量ももちろん多いが、本当に凄いのはこじゃんと(たくさん)飲んだ次の日も、けろっと日が昇るずっと前の超早朝から活動し、しっかり仕事をしている。
私はその人たちと飲んだ次の日の午前中は毎回全く動けない。
やっと動けるようになった午後に「昨夜のお礼を」と連絡をとると、「ひと仕事終えて今から飲む」と言う。
怪物なのだ。
牛には胃袋が4つあると聞いたが、おそらく高知の漁師さんには肝臓が4つあるのだろう。
そうでないと説明がつかない。さらに、よくよく話を聞いていると漁師さんに1番迷惑しているのは漁師さんが飼っているワンちゃんたちである。
漁に出る前に散歩に連れて行かれるワンちゃんたちは本当はまだ寝たいのに叩き起こされて、眠たい目を擦りながら引きづられるように散歩されているらしい。
漁師の朝はワンちゃんよりかなり早いのだ!
【vol.21】ゆる県民's voice
どこに行くにも車必須の高知県において、車を持っていないというのは翼の折れたエンジェル状態である。
ゆえに車大国高知県にはちょっと変わった車関連の光景が広がっている。
例えば、皆さんは軽トラが9台連なっているのをみたことがあるだろうか?
しかも高知県内では1番栄えている高知市内のはりまや橋交差点でこの光景を見た時は、思わずスマホで写真を撮りたかった。
大人気ゲーム「ぷよぷよ」であればすぐに消えて高得点である。
9台は本当にレアだが、軽トラを見かけない日はない。
あと原付も非常に多く見かける。東京の友達が高知に来て「バンコクくらい原付走ってるね」と言われるまでは気にならなかったが、確かに多いのだ(しかもなぜかフルフェイスヘルメット率が非常に高い)。
原付は朝のラッシュアワーに非常に便利なため、利用している人がかなり多いのだ。
他にも、普通車以上に軽自動車の数が多いのも県外からすると珍しいらしい。
毎日使うものだから、デザイン性よりも燃費や機能性重視なのである。
そんな機能性重視の車大国高知県でこれだけ軽トラが走っているのだから、車業界において軽トラは1番正解に近いスタイルと言えるのではないか。
【vol.22】ゆる県民's voice
高知県東部に位置する安芸市は阪神タイガースのキャンプ地として知られている。
大人気お笑いコンビ「千鳥」さんの冠番組「相席食堂」にて阪神タイガースのレジェンド、元プロ野球選手で4代目ミスタータイガースと称されている、掛布雅之さんが安芸市内をぶらり旅する様子が放送された。
現役当時の思い出や安芸の方々との交流シーンは、非常に見応えがあった。特に印象的だったのが、昔からある文房具屋に掛布さんが訪れたシーン。掛布さんのサインをはじめとする伝説の阪神選手たちの貴重なサインを自慢げに披露する店主と奥さんだが、実はどれが誰のサインかわからないので、掛布さんが見分けて全てのサインのしかも表面に全選手の名前を書くシーンがあった。
他の阪神選手のサインに掛布さんが、掛布さんじゃない人の名前をサインしていくという、なんとも不思議な状況が生み出した摩訶不思議サインシリーズが並んでいるのは世界でその文房具屋しかないに違いない。
このコラムの初回に書いたガソリンスタンドのほっこりおじいちゃんのエピソードも実はこの安芸という場所でのことであり、他にもたびたび安芸にはネタ提供していただいている。面白い人、店、歴史!安芸は本当に飽きがこない。
【vol.23】ゆる県民's voice
お酒大国高知県では全18蔵元が日本酒を作っている。淡麗辛口で、豊富な高知の食材と合わせて美味しい食中酒というのが土佐酒の魅力であり、「土佐鶴」も土佐酒を代表する銘柄の1つである。
この土佐鶴に関して、高知県民でも不思議に思われていることがある。商品の表記では、「土佐鶴」の上に「トサツル」とふりがなが記されているが、CMや、地元の人はもちろん土佐鶴酒造の人も「トサヅル」と発音するのである。土佐鶴酒造の社員さんに聞くと、発音する時は「トサヅル」で構わないが、商品名は「トサツル」と濁点をあえて入れないことでお酒が濁らないよう願掛けの意味があるとのこと!
