移住者インタビュー

8ヶ月働き、4ヶ月休む働き方!メリハリのある農家ライフ!

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脱サラして高知で掴んだ理想の"農業ライフ"!

吉次 康裕さん

  • 出身地:千葉県
  • 現住所:高知市
  • 移住年:2017年
  • 職業:キュウリ農家

 千葉県出身。営業畑から心機一転。リアルに畑をいじる農業の世界へと踏み出した吉次さん。奥様の生まれ故郷に移住して、理想としていた新しいライフワークを手に入れるまでのお話を伺いました。

妻の故郷、高知へ嫁ターン

 ずっと関東で暮らしてきましたが、高知出身の妻の実家を何度か訪れるうちに、ゆっくりと流れる時間や人の温かさを体感し、自然と移住を考えるようになりました。長く営業マンとして働いていましたが、どうせ移住するなら全く違う仕事がしたいと、ふと「農業」が頭に浮かびました。

 まず、東京でできる準備をしようと、東京にいながら高知の農業が学べる「こうちアグリスクール」に申し込みました。週末に開催される座学で、先輩就農者の話や農業経営について学びました。毎回のお楽しみが、スクールの後に開催される飲み会(笑)。参加者やゲスト、スタッフ交えて、ざっくばらんに語る場が、次へのモチベーションに繋がっていました。

いざ、就農へ向けて動き出す!

 就農に向けて踏み出した第一歩は、高知県四万十町にある「農業担い手育成センター(以下、担い手センター)」での1年間の研修。この研修では、トマト、ナス、ししとうなど、ハウス・路地に関わらず、様々な品目の栽培を学びました。その中で、特に気に入った作物が「キュウリ」。「作物の栽培・管理のサイクルが自分の性格に合ってるな。何より、キュウリ食べるの好きだし。」と、キュウリ農家になることを決めました。

 農業において、自分の性格や理想とする農業と、育てようとする作物、その栽培方法や管理サイクルが合っているのかなどを、見極めるのはとても大切なこと。じっくりと時間をかけて判断することができました。 

「農業は地獄ぞ」農業の大先輩からのキツい一言

 この頃、同じく担い手センターで農業を学ぶ仲間のお父様と、衝撃的な出会いをしました。
 その方は、高知で長く農業を営む、いわば農家の大先輩。仲間の家に遊びに行った時に、この大先輩から「農業は地獄ぞ。生半可な気持ちやったら今すぐ辞めて、東京に帰れ。」と、お叱りを受けてしました。農業が楽しくて、就農を楽しみにしていた私には、ガーンと頭を打たれたような衝撃で、どう受け止めていいものかもわからず、しばらく悩みました。

 いま思うと、農業の大変さを知っているからこそ、自分の覚悟を試してくれた一言であり、後悔をしてほしくないという、先輩なりの優しさだったんだと思います。

覚悟を決めて就農の道へ!8ヶ月休みなく働き、4ヶ月休む働き方

 「やっぱり農業が好き!」先輩にドンと背中を押され、覚悟をきめていざ就農へ!高知市春野町に2反のハウスを借り、キュウリを育て始めました。
 キュウリの栽培は10月頃に苗の定植を行い、そこから翌年6月頃までは収穫が続きます。ハウスの中が暑くなる昼の時間帯には作業を行わないなど、朝から晩まで作業が続くということではないものの、正月や週末などの休みはなし。この期間は休むことなく働きます。その分、6月から10月までの約4ヶ月の間はオフ。ハウスの修繕や次の作付けの準備などは行いますが、基本的にはお休みになります。
 
 休みの間は、子どもと一緒に遊びに出かけたり、夏にはよさこい祭りを見に行ったりと、自由な時間を過ごしています。また、高知に来たことで趣味だったスケボーへの熱が再燃。仕事はしっかりと取り組みつつ、趣味や家族との時間もたっぷりとる。このメリハリのある暮らしが農家の特権です。悩みながらも「高知へ移住して農家なった」ことに後悔はありません!

大先輩の一言に感謝!

 実は今でも、あの時の「農業は地獄ぞ」という言葉を、ふいに思い出すんです。作物が病気になってしまったり、思うように作業ができなったりしたとき。どうしても「楽しい」よりも「しんどい」が勝ってしまって。
 そんな時にあの言葉を思い出し、「これは地獄か?いや、まだまだ!」と、自らを奮い立たせます。私にとっては農業をやる!と決めたときの初心と覚悟を思い出せる、魔法の言葉。どんな困難も乗り越えられるように思います。
 もしあの大先輩に再会できたら、「ありがとうございます!農家になってよかったです!」と、感謝を伝えたいと思います。


取材を終えて(編集後記)

 農業の大変さも、楽しさも知った上で、一歩踏み出した吉次さん。
インタビュー中には、農業の過酷さを微塵も感じさせず、自分が育てたキュウリを愛でながら、農業を誇らしく語る姿が印象的でした。
 聞けば、最近キュウリのハウスを1反(300坪、約991㎡)から2反に広げたばかりだとか。
農家として、これから更なる飛躍を目指す吉次さんをこれからも応援しています!

※この記事は、2022年6月15日時点の情報を掲載しております。

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