移住者インタビュー

緑のふるさと協力隊を経て、「農福連携(農業+福祉)」のグアバ農園に就職!

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都市部からIターン。ついに高知移住の夢を叶えました!

長田 香澄さん

  • 出身地:神奈川県
  • 現住所:香美市
  • 移住年:2022年
  • 職業:農園職員

興味のベクトルが海外から日本の田舎へと変わる

神奈川県の比較的都市部で生まれ育ち、東京の大学に進学した私は、海外志向が強く、大学在学中はいろいろな国に出かけました。大学3年生になると周りは就職活動を始めますが、私自身は「就職活動」や「社会人になる」ということがいまいちピンと来なかったため、就職活動は行わずアルバイトをしては海外へという生活をしていました。人や文化が集積する都市部で育ったことで、日本についてはすでに十分知っていると思っていて、自分にとって未知だった海外をもっと知りたいという考えでしたね。

大学4年生の時、参加したモンゴルツアーを主催した方から、山形県へキノコの収穫の手伝いに行かないかというお誘いを受け、初めて日本国内の田舎へ足を運ぶこととなります。そこでは、茅葺き屋根で暮らす人がいて、自分で編んだ藁草履を履き、山の山菜を収穫して調理して食べるといった暮らしをしていて、自分の知らない暮らしが日本にあるということにとても衝撃を受けました。

同じ日本なのに自分が知らないことがまだまだあると気づいたことで、自分の興味が海外から日本の地方へシフトし、大学卒業後は地方で働きたいと考えるようになりました。

緑のふるさと協力隊として大川村へ

地方への移住を決め、当初は地域おこし協力隊の募集を見ていました。いろいろな地域の募集を見たり、実際に足を運んだりする中で、大川村の地域おこし協力隊の方のインタビュー記事を偶然目にしました。その方は「緑のふるさと協力隊」を経て「地域おこし協力隊」になったと書いてあり、「緑のふるさと協力隊」という制度があることを初めて知りました。任期は一年ということで、任期終了後に就職をするつもりでまずはチャレンジしてみようと応募しました。採用が決まり、配属地を聞くとなんと高知県大川村。インタビューでは見ていましたが、高知県はおろか四国にも行ったことがなく、まったく暮らしのイメージができませんでしたね。

そして、初めて高知に降り立ちます。役場の担当者には「自分で考えて、好きなことを活動に繋げて構わない」と言っていただいていたので、村中を走り回り、活動内容を見つけていきました。大川村は人口360人ほどの小さな村で、愛媛県との県境に接する山間にありますが、大川村の特産である大川黒牛やはちきん地鶏の飼育や玉緑茶の収穫、保育園での絵本読み聞かせ、イベントの企画など1年間を通して様々な活動をしてきました。その中で村民全員とお会いすることができたことは、大川村だからこそできたことだなと思います。小さな村でもそれぞれに暮らしが異なったり、道端に咲いている花の変化から季節を感じたりと大川村に来て気づくことも多かったです。

※緑のふるさと協力隊とは、過疎化・少子化に悩みながらも地域を元気にしたい地方自治体と、農山村での活動や暮らしに関心をもつ若者をつなげるプログラムです。(特定非営利活動法人 地球緑化センターHPより)

高知で就職したい!神奈川県へ帰るも、すぐに就職活動を始める

緑のふるさと協力隊の任期が終了し、一度神奈川県へ戻りました。その時には高知で就職することを決めていましたので、有楽町にある高知県移住相談の窓口を訪れ、移住コンシェルジュさんに色々な相談にのってもらいました。高知の求人情報がたくさん掲載されているサイト「高知求人ネット」で、農業、福祉、自然アクティビティに業種を絞り、探している中で「南国にしがわ農園」の求人に出会います。「南国にしがわ農園」はグアバの栽培からグアバティーの加工・販売を行っており、「農福連携」として先進的なグアバ農園だなと思い興味を持ちました。

そこからは、移住コンシェルジュさんの支えもあり、とんとん拍子で進み、就職が決まりました。就職活動をしたことがなかった私をとても親切にサポートしてくれ、とても大きな存在でした。

ふとした瞬間に感じる変化

2022年5月に高知へ帰ってくることができました。就職した「南国にしがわ農園」では、午前中はオフィスワークで商品の受注管理・発送などの業務を行い、午後は就労支援として農園で働く障がい者の皆さんと一緒にグアバの収穫をしたり、茶葉に加工したり、袋詰め業務をおこなったりしています。

移住当初は家が決まらず、最初の数ヶ月はゲストハウスに滞在しながら仕事へ行っていました。ゲストハウスを運営する方などに相談するうちに、「困っているなら」と現在暮らす家を紹介してもらうことができました。

家に限らず、困っている人がいたら自然と手を差し伸べることが高知の人は多いなと感じています。初めてセルフのガソリンスタンドで給油した時にもすぐに助けてもらいましたし、そうしたコミュニケーションが当たり前のことなのだなと分かってきました。都会で暮らしていた時には知らない人に話しかけることは無かったですし、周りの人との壁を高くしていて、それが当たり前だと思っていたので、高知ではそうじゃないということが大きな発見でした。まだ暮らして半年ですが、だんだんと高知流の人との距離感を習得してきているように思います。

また、最近笑っていることが増えたなということに気づきました。日常のふとした瞬間に、何気ないことで笑っている。今まで居なかった自分に出会うことができて、本当に良かったなと感じています。

取材を終えて(編集後記)

大川村での活動を経て、高知で就職という希望を叶えた長田さんにインタビューしました。興味のあることにチャレンジする姿勢やフットワークの軽さなど、バイタリティ溢れる長田さん。自分が動いた分だけ、新たな出会いや良い変化があるよう。そして自分自身にも変化があるなど、進化の止まらない長田さんの今後も応援したいと思います。


※この記事は、2022年11月17日時点の情報を掲載しております。

当センターは、高知へのUIターンに役立つ最新情報を発信しているほか、各市町村で活躍する移住者のみなさんの活動も応援しています。ご感想、ご質問は高知県移住コンシェルジュまでお気軽にお寄せください。

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