お酒は毎年毎年、気候や水やお米の状況で味に大きく影響するデリケートなモノで、長くハイクオリティな土佐酒を生み出し続けてきた土佐鶴酒造さんの酒造りに対しての姿勢に頭が下がる。
話は変わるが、土佐酒の中には、有名な栗焼酎があるのをご存知だろうか?これが大変美味しくて非常にお勧めなので是非飲んでいただきたいのだ。名を「ダバダ」と言う(笑)
【vol.24】ゆる県民's voice
自称「ゆる県民特使」のあつかんDRAGONおだちです。
忘年会シーズン。お酒を飲む機会が多くなるこの時期、僕たちお笑い芸人はいろんな企業の忘年会などに呼ばれて司会や余興をやります。
これは2年前の話。その日もある建設会社の忘年会に余興でお招きいただき、その後2次会でビンゴ大会の司会、3次会は楽しく一緒に飲んでいました。
ここからが一味違う高知県。4次会の会場に到着して間もなくステージに誘導され、ビンゴ大会の司会をやりました。本日2回目のビンゴ大会です!
2回目にも関わらず1回目以上に盛り上がりました。「同じような内容でも全力で楽しむことができる高知県素敵だな」と思いながら、社長に挨拶して帰ろうとした時に気づいたのですが、その忘年会が3次会までの建設会社とは全く別の会社の忘年会だったのです(笑)
3次会から4次会への移動中、どうやら別の団体について来てしまったようです。にも関わらず、誰一人違和感を感じないのは、「高知家」と称される「人とすぐに打ち解けられる県民性」と「忘年会という開放感」ゆえに違いない。皆様もくれぐれもご注意ください(笑)
【vol.25】ゆる県民's voice
お酒大国高知において、全国的に最も有名な酒飲みスポットといえば、やはり「ひろめ市場」である。
朝から晩まで好きなモノを好きな店から買い、初見の方でも同席した人と楽しくワイワイ高知らしく飲むことができる。
大晦日のひろめ市場は営業時間を延長して、年越しをみんなで祝うことができる。特に独りで年を越すのが嫌な人は絶対に行くべきである。親戚がめちゃめちゃ集まった最高の年越しのイメージで、ものすごく楽しい。
新年を迎える直前の、カウントダウンの大合唱は凄くワクワクするし、迎えた瞬間には、知ってる人も知らない人も関係なく、周りの人全員と「乾杯フェスティバル状態」で、ジョッキとジョッキがカンカンとぶつかり合う心地よい音がしばらく響きわたり、最高の新年を迎えることができるらしいのだ。
ここで語尾を「らしい」と言ったのには理由があって、私も何度か参加しているのだが、大晦日のひろめ市場は人気なので、早め(17時頃)に行って席を確保しておく必要があり、そうなると新年を迎える頃には飲み過ぎで全然覚えてないのである。
でも楽しいことだけは覚えているから毎年いっちゃうんだよな~(笑)
※ひろめ市場:新型コロナウイルス感染防止の観点から年末年始イベントは中止。年始の営業時間についてはこちら↓
https://hirome.co.jp/notice.php#notice_26
【vol.26】ゆる県民's voice
これは、高知名物「土佐巻」の原点のお話である。
土佐巻とは鰹のタタキと、しそやミョウガなどの薬味を一緒に巻いた巻き寿司だ。鰹のタタキを出しているお店であれば、大体メニューに載っている。
もともと土佐巻は、スタッフの「まかない」として作られたもので、鰹のタタキを作る時に出る端切れをとっておいて、そのまま食べるんじゃあ味気ないというのと、厨房で働きながらつまんで食べられるようにということで、巻き寿司になったそうだ。
お店でたくさん鰹のタタキが注文された日は、それに比例した量の土佐巻が食べられるため、スタッフは土佐巻の量を見ながら、その日の振り返りをしたらしい。
その巻き寿司をお客さんに裏メニューとして出していたら、あっという間に人気となり、正式なメニューに加える際に店主が「土佐巻」という名前をつけたそうである。
ちなみに、家で鰹のタタキが余った時は、翌日に「鰹のタタキの出汁茶漬け」で楽しむことが多い。高知県の鰹の食文化は奥深い!
