「よさこい」を始めた経緯を教えて下さい。
友人に誘われたのがきっかけですね。
神奈川県に住んでいる時に、30歳でデザインの仕事で独立しました。
多忙な日々ではありましたが、サラリーマンから自営業になった分、休みを調節することが出来るようになったので、高知出身の学生時代の友人に誘われていた本場高知での「よさこい祭り」に参加することになったんです。
当初、高知に全く縁もなく、よさこい祭りを良く知らないままのスタートでした。
が!やり始めるとはまってしまって(笑)
気がつくと、高知のよさこいのチーム「とらっく((社)高知県トラック協会)」に在籍して11年目となり、現在は踊り子から退き、一般スタッフとして参加しています!
高知への移住のきっかけはなんでしたか?
よさこいで同じチームの妻が高知出身で、お互い東京で仕事をしていましたが、妊娠を期に「地元の高知で子育てをしたい」と言われたことがきっかけです。
僕自身、高知の人の魅力に魅かれていました。
よさこい祭りが終わると、「また、帰ってきいよ!」とあたたかく見送ってくれるチームの仲間や、様々なチームの友達の存在。そしてなによりもこれから生まれてくる子供と一緒に「とらっく」でよさこいに参加したい!という思いがあり高知への移住を決意しました!
移住するにあたり不安はありませんでしたか?
よさこいで何度も高知を訪れ、友達もたくさん出来ていたし高知の地理も少しは分かっていたので、あまり不安はありませんでした。
ただ正直、仕事の件では少し悩みましたね。高知に移住するなら当時の仕事を完全に畳む必要があったし、年齢的にも厳しい中で、高知での一からの就職活動…。
でも、子供が生まれるのには変わりないし、長い間悩んでも仕方がないと考え、移住を決意。高知へ移住してからは、始めはアルバイトをしながら仕事を探しました。
現在は、ご縁があり再びデザインの仕事に就いています!
移住してよかったことは何ですか?
よさこいがより身近になったことと、大好きな仲間と一緒にいられることです!(笑)
県外からの参加だと、よさこいの練習期間や仲間と過ごせる時間が限られていましたが、今はとことん時間を費やせます!
高知に移住した年のよさこいの練習は、皆勤賞で参加しました(笑)
あと、高知の人は本当に人見知りせず、お酒が大好きなところも本当にいいですね!居酒屋で初対面の方と意気投合したのですが、お酒を酌み交わし、そのままつぶされてしまったこともあります(笑)
都会で味わうことの出来ない本場の「よさこい祭り」や、美味しいお酒を酌み交わせる「人との繋がり」を感じることができるのが楽しいですね。
これからやってみたいことは何ですか?
生まれてきた娘と妻と僕と、いつか家族3人で一緒によさこいに(とらっくで)参加することが夢です!
10年前の自分を振り返ると、まさか自分がこんなによさこいに没頭し、しかも高知に移住するなんて思ってもみませんでした。正直、よさこいに出会って僕の人生は180度変わったと思っています。
よさこいの素晴らしさを娘にも見せ、感じさせてあげたいです!
ずばり! 自分にとってよさこいとは?
「心のよりどころ」ですね(笑)
よさこいのおかげで、悩みや喜びを心から分かち合える最高の仲間が僕にはいます!
今の方が、学生の時よりも知り合いが増え、本音で話せる仲間が多いかもしれません。(笑)
妻と出会えたのも、よさこいのおかげです。そんな妻と、高知市で結婚披露宴をした直後、衣装もそのまま、よさこい仲間に無理やり帯屋町商店街に連れて行かれました。何事かと思っていたら、そこには人力車が用意されており、なんと、それに乗り商店街をパレード!それだけでなく自分のチーム「とらっく」と他チーム「帯屋町筋」の方達が、それぞれよさこいの演舞をサプライズで披露してくれたんです。「よさこい結婚式」を有志の方達が執り行ってくれました。
嬉しかったですね。忘れられない一生の思い出です!
移住を希望されている方にメッセージをお願いします。
高知県は、全国的にみても所得が低いのが現状です。特に都会から来られる方は収入が減ることを気にされるかもしれません。
でも、お金があって休みがたくさんあることは「スローライフを満喫する」ことに繋がらないと僕は思います。
何事もそうですが、自己中心的な高望みをしては何も得る事は出来ません。
地域の人を思いやり、皆で助け合いながら「心の満たされる生活」を目指す。そんなスタンスが僕は理想だと考えています。
そして「思い切って飛び込む」のは、きちんと「リサーチ」をしてからにしましょう。これは、絶対に必要ですよ。
いつかどこかで、この文章を読んでくださった方とお会いできたら幸せです。
よさこいで見かけた時は「タロウちゃ〜ん☆(僕のあだ名です)」と声掛けてくださいね!!