【vol.27】ゆる県民's voice
お祭り大好き!返杯献杯大好き!宴大大大好き!な高知県民にとって、コロナ時代は非常に厄介なだけではなく、このまま人と人との交流が制限された状態が続くと、高知のお酒文化や知らない人ともズカズカ仲良くなっていく人懐っこい県民性が衰退していくのではないかと心配しています。
このコラム内でも、常々書いてきたように高知県の1番の魅力は「人」です。高知県最強のグルメスポット「ひろめ市場」でたまたま同じテーブルに座った人と、まるで高校卒業以来、久しぶりに会った友達のように陽気に笑い合えてしまうような、他人の幸せも不幸も鬱陶しいくらい他人事で終わらせないような、暖かみと人間味溢れる県民性はコロナ終息後、変わらずにいられるだろうかと心配していましたが…昨年の年末、岡山から九州に向かう新幹線の車内で土佐弁が聞こえてきました。
見ると、肘置きに両肘をついて手の上に顔を乗せた3歳くらいの男の子が、通路を挟んだ向かい側に座る見ず知らずの小学校低学年くらいの女の子に「お姉ちゃん!どっからきたが?この後何するが?」と土佐弁全開でナンパ(!?)しているではありませんか!脈々とDNAに刻まれた人懐っこい県民性がコロナごときで失われないのを確信した瞬間でした。一瞬、新幹線車内がひろめ市場に見えました(笑)
【vol.28】ゆる県民's voice
高知の魂と言われる「よさこい祭り」は、毎年8月に約200チーム、約18,000人の鳴子を持った踊り子が工夫を凝らし、乱舞する土佐のカーニバルです。さらに、よさこいシーズン終了後も、高知では年中、様々なイベントでよさこいを目にする機会があります。
そのほとんどに出現するよさこい大好き名物おじさんがいます。それが「うちわおじさん」です。よさこい参加者、よさこいファンであれば知らない人はいないと言われる程の超有名人です。
うちわおじさんは両手に持ったうちわを天高く振り上げ、体とうちわを揺らしながらよさこい演舞を盛り上げると同時に踊り子を応援するおじさんです。どこのチームにも所属しておらず、全てのチームの応援団長といった存在です。
県外でよさこいがあれば自費で応援に行き、同日によさこいイベントが多数ある日は全部回るそうで、ある意味どの踊り子よりも大変です。もし高知のどこかでよさこいを目にした際は観客席の1番後方あたりを見渡してみてください。かなり高い確率でうちわおじさんはいます。すぐわかります。
ちなみに、うちわおじさんはよさこいを応援するために、ボーナスや有給休暇は全て捧げているそうです。みんなを元気にするよさこいを、元気にしているうちわおじさんが高知の元気の源と言っても過言ではありません。
【vol.29】ゆる県民's voice
高知には日本3大ガッカリ名所のはりまや橋の他にも、県外の人からするとちょっとだけ面白いガッカリ名所があります。その中の一つが「ヴィトンのセブン」です。
ヴィトンとはもちろん世界最高峰のファッションブランドのルイ・ヴィトンの事です。さぁ、それではセブンとは何の事でしょうか?もしかして、高知のヴィトンにしかいない限定商品を7つの宝的に解釈してセブン?など様々なワクワクが連想できてしまったりします。少なくとも県外から高知に遊びにきた私の友人は、一緒にタクシーに乗った際に行き先を「ヴィトンのセブン」と言うのを聞いてそう思ったそうです。
正解は、もともとルイ・ヴィトンがあった建物にできたセブンイレブンの事を略して「ヴィトンのセブン」と呼びます。高知市の中心街を通る追手筋と、高知駅前通が重なるところに位置しており、待ち合わせやタクシーの運転手さんに伝えやすい目的地として、高知市内の人であれば、おそらくほとんどの人が理解できる場所です。
高知にいらした際にタクシーに乗って「ヴィトンのセブン」を使ってみてください。ついでに「リブロード(旧ファッションビル)のファミマ」も使ってみてください(笑)
【vol.30】ゆる県民's voice
高知でよく使われる土佐弁で「かまん」という方言があります。意味は「構いません」「問題ありません」という意味です。
例えば「おまんの酒飲んでかまんかえ?→かまん!」は「あなたのお酒を飲んでもかまいませんか?→問題ありません。どうぞお飲みください」となります。ここでポイントは「かまん」の発音スピードがかなり速くて、ネイティブな土佐弁のおじさまであれば0.5秒くらいでこの3文字を発音するイメージだとお考えください。
ある日、木曜市に出店していた干物屋さんで、外国の方が「1万円で払ってもいいですか?」とお店のおばちゃんに聞いていました。「かまん!」と即答するおばちゃん。少しおばちゃんに近寄る外国の方。近づいて来たので聞こえなかったと思ったのか「かまん!」と頷きながら再び言うおばちゃん。「かまん」が「come on(こっちに来い)」に聞こえて少しずつ近づく外国の方。そのループがしばらく続き、後半はおばちゃんが外国の方に「かかってこい!」と挑発しているようにも見えてくるほど、ネイティブな英語発音でした。
おばちゃんも英語ができちゃう高知素敵やん!これがグローバル化かぁ?笑